算数の基本の基本に難儀する子を散見する。例えば四則演算、分数の計算、小数の計算とかがそうではなかろうか。
実際中学1年生でも、分配法則以前に分数(特に通分)に難儀する生徒はちょこちょこ居て、教えててぶっちゃけ慄然してしまう。
単にサボっていたツケなのか、それともたまにある先天的な話なのかは分からないが・・。
後者は僕らの扱える範疇ではないので、今日は前者に絞って考えてみよう。
こういったルールは、理屈アレコレでなく、覚えねば始まらない。覚えた上で、運用する力が求められる。
言い換えれば、ピアノの指使いや、タイピングの方法、或いは将棋の駒の動かし方などの技能に似ている。
となれば、これらの効果的な練習法は、もしかしたら算数に流用できるんじゃねぇの?と思えるわけで。
以下、その提案である。
『10秒休憩法』
こちらのサイトで紹介されていた方法が参考になりそう。
それによれば、『記憶』の定着を高めるため、以下のインターバルの学習がオススメという。
10秒勉強したら10秒休憩を挟む
これを検証した実験は、『利き手と逆でタイピングを行う』というものなので、流石にそのまま学習に応用することは難しいが・・
要は学習の際はこまめに『休憩』を挟もうぜ!という話である。
なので例えば、分数の計算を3分行う→20秒休む→3分行う→20秒休む・・・というインターバルを取り入れてみるのがオススメっぽい。
これを1週間ほど繰り返せば、少なくとも現時点よりかは成長が期待できるはず。毎日やればだんだんゲームなり楽器なりが上手になるのと同じ。
―ということで、これを活用するには、進度が止まる冬休みが直近のチャンス。克服させたい単元に使わせたい学習方法である。
実践例。
こういう『暗記』時間と『休憩』時間を固定しつつ、複数ラウンド回す際は、『トレーニング用タイマー』が使い易くてオススメだ。
実際に生徒にも実践してもらうため、こないだ授業内でやってみた。
お題は、『英語の代名詞の表を暗記』である。
https://happylilac.net/english_3-0172_pn-list.html
とりあえず探り探りだったので、
『3分のインプット→20秒の休憩』を3セットとした。
で、やらせてみた感想。
確かに、『表そのもの』の暗記ができた生徒は多かった。
ただ、覚えたことを前提に解くような問題は、さすがに解ききれていなかった印象。やはり、反復はもうちょい要りそうだ。
もっとも、あくまで『最初の最初に当たるルール』を覚えるためのツールなので、ここまで求めるのはやり過ぎと言える。
また時間を空けて追試を行い、定着度を確かめてみる所存である。
―ということで、『理屈もクソも・・』という分野には十分効きそうである。その上で、自学で取り組ませ続ければ、習得も遠くないのではなかろうか。
週に1・2回で習得できないなら、もっと密に積めばいいだけの話。
参考にしていただければありがたし。