精神年齢9歳講師のブログ

校舎での出来事、読んだ本、つまりインプットを全てアウトプットに変える実験場、的な。

授業の作り方がわからない?―ならば試してほしい、0からの(小手先)ステップアップ術。

いきなりだが質問。

 

【説明】が仕事の皆様は、一体どうやってその『基本』を身に付けられただろうか。

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ちなみに僕は社会人になるまでは我流とお笑い番組で、入社後は先輩のコピーとスパルタ指導、今は謎の笑いに頼らない正統派な感じを心掛けている。

 

―最近思うのだが、『説明』をする人間を育てるためのシステムは、得てして『自助努力』に頼りきりなきらいがなかろうか。

 

すなわち、『てめぇで努力しなさい』という職人修行みたいな性質がまだまだ強い。そういう印象なのだ。皆様はどうだろうか。

 

正直、新任教師が潰れがちという闇は、この辺の風土にも一因がある気がするが・・そこまで行くと本題からズレるので今日は割愛。

 

さて。今日は何を伝えたいのか。それは、

 

(やや小手先ではあるが)0からの授業の作り方のステップアップ術

 

である。イメージは、講師歴5年になった今だから思う、当時の自分に伝えてやりたいアドバイスという感じである。

 

多分ちょいちょい生意気なことも言うだろうが、それもまた一興。軽い気持ちで読んでいただければありがたし。

 

では行こう。

 

 

 

STEP1:まずは他人の説明を観るべし!

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まずは何より、優れた授業を、『学んでやるぞ!』という姿勢で観る。これに尽きる。最初の最初は、小難しい話など一切無し!!

もちろんそれを生で観れればそれに越したことは無いが、色々と難しい面もあろう。

 

そこでYoutubeなどの動画投稿サイトの出番である。以下、僕が『わかりやすい!』と感動した説明系動画の一例を載せておくので、一度観ておいてほしい。

www.youtube.com

www.youtube.com

 

―余談だが、僕は『筋道がきちんと立った説明』が好きだ。しかしそれだと退屈という方もいるだろう。

 

そうならば、人を笑わせながら講義を行うタイプの人の授業を観れば良いと思う。(有名どころだと、鴨頭氏とか、東進の今井先生だろうか)

 

いずれにしても、自分の好みでえり好みする分には構わないので、まずは『説明』とはこういうものだという完成形を観る

 

全てはここから始まると僕は思う。

 

STEP2:軽く分析し、真似する。

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不思議なもので、2~3回くらい同じ動画を観たり、その人の他の動画をずっと追いかけたりすると、クセが自分に移ってくるものだ。

 

次のステップとして、それを軽く分析しよう。ここで言う軽くとは、

 

①どういう説明の型を使っているか

例)結論→理由→解説→解説の理由→解説・・・

 

②自分がすげぇと思った部分の工夫は何か

例)面白い例え、声を張り上げる、何度も言う・・

 

③(集団授業なら)板書の特徴は何か

例)最低限の語句しか書かない、色遣いが綺麗・・

 

というのを、『なんとなく』考える程度で良い。そしてその型が何となくつかめたら、実際にそれを真似してみよう。

 

ここで言う真似とは、その人のクセを取り入れながら、授業もどきをすることだ。

 

本当は裏紙か何かに再現しながらやってほしいが、脳内でも構わない。内容は実際の授業のテーマでもいいし、自分が誰かに伝えたいことでもいい。

 

そうやって一度通してみることで、恐らく大量の引っかかる点や違和感にぶつかると思う。(そうでなければ天才か勘違い)

 

こうやって一度壁にぶち当たったら、次のステップに移るタイミングとなる。

 

STEP3:優れた説明を寄せ集める。

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聞こえは悪いが、所詮真のオリジナルなどこの世には無いのだ。だから、良いところは積極的にパクらせて頂こう。

 

やる気があれば、複数の参考書から教え方を得るのも良い。

 

或いはネットにゴロゴロ落ちている『解説系ブログ』とか『ネタ集』を漁るのも良いだろう。

land.toss-online.com

 

ここまでの作業を行えば、大事な舞台での発表にも耐えうる授業の『下地』は出来上がるはず。

 

だが、この段階で完成とは絶対に言えない。そこで、最後のステップの出番である。

 

STEP4:独りで練習してみよう。

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もしかしたら僕を効率厨みたく思われていたかもしれないが、結局こういう泥臭い部分は絶対に欠かせない

 

ただし、僕の意味合いは多分皆様と少し違う。

 

『練習』をしてから『本番』をすることで、完成度が高まり、次年度以降からも使いまわせるのでラク!!

 

という下心があるのだ。急がば回れではないが、付け焼刃の授業でその場その場をごまかすのではなく、完成度を高めて、後々ラクする。そういう話だ。

 

とはいえ、闇雲に練習しても仕方がない。だから少なくとも、以下の観点は持ったうえで練習しよう。

 

①時間配分

・説明は15分以内にまとまっているか?

・大体何分経過時にどこまで話せていれば順調か?

 

②説明

・自分の発言は矛盾していないか?

・例え話は適切か?

 

③板書

・できるだけコンパクトにできないか?

・漢字やスペルや例題公式のミスはないか?

 

④所作

・黒板ど真ん中に立っていないか?

・指示を同時に2~3個も飛ばしていないか?

 

―ここまでやれば、後は実際に生徒や他の先生に向けて授業をするだけである。そこで感じたことや意見をプラスすれば、もうそれは自分の授業だ。

 

はい、いっちょ上がり。

 

―全部文字にすると滅茶苦茶時間が掛かりそうだが、ぶっちゃけ、慣れれば1時間掛かるか掛からないかである。

 

そうしてある程度のテンプレを作ったら、それを素直に使っても良いし、僕みたいに飽き性なら、毎年仔細を変えてみても良い。

 

ということで、この記事がどこまで広がるかは知らないが、少しでも多くの授業に悩む人と、その心的負担が減れば嬉しく思う。

 

それでは今日はこの辺で。