僕自身偉そうなことを言えた口ではないが、『人に何かを伝え、分かってもらう』能力は、正直訓練がモノを言うと思う。
そもそもそういう機会は、意識してそういう環境に行かない限り稀だ。つまり、鍛え上げるチャンスはそんなにない。
僕自身、学生の頃にたまたま縁あって60人くらいの前でプレゼンをしたことが数回あるが、それでも恵まれた方だと思う。
野球で言うとこの素振り、空手で言うところの腕立て伏せみたいな、『教え方』について自分で出来るトレーニングは無いものか。
同じ悩みを抱える方も多いと思うので、今日は僕なりにオススメな『日頃から出来ると教え方トレーニング』を書いてみようと思う。
人に説明するつもりで読書。
今、この本にハマっている。
『なぜホモサピエンスだけが、ここまで繁栄したのか?』を、あらゆる観点からまとめた一冊。これは、とてつもなく面白い!
・・・といっても、実は今回で3度目の通読なのだが。なかなか内容は覚えられないものである。
そこで、書いてあることを頭に定着させるため、学習に効果大アリとされる『思い出し法』と『説明するつもり法』を組み合わせて、今は読書している。
やり方は超簡単。
①1章(或いはある程度の区切り)まで読んだところで、目を閉じる。
↓
②『ここに書いてあった内容をどう教えれば、生徒に伝わるだろうか?』と考えながら思い出す。
以上。
ページはなかなか進まなくなってしまうが、頭への残り方は段違いだ。おまけに、例え話などを考える良い訓練にもなる。一石二鳥とはまさにこのこと。
自分自身の学習にもなるので、是非とも試してみてほしい方法である。
トーク番組やプレゼンを観る。
『訓練』と思って観ていると確実にイヤになるが、喋りを生業とする人々の技術を『教える側の目線』で捉えると、結構多くの学びがある。
例え話のタイミング、臨場感のある話をする際に必要な情景描写、間の取り方等々・・。
僕ら講師にも通じる技術はかなり多い。
純粋に娯楽にもなるので、軽い気持ちで観てみるのがオススメだ。
尚、とりあえずプレゼンについては、僕が『スゲー!』と思ったヤツをまとめた記事があるので、ご一読いただけるとありがたし。(ステマ)
jukukoshinohibi.hatenadiary.com
紙上授業。
これは結構負担のデカい、ガチめのトレーニング。やることは簡単で、裏紙か何かに説明をぶつぶつつぶやきながら、授業を再現するというものだ。
イメージは、黒板に書く予定のモノを紙に書き、説明は独り言で行う、という具合。
ちなみにこの練習は、ある程度経験を積んでからの方が効果が高い。ボクシング経験のない人がシャドーボクシングをしても微妙なのに似ている。
もちろん、講師や先生になりたての段階でも、板書のレイアウトや記述の推敲に使うのに、かなり有効な方法である。
時間と手間が少しかかるが、余裕があるなら積んでおきたいトレーニングである。(僕もたまに行っている)
―ということで、今日はなるべく日常に取り入れられる訓練法についてまとめてみた。
この辺を知っていれば、例えばぼーっとWikipediaを眺めているときでさえ、いきなり授業の練習を始めることだってできる。
『普段からもう少し練習しときたいなぁ』という方々の参考になれば、ありがたし。それでは今日はこの辺で。