精神年齢9歳講師のブログ

校舎での出来事、読んだ本、つまりインプットを全てアウトプットに変える実験場、的な。

最高の学習環境創りに欠かせない、ある1つの盲点。

タイトルが気になり、この動画を視聴した。

www.ted.com

 

日本でも『教師』は『公的ブラック企業』なんて語られる有様で、何なら『教育』に関するものは全部ブラックというイメージさえある。

 

そんな中で『よりよい教育』に対するニーズは高まっているので、恐らくこの先も仕事は単純計算で『キツくなる』に違いない。

 

しかしこの動画を観たことで、昨今の『教育現場』には、『ある大切なファクター』が抜け落ちていることに気が付いた。

 

今日はそれを問題提起としてシェアしたい。

 

 

 

『こころのケア』が必要なのは生徒だけじゃない。

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先の動画で問題提起されていたのは、『指導する側のメンタルケア』である。

 

例えば僕が勤める校舎には、在塾生が80人前後居る。その全員に毎日合うわけではないが、どんなに少なくとも半数くらいは顔を合わせる。

 

そのそれぞれが、十人十色の人生を持っている。そして、十人十色の悩みを持っている。これが何を意味するか。

 

日頃講師や教師は、それくらい多種多様な『ストレス』に日々曝されているということだ。

 

これは『二次ストレス』とも呼ばれるもので、簡単に言えば他人の感情は、良いものも悪いものも、ちゃんと伝染するということだ。

 

そして動画の中では、『教師は生徒の悩みを聴いたり、問題解決のために努力をするのが仕事』だと語られていた。

 

『では、そこで吸収した生徒の不安等は、どうケアすればいいのでしょう?』

 

―という、その後に続いた言葉が刺さる。確かに、『講師や教師業』は大変孤独である。

 

何故かというと、生徒やご家庭からの不安や苦情が最終的に行きつく先が、大抵は講師や教師だからだ。

 

成績不振、学校での素行、言うことを聞かないという家での事情。よく考えれば支離滅裂だが、そういうのは教職の方の耳に入りまくってくる。

 

だが、それをケアする体制は、こと日本だと微妙ではなかろうか?

 

先の動画の例だと、毎週水曜に生徒と教師が話す場を学校で設けたり、ヨガの講師を招いたりと、その実現に向けて様々な取り組みがあると語られていた。

 

では日本は?

 

ぶっちゃけると、どんな苦しい目に遭っても、『それが教師だよ』という何の救いにもならない言葉がせいぜいではなかろうか。

 

救いの手が払われた人間の心の内はズタボロだ。

 

またシドニー氏いわく、ある調査では、

 

教師の大半は過去一週間以内に抑うつ症状を経験していた

 

とのこと。メンタルケアが特に密な仕事であること、ご理解いただけたであろうか。

 

辛い話だが、シドニー氏は今までの人生で、『二人の生徒』と『一人の素晴らしい教師』の自殺を経験しているという。

 

優しい教師ほど、心を壊すと言われる。生徒のためを思えばと、全てのストレスを抱え、心が壊れるのだ。

 

だからこそ、特別なケアが無い限り、そういった『人の気持ちを真に理解できる』指導者は、遅かれ早かれ教育の現場から姿を消すだろう。

 

理由は簡単。そんな状況下だと、辞めるか潰れるか、優しさを捨てるしか選択肢が無いからだ。

 

教師に向いている性格がサイコパスとか、もはや笑えない冗談だ。教師の自助努力に任せるのではなく、救いのシステムが必要だと僕は感じて仕方ない。

 

―という珍しくアツい話をするためだけに、実はこの記事を書いているのではない。

 

『指導する側のケア』という盲点を補えば、きっと最高の学習環境を提供できる。

 

そう考えたので、その具体的な方法などを備忘録としてまとめるためでもある。

 

以下、僕が思いついたアイデアを列挙する。

 

『いのちをだいじに』

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僕の勤める塾でも、寂しい話だが、優秀だと皆から認められる講師が長く働いてくれないケースが時たまある。

 

その理由を聞けば、意外かもしれないが『生徒の人生を背負うという重荷に耐えられなくなった』というのが大半。聞いていて辛い。

 

また、講師が明らかに疲れているとか、機嫌が悪いといったファクターも、生徒に伝染する。つまり、元気を奪ってしまうのだ。

 

僕が今考えているのは、

 

『働く人間のメンタルケアを密にすることで、雰囲気が良くなり、学習環境として一層完成する』

 

というもので、

 

『では、それを実現するためにどんなシステムを創ろうか?』

 

という問題だ。

 

僕自身がたまたま極めてネガティブという才能を持っているので、結構考えるのには有利だと思うが・・それでも答えにはかなり窮している

 

現状打てるかもという手は以下の通り。

 

① 今一度の業務のスリム化

 

② 定期的に食事会を開いて吐き出させる

 

③ 心を軽くする言葉を校舎にペタペタと貼っておく

 

―どれもこれも決め手に欠けるが、他人を大事にしない企業にも学校にも塾にも未来はない。

 

この動画を観て、一層の危機感を募らせたところである。

 

そんなワケで、動画の記憶が消える前にと結構慌てて書いたため、ちょっとまとまりに欠けてしまったが・・・

 

熱が伝わればいいかということでこのままにしておく。

 

皆様の中に何かちょっとでも考えるヒントを与えられていれば嬉しい。

 

では今日はこの辺で。