入試が本格的に近づいてきた。
となると塾で増えるのが、【過去問演習】と言われる時間だ。
『志望校の問題難度はどうなのか?』『自分の弱点は何なのか?』『時間配分の戦略はどう立てる?』
といったものを圧縮した時間なので、この演習はかなり有意義だと感じる。
・・・しかし、得てしてこの演習は退屈になりがちだ。何の工夫もないと、すごくあっさりした時間になってしまう。
解く(或いは解かせてくる)→解説する
―よほどやる気がある生徒でも、暖房でぬくぬくの部屋に居る場合などは、割と高確率で夢の世界へ行ってしまう。
ということで今日は、超ニッチながら、少しでもこの退屈を和らげる術をご紹介する。
生徒にウケる情報を言おう!
まず大切なのは、『導入』をどう作るかだと感じる。
色々な方の『過去問演習解説授業』を観てきたが、その冒頭では大体以下の情報を伝えていた。
① テーマに関する説明。
例)『言語論』とは例えば・・とか、二次関数を応用するぞ・・みたいな
② (あれば)作者と作品の情報。
例)198○年に○○氏が書いた作品で、あらすじは~みたいな
③ (分かるなら)平均点
例)受かりたければ、平均点+10は欲しいね~みたいな
大体これらをまとめると、5分程度でちょうどいい導入ができる。しかも、ここに書いた情報は全然予習しても負担にならない。すぐ出てくるからだ。
ただ話して解説なんてのは、読める生徒は解答を見てやってしまう。付加価値を付けるなら、まずはココだと僕は感じている。
間違った選択肢が間違っている理由は、結構面白い。
工夫を一切しなければ、解説授業は極めて固く、また一方的な説明だけの時間になりがちだ。
そこにどうスパイスやアレンジを加えるかが、こちらの腕なのだと思う。
そこで僕が良く使うのが、『間違っている選択肢が間違っている理由』を言うというものだ。
特に英語においては、センター試験や英検準1級レベルの英文でも、違う選択肢は気持ちがいいほど思いっきり違うことが多い。
そこをちょっと大げさに和訳するなど、笑いを取りたいときには重宝している。
例えば数学なら、生徒の誤答例と称して、どこかが違う式展開を書いてみて、何がどう違うのかを考えさせても面白いと思う。
どんなに真面目な内容でも、説明一辺倒はツマラナイ!
【過去問演習】において、説明重視に徹したい気持ちはものすごく理解できるが、やはり改めてこれをご覧になってほしい。
https://career-ed-lab.mycampus.jp/career-column/707/
講義の内容は、生徒の頭に5%しか残らないのだ。どんなに真面目なテーマだろうが、これを考えると絶対に工夫は要るとしか思えない。
今からこういった指導が本格的になるシーズンだ。何かしらのアイデアを考えるきっかけになればありがたし。
では今日はこの辺で。