精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

生徒に『将来のことを話す』のって、2つのベクトルがあると思う。

将来のことを話す場面というものは、あまり数こそ多くないものの、こちらにとっては突然現れる勝負所だ。

 

『何のために勉強するの?』『将来したいことなんてないんだけど!』『夢って要るの?』等々。

 

これらの質問にたじろぐと、こちらの信頼は権威を著しく損ねてしまう。自分のことは棚に上げてでも、これの答えは用意しておいた方が良さげである。

 

さてさて。

 

僕はまだ20代で独身なので、人生について偉そうなことを言えたわけではないが・・。

 

この手の相談について、僕は2パターンの答え方があると思っている。しかも、決して根性論とかそういう返しではない。(僕自身そういうのがアレルギー)

 

人によっては『何言ってんだコイツ』と思われるかもしれない。だが、それでこそシェアする価値があるという話。

 

では、以下僕なりの返答2パターンである。

 

 

 

①夢がハッキリしているなら→具体的な方法を共に考え、支援する。

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僕自身は全くそうじゃなかったので驚きなのだが、小学生の内から京都大学を目指すとか、中学生の頃から獣医を志すとか、そういう生徒が割といる。

 

こういう場合は、彼ら彼女らなりの方向が定まっているので、それを後押しするのが大切。否定的な言葉は論外だ。

 

後押しといっても、何をすればいいのかはアバウトだ。では例えば、『未来のゴールから逆算してみる』というのはどうだろう。

 

将来の夢について、その理由からスタートし、必要な情報を調べ、では高校はここにしよう、中学の時点でこの点を取ろう・・と現在におろしていく。

 

このプロセスを生徒自身が考えられるように、適切な質問をポンポンとこちらから与えていく。いわばコーチングと言える。

 

その上で必要な情報が見えてくれば、探し方などを教えていけばOKだし、場合によってはすぐに用意して渡しても良い。

 

―と、こんな風に、未来がカッチリしている生徒は下手に干渉しないのがミソだ。

 

夢を語るのは、意識しづらいが結構な勇気がいる。それを否定されると、悲しさや怒りを覚えてしまう。僕自身もそうだった。

 

勿論愚連隊のリーダーとか、ヤクザとかそういう反社会的な行動は防ぐべきだが、それ以外の夢は寛容に認めるくらいで良いのではなかろうか。

 

 

尚、将来の夢の形成には、親の意向が大きく働くケースも多い。(跡継ぎだとか、立派な仕事以外認めないとか)

 

生徒と親の意見が合致しているならさておき、それが衝突しているならどう振る舞うか。

 

その板挟みを真正面から受け止めるか、それともドライに仕事だと割り切るかは、場合によりけりなのであまり言わない。

 

ちなみに僕は、『双方の想い』を聞き、必要に応じて伝えたり伝えなかったり、というニュートラルなスタンスを取っている。

 

下手に関わったがばかりに、精神を病まないように気を付けていただきたし。

 

②夢がアバウトなら→『スキルを得るスキル』や『ハマること』の大切さを説く。

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将来の夢がカッチリ決まっている生徒は、僕の体感だと『超少数派』だ。大抵は、今を楽しんで生きているケースである。

 

ちなみに僕もまさにコチラであり、そもそも今の仕事を志したのは大学を出てからだし、ここまで続けている未来も全く描けてなかった。

 

さてさて。こんな生徒は、『将来のことを考えろ!』というと、強い反発を示してくることが多い。まぁ、当然である。

 

僕自身、実のところ『将来の夢は必須』という風潮が全然腑に落ちていない。享楽主義で何が悪いのだろうか。

 

そんな人間なので、こういうタイプの生徒からの相談には、つい熱が入ってしまう。その際伝えるポイントは3つ。

 

まず、『別に夢は無くても死にはしない』という点だ。

 

現在、AIの台頭だの何だので、色んな仕事が消えると言われている。だが逆に、今後どんな仕事で飯が食えるか、誰にもわからない状態でもある。

 

そんな中、夢を抱けと言われても、正直キツい。夢を抱けないことを気に病んで、メンタルを病む方が考え物だ。

 

だからまず、この辺の価値観は伝えるようにしている。

 

ただ、それを盾に勉強をサボられても困る。なので次に、『とりあえず今ハマっているものを大切にしろ』と絶対伝える。

 

自分がハマれるものを突き詰めた結果、成功を収めている例では、この方の生活が究極だと思う。

goetheweb.jp

 

色んな社長とか起業家の著書を読むのだが、押しなべて『没頭』を成功のキーワードに挙げているほどだ。

 

夢が無くても死にはしないが、『今ハマっているものとその感覚は大事にしろ』というのは、かなり胸に刺さるメッセージだと思う。

 

その上で仕上げとして話すのは、『スキルを得るスキルを学ぶには、とりあえず勉強が良い』ということだ。

 

今は、どんなビジネスを始めるにせよ、初期投資は圧倒的に低くできる。カメラはスマホで良いし、サイトは無料で作れる。

 

―だからこそ今は、『アイデア勝負』の時代になってきている。または、その時々に必要なスキルを、いかに早く身に着けるかの勝負だ。

 

となれば、テキストに書いてある情報を吸収するとか、知識を組み合わせて問題を解くといった訓練が必須になる。

 

では一番身近なそのトレーニングは?と言われれば、それが学校でやっている『勉強』という落としどころになるワケで。

 

 

この理屈で話をたまにするのだが、何人かはキラキラと目を輝かせるので面白い。今の5~60代の人が聞いたら、とても怒りそうなロジックではあるが・・

 

ということで足掛け2000字、結構重いテーマについて、軽い感じで書いてみた。

 

そういう話をする場面は、最初に述べた通り少ないが、ほぼ必ずやってくる。準備は今の内からしとく方が良いと思う。

 

それでは今日はこの辺で。