週が明けたら、いよいよ学年末考査が本格化する。
自習に来る生徒も増えて、いい意味で活気と緊張感が増している。頼もしい限りだ。
だが、僕は入社してから最近までずっと、実はこの定期テスト直前期にジレンマを抱えていた。コチラがどんな手を打つべきか、しっくり来ていなかったためだ。
テストの2日前に集団授業をするのが正しいのか?質問をひたすら受けるのが正解なのか?
―ずっともやもやしながら考えていたが、最近ある結論に達した。そしてそれは、今のところしっくり来ている。
今日は、それの話と、実践例をご紹介する。
結局、直前期に『塾』ができることとは?
端的に言えば、『生徒が自学を効率的に行える環境を創ること』である。
つまり、生徒の学習へのアシストを徹底するという話だ。この理由は大変シンプル。
ぶっちゃけるが、試験直前に生徒全員を一室にぶち込んで70分程度の授業をしても、各々が感じる課題に取り組んだ際の成果には多分勝てないためだ。
もちろん試験の一週間以上前ならば、授業をして解法を伝えるのは有意義だ。だがそれを直前に行うのはちょっと疑問である。
解法の定着と習得には時間が掛かる。試験直前のあやふやな知識は、下手すれば成績に対しマイナスに作用し得るのだ。
ということで僕は、『直前期』こそあえて新たな知識を伝えず、生徒が自分のせねばならないことを見つけ、克服することに塾は力を注ぐべきだと感じるのだ。
さて。ではその目標に際し、僕はどういう取り組みを始めているのか?そしてどういう取り組みをしたいと考えているのか?
以下、それを具体的にまとめていこう。
現状の取り組み。
①参考書を目立つ位置にまとめる。
まず、自学を進める際にネックなのが、わからないところの調べ方がわからない生徒が多いという現実だ。(特に高校生に多い)
ということで僕は、理系のスタッフとも連携を取りつつ、オススメの学習参考書を科目ごとにピックアップし、なるべくわかりやすい位置に移動させている。
これだけで結構悩みは氷解し、喜んでいいのか悪いのかわからないが、質問対応にべったりという負担は激減した。
いの一番にオススメである。
②学習法掲示物の作成。
『そのもの』を貼ると塾がバレるのでやめておくが、効果が高い勉強法と悪い勉強法をそれぞれまとめた掲示物を作り、自習室に貼っている。
そして直接声をかけるタイミングがあれば、それらの布教も行っている。正しいやり方は、時間を掛けただけのヤツに勝る。そう思うためだ。
手間はそんなにかからないし、以下のブログを参照すれば、結構ゴロゴロと見つかる。
ぜひ試してみてほしい。
③自習室の見回り。
ただ、環境の大切さを説いても、それを破るヤツはどうしても出てくる。仕組みでどうにもならない部分は、監視して正すしかない。
だから僕は、大体20分に一度程度、自習室に定規とかその辺を持っていくようにしている。寝てる奴は起こし、菓子を食う奴はシバく。
ちなみに、誰か一人だけがその役を担うと空白の時間ができてしまうので、別のスタッフを連携を取りつつ行っている。
―ということで、ここまでが実際の取り組みだ。
以下、僕が『やってみたいなー』と考えていることをまとめてみる。
やってみたい取り組み。
①仮眠OK制度
どうにも疲れて集中できないときは、仮眠が最速で最強で最手軽であると思う。ただ、それを堂々とやられたら士気にも関わるし、見てくれも悪い。
しかし、例えば場所を指定したり、それとわかるようなカードを導入したりして、周知させる工夫をすれば話は別だと思う。
目安は15~25分。それ以上寝てたら叩き起こす。いびきをかいても同様。だがそれさえ守れば、超効果的な急速には違いない。
一昔前の価値観を持つベテラン講師の方々を口説くのは骨が折れそうだが、僕は何とか導入できないかと考えている。
②無料コーヒーの支給
エナジードリンクはメタクソに否定されたが、カフェインの効果は逆に研究で確認されまくっている。
僕もその有益さをよく生徒に言うのだが、最後に買うのを生徒任せにしているのが少し残念だなと。
だから、そこまで高い買い物じゃないので、期間限定でコーヒーを校舎に置いておこうと考えている。時期的に常温でも腐らないし。
これを機にリフレッシュタイムの過ごし方を生徒が見つめ直してくれればいいと思う。これは近々試してみる。
終わりに。
ということで今日は、建設的なのか愚痴なのかよくわからない話であったが、僕なりに思うことをまとめた次第である。
直前期に焦って新たな知識を伝えまくるのは、繰り返すが多分デメリットの方が大きい。
僕自身人生を振り返っても、焦って入れた知識が役に立ったことは皆無だからだ。それよりも、そこまでに覚えたことを反復する方が良い。
さて。この三連休は、色んな意味で勝負である。少しでもいい点を取る生徒が増えるよう、ここに書いたことが役立てば幸いだ。
では今日はこの辺で。