印象とはよくわからないもので、僕は生徒から『人生を仕事に捧げた男』みたいに見られることがある。
もちろんそんなことはなく、僕は普通に趣味の時間も取っているし、必要と思ったら勉強だってしている。その時間は確保しているのだ。
すると、今度は別の疑問が出るらしい。最近、改めて生徒からも保護者からも言われることがある。
『英検準1級も1級も、めちゃ時間と手間がかかるでしょ?いつ勉強してたんですか?』
というものだ。正直、僕はそれに対し、苦笑するしかない。
実際は、別に二宮金次郎的な身を削る努力はしていないからだ。ちゃんと睡眠時間は取ったし、仕事もきちんとこなした。
むしろ僕が取り組んできたことは、本当に『工夫』の一言に尽きる。
そこで今日は、手前味噌だが、僕が使っている学習法と、それを達成するための日々のルーティンを、ここでご紹介する。
多忙な方の参考になればありがたし。では行こう。
しなければならないことを考えて、『If-thenプランニング』で実行。
当たり前だが、ゴールがどこかも分からないのに、レースをするのは嫌だろう。それは僕も同じ。
だから何かの勉強に取り組む際は、必ずゴールを意識し、そこからやることを逆算するのを心掛けている。勝手に目指す地点を決めるのだ。
英検1級も準1級も、もちろんゴールは『完全合格』であった。しかし、ここで止めれば、実際は何も決めてないのに等しい。
そこで、さらに考えを深めてみた。
『完全合格するためには』→『一次と二次を突破しなければならない』→『が、まずは一次に通らないと始まらない、そのためには』→・・・
という具合で、最終的には『毎日単語と熟語を覚えて、リスニングと長文を大問1つずつは解こう!』と決めた。
さて。これだけで行動を継続できるほど、実は人間は甘くない。だから、心理学的に効果のある方法も取り入れてみた。
それは、『If-thenプランニング』である。
かんたんに言えば、『もしAしたらBする』というルールを先回りして自分に用意しておき、後はそれに従うだけというものだ。
では、僕はどんなそれを用意したか?実際は、たった3つだけだ。
『もしベッドから出たら、とりあえず単語帳を開く』
『もし朝に出来なければ、退社後の時間で演習ルーティンを行う』
『もし睡眠時間が削れてしまいそうなら、5単語程に削ってでも寝る』
さて。この3つだけなのだが、絶対に死守すると決めた。そして結果『習慣』そのものは早い段階で固められたので、この効果は大きいと思う。
参考書は本棚に仕舞わない!
片付けていないとよく親に怒られたものだが、現在僕の家では、参考書が割と散らばって置かれている。
理由は、本棚から出す手間も、仕舞う労力も、とことんカットし即勉強に移れるようにするためだ。
意外と出したり仕舞ったりは重労働だ。大きくやる気が削がれてしまう。ならば始めから、外に出しておけばいい話。
見てくれなど気にせず、その辺に参考書を置いて、どこでも勉強ができる環境にしてしまおう。
隙間時間に『勉強』をねじ込む意識を持つ。
まとまった時間を取らないと、『勉強』ができないと考える人がいる。ぶっちゃけ、そんなのは勘違いだ。できる。ハッキリと、できる。
例えば、5分あれば単語帳を数ページ確認できるだろう。10分あれば、遅くとも長文一段落くらいの問題は解けるだろう。
通勤中、車移動ならリスニング音源を流すこともできるだろう。要は工夫の問題だ。
『隙間時間はある』のを前提に、『ではどうすれば学習を挟めるか』を考える。そうやって建設的な学習習慣を作ってほしい。
椅子に座らない!書かない!
誓って言うが、僕は英検準1級と1級の勉強時間の内、8割は椅子に座っていない。
二次試験に至っては、100%座っていない。では、どうやって勉強していたのかというと、音読学習を中心にしていただけだ。
さっきも書いたが、席に着いて、ノートを開いて・・・・なんて手間が掛かり過ぎなのだ。さすがに長文読解や英作は無理だったが、それ以外は音読で何とかなった。
学習習慣を仕事をしながら維持するには、時間が潤沢にあった頃の方法では確実に無理だ。頭を使い、カスタマイズせねば、絶対に入らない。
椅子に座って席に着くなんて、ただの固定観念だ。そんなのはかなぐり捨てて、最低限にとどめよう。
終わりに。
ということで完全な手前味噌であり、『方法』ばかりで『内容』に触れていない浅い記事だったが、なんかの役に立てば幸いだ。
基本、勉強が続けられないという人は、学生の頃の固定観念が強いだけだ。要するに意識の話である。
そこに一石を投じるつもりでもある記事なので、ご留意いただければありがたし。
では今日はこの辺で。