ついにこの名著を読了した。
途中何度か挫けそうになったが、わからないところは日を改めてチャレンジしたり、他のネットや参考書の意見を参考にしたりして、何とかたどり着いた感じ。
もちろん『学習』においても皆さんにお伝えしたい情報は多々あるのだが、それよりもまず、意外な気付きを伝えたい。それは、
【論理力】を鍛えると、不安に強くなれる!!
というものだ。
特に人の意見を真に受けるタイプの人、全てを自己責任と考えがちな人に読んでほしい。では行こう。
【不安】に支配されているときの特徴。
まずそもそも、僕はかなり不安に弱い。少しでも気掛かりなことがあると、くよくよとそればかり考えてしまう。
しかも、ネアカな人と違い、『嫌なことは考えない!!』といった簡単な方法で、その思考は止められないのだ。
この状況の時、脳内はどうなっているのか。例えば、この時期に塾講師にありがちな不安を書き出してみる。
あの生徒、ボーダー超ギリギリだな・・・。直前の対策授業も取ってくれたけど、受かるかな・・・。
さて。不安に支配されている状態だと、この思考に対し、『いや、大丈夫だろ』『でも、数学のアレが出たら怖いな』という独り押し問答が行われる。
形はどうあれ、考え事の全てがこれに集中してしまうのだ。ちなみに、こういう考え方は【反芻思考】といい、鬱病に突っ込む原因の1つでもある。
まとめると、不安に脳内が支配されている場合は、
何かしらのテーマに対し、くよくよと終わりのない独り押し問答を繰り返してしまう
という話だ。しかもそれは無意識下に行われるので、意外と気付くのが難しい。だからくよくよと悩む人は、そもそも原因が分かっていないことが多い。
ーでは、一体どうすれば良いのか。僕はここに、『論理力』を鍛えておく理由があると強く感じている。
以下、それについて論じる。
【不安】を論破する。
他者に対して論破ばかり吹っ掛けるのは人として微妙だが、その目線を自分のメタに向けるのなら、話は別だ。
先ほど不安の例に掲げた、以下の思考を例に考えてみよう。
あの生徒、ボーダー超ギリギリだな・・・。直前の対策授業も取ってくれたけど、受かるかな・・・。
さて。脳内がこれに支配されているとき、実際は以下のチンプンカンプンな命題にすり替わっていると思われる。
俺が心配すれば、その生徒の合格率が高まる。
―こうとでも考えなければ、くよくよと考えてしまう説明が付かない。別の原因も100%あるだろうが、今がこの命題に集中しよう。
当然だが、これは論理的に破綻しまくった【偽】である。バカバカしいので、いちいち反例は書かないでおく。
ちなみに対偶を取っても【偽】になるので、やはりこの命題は完全に破綻していると言える。
(その生徒の合格率が下がるなら、俺はその生徒を心配していない。→反例だらけなので【偽】)
となれば、そもそも頭の中で考えているテーマが無茶苦茶なのだ。自分の思考のちぐはぐさに、こうすれば一石を投じられる。
つまり、冷静になれるのだ。『考えてもしゃーない』という楽観論に、きちんとした理由を付け加えるという具合である。
こうして一旦冷静になれば、次に考えるべきは『具体的な施策』である。
合格率を高めたければ、生徒に応援電話をしたり、最後の最後で質問を受けたりする方が、よほど合理的である。
また、考えても仕方ないと納得できたなら、また別のことに意識を向けて、そっちに集中する方が生産的である。
こんな風に、冷静になって先のことを考えるという力は、『論理トレーニング』を積んだことで、僕自身かなり高まったと実感している。
国語力向上とか、耳触りの良い大義名分を持ち出す必要などない。自衛の手段として、論理力を鍛えるのは大いにアリだ。
僕自身勿論まだまだ発展途上ではあるが、皆様の提案として、強く推しておく。
それでは今日はこの辺で。