今日は絶賛棚上げ企画。
生徒の集中力が持たない、話を聞かない、雰囲気があーだ、こーだというのは、実は蓄積した何かの結果であることも多いという。
そしてそれは、実は講師側の振る舞いにあるのが大半だという。これは耳が痛い。マジで痛い。
そこで今日は、僕自身の自戒も込めて、生徒の集中力を削ぎ、秩序を失わせる講師の行動を、調べたり体験したりしたことをベースにまとめてみる。
一度に全部直せ!という気はないが、当てはまるものは少しずつでも直さねばならないレベルのものばかりだ。
僕も今一度気を引き締めて、己の行動を見つめ直してみる。では行こう。
①身体で板書を隠す。
これは意外と多い。生徒目線に立つと、ノートを取りたいのに講師の身体がそれを隠していると、無茶苦茶イライラするのだ。
押書きと引き書きを練習したり、『すぐどくから待ってー』と声掛けしたりすることで、この辺は軽減できる。
一番簡単だが、あまり浸透していない罠。まずここをチェックするべきだと思う。
②生徒の発問に答えちゃう。
説明をしていると、『わからーん』というリアクションが返ってくることがある。実はそれについて、基本返してはならない。
まず、説明がトン切れるので、わかりやすさが激減する。また、言ったもん勝ちの空気が出来上がり、その制御に歯止めが利かなくなる。
一度でも答えてしまうと、『なんで!○○さんのときは教えてたじゃん!』と揚げ足を取られる前例ができるので、とんでもなく厄介だ。
僕は、『あとでね』とあしらい、ちゃんと『あとで』演習の際か何かに、個別で『どこが?』と確認しに行くようにしている。
また、質問があまりにもくだらないと、そもそも取り合わないこともしばしばだ。(こういうのを積極的無視というらしい)
この辺は意志の強さが試される。僕自身、軽い崩壊を経験するという苦い過去があるため、いつもここには気を付けている。
③脱線が多い。
強く印象に残っている先生がいる。それは高校の英表の先生だ。
単元の説明は早々に打ち切り、残りの時間の大半を自分語りや、自分が興味を持っているテーマについて語るのだ。
それが英語に絡んでいればまだいいが、それが何にも関係が無い話なのだ。僕の英語の成績がやや下がったのは言うまでもない。
だが今となれば、その先生の気持ちも分かる。授業の本線から外れた話は、得てしてウケるのだ。ウケるものは気分が良い。
しかし、それでは本当に伝えるべき本筋は絶対に伝わらない。脱線トークは小手先だと強く叱責された研修の記憶が、今でも鮮明に思い出される。
勿論、スパイスやアクセントとして脱線トークをするのは問題ない。だが、それはあくまでスパイスに留めるべきだ。
生徒に求められても、進度にとても余裕がある場合などのケースを除き、乗ってはならない。前例を作ると本気で厄介だ。
今一度、自分の話がどれほど本筋に乗っているか、見つめ直してはいかがだろうか。
④大量の指示を出してしまう。
『テキストとノートを出して、P50の大問①を10分でそれに解くこと!』
コレ、僕なら絶対に途中で忘れてしまう。
マルチタスクが特性として苦手な生徒は結構多いもので、この指示の出し方をした瞬間集中が切れることもしばしばだ。
昔記事に書いたこともあるが、指示はなるべく細切れにするか、板書しておくことが大事だ。些細なことと思うかもしれないが、集中維持の大切な気配りである。
⑤授業がわかりにくい。
これを言われてはおしまいなのだが、指導力の不足が全ての始まりと述べる方もかなり多い。(僕も同じ考え)
聞いても分からない、得られるものがない話に時間を差し出すほど、生徒は甘くないのだ。これは僕自身もかなり肝に強く銘じている。
今でも記憶に残っている授業は、密に考え抜かれ、セリフ回しも素晴らしいものが多い。やはりその根幹にあるのは『事前準備』だと思う。
予習に手を抜きたくなるような悪魔のささやきがあった際は、これを強く思い返し、毎度毎度自分のケツを叩いている。
―ということで今日もまた、ちょっと突っ込んだタイトルで書き散らしてみた。
クラスの雰囲気にほころびが見られる際は、せめてここに挙げたポイントだけでも考えてみてはいかがだろうか。
僕もこれから集団授業があるが、色々見つめ直す良いきっかけになったとは書いておく。
では今日はこの辺で。