僕は見た目だと、人見知りなのも相まって【クール】と評されることが多い。精神年齢高めと言われることもある。
だが実際は、かなり精神年齢が低い。今までは自覚しているだけだったが、最近は生徒にバレつつある。
ガチャでリアルな芋虫のフィギュアが出たら、虫嫌いの生徒に投げて遊びたくなる。
気に入ったギャグは、かなり強引だろうと授業内で言ってみる。
何なら、『うんち』みたいな程度の低い語句で爆笑できる。
うーん、我ながらかなりのガキである。だから最近、中3や高2の女子に、『小学生』『9歳』とさえ言われるほどだ。
だが、精神年齢が低いことは、開き直るわけでもなく絶対に塾講師としてプラスだ。僕はもうこれを確信している。
むしろ精神年齢を低いまま保つ努力をしているほどだ。そろそろなんかバカなこと言ってるこいつと思われそうなので、以下自己弁護を始める。
リアル『生徒目線』に立てる!
オトナになり切ってしまった以上、普通は『生徒目線』に立つのはかなり難しいとされる。確かに。
自分の身長が100㎝だったころの景色を思い出すようなものだ。もはや不可能に近い。
だが、精神面についてはそうとも言い切れないと感じる。理由は、僕はリアルに子どもの気持ちに帰れるからだ。
例えば、こないだある生徒が『リアルなグソクムシのフィギュア』を持ってきていた。
目を離すと、机の上にそいつが居る。普通だったら怒って没収するのが良いのだろうが・・・。
実は僕もグソクムシが大好きなので、急遽余談の時間にグソクムシのトリビアを熱く語ってしまった。
全然餌を食わねえとか、深海のスカベンジャーとか、実は飼育されてて、たまーにライブで観れるとか・・・
何人かの生徒(特に女子)にはドン引きされちゃったが、野郎どもには結構ウケた。不思議なもので、そこからは割かし演習に集中させることも成功。
尚その間僕は、そのフィギュアをひたすら愛でていたことも付記しておく。
―生徒目線に立つとは、『生徒が興味を持つことに興味を持ち』、『場合によっては敬意さえ表すること』だと僕は思う。
ヘンに上から目線で接し続けるのも考え物だ。特に講師全員がそんなキャラだと、嫌になるだろう。
僕はぼちぼち30歳になろうという段階だが、生徒目線に立ち続ける自分は大事にしたいと思う。
好奇心のアンテナを広く張り続けられる!
僕が失ったら生きてても仕方ないと考えているものの1つに、『好奇心』がある。
小さい子どもは、『あれなに?』『なんでなんで?』『どうして?』と本当に何にでも疑問を持ち、答えを見つけようと躍起になる。
だから知識を誰よりも素早く得られるし、成長も早いのだ。また、そのアイデアは独創性に富む。
僕も似たケがある。少しでも疑問に思えば、Wikipediaなりなんなりですぐに調べるのは、もはやクセになっている。
バラエティ番組を観ていても、面白いと思った企画や罰ゲームがあれば、授業に混ぜられないかすぐ考える。そして、割とノリで放り込む。
スベったことも数知れないが、ウケたことも数知れない。むしろ自身の飽き性と相まって、受ける方も退屈しなくていいよねと開き直っている。
昔書いた気もするが、過去に作った授業をただ繰り返すような講師になったと気付いたら、僕はすぐこの仕事を辞める。
だからこそ、この好奇心は我が子のように大事に持ち続けたいと思っている。
出来たときの嬉しさや、わからない悔しさが、よくわかる!
何かに取り組み、出来たら嬉しい。出来なかったら悔しい。これは当然だと思う。当然だと思うのだが、僕はそのレベルがちょっと強い。
去年は将棋を覚えたのだが、最弱と呼ばれるソフトに初勝利した際、生徒に言いふらすほど嬉しかった。
そして逆に、何かに失敗した際の悔しさも強い。ゲームに負けると、何かを殴ってしまいそうになるくらいだ。(さすがに堪えるが)
こういう喜びと辛さを強く感じられるからこそ、『この感動を伝えたい!』『この悔しさを味わわせたくない!』と、指導のモチベーションになる。
自分で言うのもなんだが、僕は劣等生からの成り上がりだ。通知表に2をトータル10回以上付けた人間が塾講師とか、ぶっちゃけ稀有だと思う。
そういう性格やバックボーンもあり、僕にはまだまだやりたいこと、叶えたいことがたっぷりと残っている。
これからも己の幼稚さを武器に、それを1つずつ達成するべく頑張っていく所存である。
終わりに。
大人になるってどうなのかと思っていたが、正直思っていたよりバラ色な感じではなさそうだ。
同時に、子どもであり続けることも、思ったより悪いことではなさそうである。
要するにはやはり、考え方と使いようなんだと思う。またこの結論に落ち着いたなぁ。
僕の精神はざっくり3年に1歳分しか成長しないっぽいので、しばらくはガキの部分を残したまま生きられそうだ。
だが身体は老いていくから、そっちのケアはきちんとしないとな・・・。
皆さんも、自分の中の『子ども』な部分を大事にしていただければと思う。
では今日はこの辺で。