最近、というか教育の界隈において、『読解力』というキーワードがホットである。
だが、『読解力』というものは、案外捉えどころがない。何というか、『女子力』に近いアバウトさがある。
そしてそのアバウトな『読解力』が、日本の子ども全体で低下している!というのも最近話題になった。
これにビクついた人も多いと思う。慌てて書店に行って、子ども向けの本を買い漁った人もいるかもしれない。
しかし、誤解を承知で言っちゃうと、『読解力』を『読書のみ』で鍛えるのは難しいと僕は考えている。
以下、その言い訳をつらつらと書いてみよう。
そもそも学生に対する『読解力』とは?
世間が子どもに言う読解力を乱暴に解釈すると、実際のところは『テストのスコア』ではなかろうか?
例えば、言葉がまとまらなくてあたふたするヤツを見ても、『読解力が足りない!』とは形容しないだろう。(国語力と言うべきか)
また、人の話を聞いてきょとんとしていても、『読解力がないな!』とは怒られないはずだ。(理解力にカテゴライズされそう)
そんなワケで、『読解力の有無』が問われる場面を思い起こすと、どうしても『テスト結果のアレコレ』がほぼ全てなのだ。
つまり、
読解力がある=国語の点数が良い!
読解力がない=国語の点数が悪い・・
というのが、世間でいうところの正直な定義ではなかろうかと思わされる。
となればハッキリと、『読書のみ』で『読解力(もとい点数)』を上げるのは効率が悪い。
説明書を熟読することでゲームをマスターしようとするくらいズレていることだ。話がそうなら、打つ手は他にもある。
ということで次に、手っ取り早く『読解力』なるものを高める方法を書いてみる。
手っ取り早く『読解力』を高め得る施策。
解法のテクニックを知る。
特に定期考査や受験の国語は、『テクニック』を知っているかどうかが要である。ぶっちゃけ、激しい点差がそこでつくことも多い。
その後、そのテクニックを使いながら、問題集を毎日1題は解く。これで、『読解力』は高まっていく。
人によって語り口調が良いか、カッチリした説明が良いかの好みがあるので、問題集は進めづらいが・・。
『読解法』の基本(というか全て)を学ぶにおいて、僕は↓の本が優れていると思う。
ぜひ参考にしてみてほしい。
漢字と語句を漢検問題集でストック。
前にもどっかで書いたが、言葉のストックとは、平たく言えば漢字のストックだ。日本語の『意味』を表すのは、大半が漢字である。
となれば、『読めない』原因はまず、漢字を知らなさすぎることにあるのも納得だ。
だからこそ、ちょこちょこ成果がチェックでき、かつ首尾よくいけば賞状ももらえる『漢検』の勉強を通じて、それを鍛えるのがオススメ。
クラスや家族を巻き込めばピアプレッシャーも狙えるので、上手く声掛けをしたいところである。
では、『読書』で読解力を鍛えるには?
・・・ということでそろそろ、『読書』の有益性についても書いておこうと思う。ハッキリ言うが、僕は読書大好き人間である。
にも関わらず、さっきはちょっと否定的なことを書いたが、これまた『やり方』次第でどうとでも化ける。
まず、『読書』をする際に絶対必要なのが、『目的』や『理由』だ。言い換えれば、『自分はこの本から何を学びたいか?』という問いである。
その『問い』を持っていると、例えば『この教えはどう活かせるだろうか?』といった風に、自分で考えるチャンスが増える。
自分で考えて、『内容を自分の言葉で要約し、自分に置き換え理解する』と言うのを繰り返すと、広義の『読解力』の向上も期待できる。
これもある種の『アクティブラーニング』である。能動的に学習する姿勢があれば、ぶっちゃけ全て効果的な勉強法である。
肩肘張らず、自分の好奇心を大切にしていただければと思う。
余談:『読解力』が無いことによるデメリット。
『読解力が弱い』とは、言い換えると『様々なソースから得た情報をつなぎ合わせるのがヘタ』となる。
自分で情報を読み取り比較するのが難しいとなると、結果その人は『フェイクニュース』や『他者の考え』を鵜呑みにしがちになる。
現在話題になっているニュースについて、皆様は報道されていること以外の情報をどこまで調べているだろうか?
例えば『ホワイト国除外』がどういうものかなんてのを、主観とかその辺を排除して情報を調べてみると面白い。
こんな風に、誰かのバイアスがかかった情報を注意深く選りすぐり、本質を見抜く。この読み取り方こそ、実は受験国語の解き方そのものである。
『読解力』については僕自身もまだまだ未熟だが、この能力は絶対に鍛えねばならない。
でなけば、玉石混交の情報の中でも、石に踊らされまくることになってしまう。それは避けないとならない。
―ということで少しぶっこんだタイトルにしてみたが、lこれを通じて何かしらの別視点を付与できていれば嬉しい。
それでは今日はこの辺で。