こないだの記事で少しディスったのだが、英語の長文も、国語の読解の本文も、びっくりするほど内容が薄い。つまり、つまらないのだ。
もちろん中には『スーホの白い馬』とか、『ごんぎつね』みたく、強く胸に刺さり考えさせられる物語もあるのだが・・・。
大体の物語や説明文は、生徒が一切興味を持ってない。そういう愚痴を、よく聞かされる。そして、強く同情する。
雑草と農村の人々の関わりとか。謎の留学生と知らない中学生のトークとか。これをキャッキャと読める方が僕は不思議である。
僕はぶっちゃけ、昨今の読書離れの原因は、結構ここに集約されているのではと、最近感じている。
今日はそれの考察をちょいと考えてみよう。
子どもは思ってる以上に大人です。
小学4~5年生くらいからハッキリと感じられるのだが、教科書で扱われる本文の題材は、彼らの精神年齢にマッチしていない。
『読んでておもんなーい』とよく愚痴られるのだが、『書いてあることが薄くておもんない』というのが本音だと感じる。
つまり、理解できなくてツマラナイ、という話ではないということだ。僕らが子ども向けの絵本を読むような感じだろうか。なら納得。
僕自身たまに時事ネタの解説などを授業の枕に行うのだが、たとえテーマが難解だろうと、彼ら彼女らはかなり食いついてくれる。
例えば、最近は以下のテーマを、小5相手に10分程度で解説した。
①少子高齢化の問題点
②日本の税制度のいびつさ
③SNS上の『荒らし』の心理
・・・もちろん、専門用語バリバリだと意味不明なのでかなり噛み砕いたが、こんな重いテーマでも、しっかり聞いて、たっぷり質問をしてくれたのだ。
こういう経験があり、最近はこう悟っている。
『思っている以上に、生徒たちは精神年齢が高い!!』
―だからこそ、大人扱いしても良いところは、きちんとそうするのが良いはず。ヘンに子ども扱いするから、
『書いてあることがつまらない』
↓
『本を読むのってつまらない!』
↓
『ゲームや漫画の方が有意義じゃん!』
ってループに突っ込み、その後で読書の習慣づけが難しくなるのだ。
今や超便利なガジェットの台頭により、『読書』と『Youtube』のどっちが面白いかを比べるような時代になっている。
特に新しい情報も発見もないようなものばかり読ませると、読書しなくなって当然だと思えて仕方ない。
※時事ネタの解説については、この人のスタイルが無茶苦茶分かりやすいと思う。
参考資料:反応が良い『トピック』。
この項では、今まで話した結果、生徒にめちゃウケた『トピック』をご紹介する。
鉄板は、やはり『時事ネタ・社会問題の解説』である。例えば、ネタとして、この辺の対談を参考にしてみると面白い。
こちらの予習も相当必要だが、その時間の投資に見合ったレスポンスはある。しかも、自分の勉強にもなるので一石二鳥。これはオススメである。
また、『心理学』の話もウケがいい。この心理学と言うのは、例えばネガティブな気分になった時に効果的な行動とかそういうやつだ。
ネタは、例えばここに豊富にある。
『有意義な情報』を体現するようなネタなので、どんどん話してあげよう。
―また他にも、『学習アドバイス』や、『経済学の考え方』とか、そういうのも反応が超絶良い。
この辺りを足掛かりとして、どこから情報を得たかと言う話に持っていき、本を読む、或いはネットで記事を読むように仕向けたい。
(というかこの辺を教科書準拠の説明文のテーマにすればいいのに・・。こればかりは難しいのだろうけど)
ということで、今日はちょっぴり毒を吐いてみた。
今は大量の情報が素早く簡単に得られるようになったので、昔より知識量が増える速度も上がっているに違いない。
だが驚いたことに、僕が小学生の頃に読んでいた話が、今も採用されているケースが多いのだ。
このいびつさは多分みんな気付いているのだろうけど・・。もっと問題提起が始まらないかなと思えてならない。
子ども扱いされたら誰だって嫌だろう。実際に子どもであろうとも。
そんな気づきにつながればありがたし。では今日はこの辺で。