先日、こんな記事を書いた。
jukukoshinohibi.hatenadiary.com
その中で、
単語の暗記は、『分散学習』と『想起練習』が最強っぽい!
という話を僕は書いている。では、どれくらい最強なのだろうか?僕自身はその通りだと感じるが、生徒はどう思うのだろう?
―そんなのもあり、ついこないだ授業で生徒に実践していただいた。以下、そのプチ報告。
ルール説明。
対象者は2名。
30語程度の英単語テスト(英→日)を課すと、1週間の猶予期間で正答率がざっくり7割の生徒と6割の生徒である。(高校生)
まずイントロダクションとして、『分散学習』と『想起練習』の利点とやり方を説明。その上で、僕が作った40語からなる英単語リストを渡し、実践開始。
① 最初の3分で、全体像にざっくりと目を通す。
↓
② その後10分間、訳を隠した状態で、英単語だけ見て意味が言えるか、自分で自分にクイズを行う。(想起練習)
↓
③ 5分間の休憩。
↓
④ 再度5分間、②の時の順番とは逆の流れで、英単語を見て訳を言う自分へのクイズを実施。(分散学習)
そしてこのサイクル終了後、リストにある単語全てを含む、英検準2級の単語問題を10問だけ解いてもらい、その出来を調べてみた。
ざっくり7,8分で解き終わったので、解説をしながら答え合わせ。さてさて、結果はこれ如何に・・・?
気になる結果は?
すると、結果は以下の通りだった。
7割の生徒→8割正解!
6割の生徒→7割正解!
おお、"有意"に正答率が上がってるじゃないか!ついでに、終わった後で生徒に感想も聞いてみた。
『無茶苦茶疲れるけど、確かに頭に入りますね!!』
という感想だった。なんか、やり遂げたぜ!という表情をしていたのが印象深い。良い話を伝えられたのではと思う。
検証。
さてさて。
とはいえ、英単語を覚えるという導入に23分は絶対に使いすぎなので、普段の授業に取り入れるならスリム化は必須。
例えば、単語の総量を30語程度に絞るとか、想起練習・休憩の時間を削るとか、工夫をすれば15分くらいに絞れそうである。
また、単に暗記からテストまでの時間が短かったのが要因かもしれない。なので、忘れた頃に抜き打ちで、またテストを行い、この辺を確認するつもりである。
―ただ僕はこれに味をしめたので、今後しばらくはこの方法で単語暗記を行い、それを導入としようと思う。
有益と感じた情報は、まず自分で試し、それで結果が得られたのなら、積極的に伝えたいところだ。
例えばTOEICや英検の勉強で単語が頭に入らないのなら、試しに皆様で『分散学習』と『想起練習』をやってみてほしい。
そして効果が実感できれば、その時初めて人に伝えてあげるという流れが好ましい。
やってもいないものを伝えても、聞いた人は動かない。
誰かにメッセージを届けることが仕事の僕が、強く強く感じているテーマである。
では今日は短編だったが、この辺で終わりとする。