今日はコロナ対応祭りで時間が無いので、常日頃から思っている持論とその解説でお茶を濁す。
僕は英語の指導をしているとき、いつもいつでも、どうしてもこう思う。
『料理で言うと、英単語は材料で、英文法はレシピのようなもの』
全く持って意味が分からないと思う。
だが、こう考えれば、中学生~高校生が広く英語で頭を抱える原因も、何となく見えてくるのだ。
ということで、早速解説に移ろうと思う。
英単語は材料だ!
英単語を知らずして、自分の意思を伝えるのは難しい。
ズバリと名詞そのもので言えればそれに越したことは無いが、相手がその単語を知っている確証はない。
しかし、その他関連する単語を並べ立てれば、何とかお互い『理解』には辿り着けるだろう。
例えば、『white,big,in the kitchen....』などと言いながらジェスチャーを混ぜれば、多分いずれ『refrigerator』のことだと分かってくれる。
これは料理で言うところの、『食えなくもない』状態である。
しかし調理されていない材料ばかり提供するというのは、円滑なコミュニケーションを思い切り妨害する。
すなわち、赤ちゃんのロジックで大人びた会話は不可能だ。だからこそ、『英文法』も必須なのである。
英文法はレシピだ!
英文法をディスる声は多いが、それはおそらく、大学受験レベルの実生活に即していない文法とごっちゃになっているのが原因だと思う。
例えば日本語を学ぶ英語圏の人に、『"時候ノ挨拶"ッテイリマスカ?』と言われたら、『喋るときには言わないので後回し!』みたいに答えるだろう。
それと同じだ。
だが、最低限の文法は、絶対に要る。僕はそう思う。
なぜなら、単語をただ並べただけだと、こっちが内に秘めている真の意味も伝わらないし、相手が伝えたいメタも分からないからだ。
「行けたら行く」は大体来ないし、「前向きに考えます」というのは大体却下のサインなのだ。これは単語ではなく、文法で伝わる意味だ。
つまりこれは、料理で言うところの『レシピ』の話である。
同じ魚料理でも、お通しならサッパリした味わいで、メインならムニエルで提供するのに似ている。
だが、『単語』が無ければ『文法』は絶対に活かせない。レシピを知ってても材料が無ければ何もできないのと同じだ。
さて、一体僕は何が言いたいのか?
そろそろ結論に移る。
あなたは材料とレシピだけで料理が出来ますか?
正直、『英単語』と『英文法』が滅茶苦茶分かりやすい授業はそこら中にある。正直僕自身、『わからせるだけ』なら自信のある単元はいくつかある。
しかし、そこで止まると本末転倒なのだ。料理が上手になりたければ、材料を集めるだけでも、レシピを暗記するだけでもダメ。
『実践』というプロセスが絶対に欠かせない。それは英語でも完全に同じだ。
逆に言えば、我流でも『料理』を作るうちに腕は磨かれるように、適当でも『実践的』な方法で英語を勉強する生徒は、技能ならガリ勉に勝る。
出川哲郎は英語の知識はなさそうだが、伝える力は抜群だ。そういう話である。
ということで、じゃあ何が『実践』なのかという話だが、僕は以下のどれかを毎授業時、或いは最悪でも単元が終わる度、クラスで実践している。
①速読(100~200単語)
②音読
③発問
④リスニング
―ということで、生徒の英語学習に、きちんと『実践』は含まれていますか?それが無ければ、力が伸びないのは申し訳ないが当たり前である。
回りくどい例え話ではあったが、何かの気付きになれば嬉しい。
では今日はこの辺で。