突然だが、皆様は授業をしていて、或いは人に何かを説明していて、スランプになったことはないだろうか?
例を挙げれば、説明が通らない、生徒のネガティブな反応が気になる、例え話がハマらない、予定進度にたどり着かない・・といったところだ。
その上でもう1つお聞きしたいのだが、そういったスランプになったとき、皆様は何が原因だと真っ先に思い浮かべるだろうか?
予習不足?自分が嫌いな単元にぶち当たっている?-とにかく色々と、細々としてつかみどころが意外とない項目が頭に浮かぶことだと思う。
こんな風に、スランプに対処するのは簡単に見えて難しく、そして奥が深いのだ。
だがその根源は、かなり具体的だが意外なところに潜んでいる。僕はそう感じている。
そこで今日は、自分の指導がハマらなくなった際に、真っ先に目を向けてほしいある盲点について書いてみよう。
授業がスランプになる原因とは?
それは自分の健康状態の悪化だ。
授業の良し悪しは、ぶっちゃけ『指導する講師の体力や気力に良くも悪くも左右される』と僕は感じている。
自分のメンタルが悪化していれば、生徒のネガティブな反応(眠たそう、退屈そう、等)に目が向きやすいのも当然だ。
また、体調そのものが悪ければ、自分が話している内容や、構成が頭から抜けやすいのも当たり前と言える。
つまり、細かい方法論を試したり、気持ちを落ち着かせる名言を読んだりというのは、正直対処として本質を突いていない可能性が大である。
それはさながら、針が刺さったままの状態で痛み止めを飲むという状況に似ている。誤魔化せはするが、治せはしない。
さてさて。ということでここからは、『すごく短期間で体調を整える』のに効果がある方法を、僕の体験談を添えて列挙する。
授業の調子云々ではなく、日頃の疲れが抜けないなどのお悩みがあるなら、ぜひ試してみてほしい。
『即効性の高い』体調管理法とは?
①腸内環境を整える。
意外かもしれないが、実は腸内環境が悪くなると、メンタルの調子も悪くなると言われている。
つまり、腸内環境とメンタルはリンクしているのだ。となれば、逆もまた然りである。
ボロボロのそれを治すのは長期戦になるが、単に乱れただけであれば、『発酵食品と食物繊維を摂る』ことで、大幅にそれは改善される。
例えば僕は毎朝ヨーグルトを食べて、寝る前に甘酒を飲み、自炊するならキムチを混ぜるようにしている。
そのおかげか、ここ数日のメンタルはすごく調子が良い。
ということで、『腸内環境の改善』。色々調子が悪ければ、まずはこれを試してみてほしい。
②運動を行う。
疲れているときほど、意識して運動を行った方がいい。
こうすることで、身体が疲れて夜に眠くなれたり、何なら眠気打破・集中力向上にも効果があるという。
ただ、別にハードなトレーニングは要らない。エクササイズはまず、散歩といった軽いものでも勿論いい。
しかし時間がないのなら、4分ちょいで脂肪燃焼・有酸素運動の効果が期待できるHIITトレーニングがオススメだ。
(内容は、20秒~40秒の全力運動を行う→10~20秒休む、というのを8セット繰り返すというもの)
参考までに、初心者向けの動作例を載せておく。
疲れたときほど運動を。逆説的だが、身体の調子は無茶苦茶良くなる。
③7時間以上寝る。
短眠法を説いた広告や本をよく目にするが、ぶっちゃけあれは遺伝子レベルの才能なので、眉唾モノとしか思わない。
それよりかは、やはり睡眠時間を死守する方が健全だろう。むしろ、睡眠時間を最優先し、他のタスクを削ったり遅らせたりするくらいで良い。
理想の睡眠時間は個人差もあるし、その日に溜めた疲労の度合いでも変わるので、一概には言いづらい。
ただ、『6~8時間』が平均値だそうなので、少なくとも『7時間』は眠れるように頑張ってみてほしい。(ちなみに僕は7時間30分寝ている)
④寝る前の『ブルーライト』を徹底カットする。
先の話に密に絡むのだが、睡眠の質を劇的に高めるには、寝る90分ほど前から『ブルーライト』を徹底カットするのがオススメだ。
要するに、睡眠前の儀式として、PC、テレビ、携帯の明かりを浴びないように心がけるという話。
ベッドで寝る前Youtubeとか最悪だ。グッとこらえて、スマホを遠くへ置いてしまおう。
また、人間は外からの明かりも敏感に反応するそうなので、遮光カーテンを導入するのも効果的だと思う。
⑤筆記開示を行う。
こちらはメンタルの不調を整えるテクニック。ぶっちゃけ何度も紹介したことがあるので、今日は手短に要点だけ。
頭の中のモヤモヤを、10分程度、紙に箇条書きする!
というこれだけ。本当にこれだけで、頭が超スッキリするので不思議である。ネガティブ気質が強めのあなたに、大変オススメだ!
⑥趣味に没頭する。
これまたネガティブ気質が強い方に向けた話。
正直、『ポジティブに考えろ!』『前を向け!』というそれだけで心が整う程、人間は能天気ではない。
では、心を支配する悩みとか不安からは、どう脱出すれば良いのか?効果的な方法は何なのか?
―それは、『没頭』である。要するに、好きなことにどっぷりハマり、頭からネガティブを締め出すのだ。
一応念押ししておこう。余暇に好きなことをしても、まったくもって悪ではない。休みの日に休むことの何が悪い?
ハッキリ言っておく。
余暇も仕事等の他者の時間を生きるよう誰か強要されたなら、そいつが変なので気にしないでおこう。
試しに趣味に没頭しよう。全部忘れて、現実逃避をしよう。案外その後で、解決策を閃くことも多いのだ。
⑦人に親切にする。
研究が出てはいるが、どことなくスピリチュアルな聞こえの話。
なんと、誰かに親切にすることが、幸福度を『確実に』高めるのだという。
確かに『嫌われる勇気』にも、『幸福とは貢献感』という文言があったが、あれは本当にそういうことらしい。
ということで、心がお疲れなら、意識的に人に親切にすることを心がけよう。別に側に誰かが居なくても良い。ゴミ拾いもまた、他者貢献だ。
だが、決して多すぎる身銭を切らないようには気を付けよう。それは自己犠牲であり、親切とは似て非なるもの。
そもそも、なんと通りすがる他人に、『良いことが起きますように』と願うだけでもいいのだという。
上記のどれよりも手軽かもしれない。ぜひやってみてほしい。
⑧自分へのご褒美をためらわない。
【頑張った自分へのご褒美(笑)】というディスりがあるように、どことなく蔑称のにおいがあるこの言葉。だが僕は、全力で肯定する。
理由は二点。
まず努力の果てに報酬があると、俗的だがやはり人は頑張れるからだ。
もちろんそれに依存するのは考え物だが、そもそも物事をやり切るにあたっては、何かしらの目標ないし得られるものが無いとキツいはずだ。
『ご褒美なんて要らない!』という人は、例えば作業を終えたという充足感を褒美として得ているだけ。つまり、誰だって報酬は要るのである。
―そしてもう一つの理由は、自分だけは自分を労うという意識を高めるためである。
正直、僕やあなたを積極的に認めて褒めれるほど、他者は暇ではない。他者からの評価が得られないと、ネガティブほどやはり落ち込んでしまう。
そういう時こそ、自分で自分を労うのだ。『頑張ったな、俺(私)!』という言葉でもいいが、例えば美味しいレストランでの散財を許すなどでもいい。
幼子を持つ保護者や教育者は、見てても思うし当事者としても思うが、孤独な仕事である。そういう時の最後の砦は自分だ。
些細なことでも、ぜひ自分を褒めてあげよう。
終わりに。
ということで、実はコツコツと書き溜めたため、文字数が結構増えてしまった。まあ、たまにはいいか。
今回は授業に絞ったが、正直誰かに何かを伝えるという場面全てに効く話だ。
もしも調子が悪ければ、それは大体健康の話。たまには身体について考えてみてはどうだろうか。
それでは今日はこの辺で。