生徒への声掛けは、本当に気を遣う。
声掛け一つで良い意味で大化けすることは本当に稀なのに、逆にどこまでも落ち込むことは案外多いからだ。
そこで今日は、僕がやらかした・・とかじゃなく、『これだけは絶対言うな』と本なり先輩の経験則なりで学んだ、やる気激削ぎフレーズをまとめてみる。
『俺のおかげだな!』
これは僕が言われても超嫌だ。例えば生徒が良い点を取ってきたとき、こういうセリフを吐くと・・・。
やる気が激しく削がれるだけでなく、多分信頼関係もぶっ壊れる。
『幸せになる勇気』にも書いてあったのだが、指導者とは『上手くいったら生徒の頑張りで、上手くいかなかったらコチラの責任』なのだ。
頑張りを認めてもらいたいのは分かるが、他者から自己重要感を埋めてもらうのではなく、自分で自分を認める声掛けを意識しよう。
ただ、認めてもらいたい!という欲が強くあるなら、例えば4行日記から始めてみてはいかがだろうか。
『お前は天才だな~』
これは結構怖い心理なのだが、人は『才能』を褒められたとき、『努力』を放棄するのだという。
『才能』があるという評価を壊したくないがため、例えば不正に走ったり、他の生徒の足を引っ張ったり、好ましくない行動が増えるのだとか。
ちなみにこれについては、『成果』を褒めても同じ効果が出てしまうらしい。うーむ、怖い。
ただ、『努力』を褒めてあげることで、良い影響を与えることは出来るそうなので、褒めるならどんどんと『取り組み』をそうしてあげよう。
『次はここを当てような!』
これは順番の話なのだが・・・。生徒がウキウキした様子で持ってきた答案について、ダメだった方から突っ込んじゃう人がいる。
『こことっときゃ90点だったね~』みたいな。水を差すにもほどがある。
それを言いたければ、まずは努力と点数を褒めてからだ。(点数は成果に当たるので微妙だけど)
失敗を突き付けられると、やる気は面白いほど減る。自分に置き換えてもそうだろう。
シンプルな理屈だが、『自分がされて嫌なことは、人にしない』に限るのだ。
終わりに。:結局言ってはならないことの共通点とは?
実は、上記のセリフたちは、結構コンパクトな要素に集約できる。
① 自尊心をへし折る!
② 努力しなくともいい、と思わせる!
③ 敗北感を想起させる!
これらの要素を含んだものは、生徒のマインドを簡単にブレイクする、ダメな意味のキラーワードと化す。
こういった言葉を無意識に吐いてしまうと、面白いほど生徒が離れていく。そうなった塾や教師の成れの果ては、想像するだけでも恐ろしい。
僕も今以上に気を付けよう。そうしよう。
それでは今日はこの辺で。