もはや人間の本能として、『褒める・褒められる』のはとてつもなく大切だ。(アドラー心理学では否定されているけど)
言葉かけ一つでモチベーションがバカ上がりしたり、今後の行動が良い方に一気に変わったり。やはりこの『褒める』パワーはすごいものがある。
しかし、だからといってもろ手を挙げて、『今すぐ生徒を褒めましょう!』というのは考え物だ。
そこで今日は、『褒める』ことをテーマに、僕が調べたことや実体験などを、出来る限りまとめてみようと思う。
やってはいけない『褒め方』とは?
この記事に詳しい。
書いてあることをざっくりまとめると、
『努力』を褒めるのはOK。ただし、『才能』を褒めるのはNG!
という感じだ。
例えば、テストで高得点を取った際、頭の良さを褒めるのが『才能』で、その結果を出すまでのプロセスを褒めるのが『努力』という感じだ。
尚、『才能』を褒められた子供たちは、その後に努力を止めてしまう傾向にあるとのこと。
また更にタチが悪いと、他人の邪魔をしたりカンニングをしたり、不正に走ったりするケースもあると聞いたことがある。
うーむ、『褒めて伸ばす』のは大切だけど、くれぐれも『才能』を褒めないように意識しないとなぁと強く思わされる。
どうしても『褒めどころ』が見つからないときのフローチャート。
―とはいえ、『才能』なのか『努力』なのかを考える以前に、『褒めどころがひとつもねぇ!』とお悩みの方も多いように感じる。
その際は一旦生徒に対する感情とかその辺をわきに置いて、以下のどれかに当てはまる箇所はないかを考えてみてほしい。
①テストの平均点を超えていたら褒める!
例えば、前情報もなく、別々の生徒が『80点』と『40点』のテストを出して来たら、どういうリアクションをアナタは取るだろうか。
恐らく前者を褒めて、後者を叱責とかそんなではなかろうか。主観とは怖いものである。
では、『80点』のテストを取った生徒のクラスの平均点が『95点』だったらどうだろう。
『40点』のテストを取った生徒のクラスの平均点が、『20点』だったら?
-と言う風に、主観的に良いか悪いかの判断をするのはかんなり危険だ。
あらかじめ平均点をリサーチしておき、そこを超えていたら点数に関わらず褒めるのが、双方ベターなのではなかろうか。
②指導したところができていたら褒める!
平均点を超えていなかったら、どうしようもない・・ワケではない。
答案を見て、特に熱心に指導していたところがあっているなら、そこを解けたことを褒めるという手もある。
これは日頃の授業から、強弱ないし抑揚・メリハリをつけて指導していないと使えないポイントである。
自分にも言えるが、それくらい先を見据えて授業を作れるよう、意識はしっかりと向けたいと思う。
③今まで取り組んできたことを褒める!
最終手段。
『お前の頑張りは見てた。結果に不満があるかもしれないが、それをよくするにはこれからどうすればいいか、考えよう!』
頑張りを肯定しつつ、しかし結果には課題意識を持たせつつ。さらに未来の話に引っ張ることで、生徒やご家庭に前向きな話・材料を提供できる。
正直この段階の生徒に実のある話ができるのなら、カウンセリングのプロとさえ思うのだが・・・。
知っておいて損はないと思う。
終わりに。
ということで、僕もまだまだ勉強・実践・反省・改善の日々である『褒め方』についてまとめてみた。
ただ、小手先のテクだけだと、何をどう褒めても胡散臭く聞こえてしまうのが関の山。
毛嫌いされる方も多いかもしれないが、やはりこちらが『どこまで本気で』向き合えるかが、結局一番大切なファクターではなかろうか。
―なんてちょっぴり深い話をもって、今日はこの辺で終わりとする。