やはり塾の授業で英語を教えていて、一番難儀するのは【be動詞】である。

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こいつ単品の時はまだ良いのだが、【一般動詞】が登場してくると、その使い分けに難儀し始める印象だ。
これについて色々な本を読んだり、自分なりに試行錯誤したが、どうしてもある程度のラインからコンパクトにまとまらない。
そのモヤモヤが気持ち悪いので、受験~中3国語まで教える中で得た知識も総動員し、暇さえあればこのテーマと向き合っている。
だが、いや、だからこそなのか知らないが、まだまだこの知識をまとめきる段階に入れそうにない。しかし、膨大になり切る前に一旦まとめたいとも思う。
ということで今日は、ぶっちゃけ途中経過だが、僕が【be動詞】について考えているアレコレをまとめてみる。
be動詞の使いどころとは?

凄く乱暴に紹介する。
① SVC型の文で使用。
例) I am Mike. You are cool. He is loved by everyone. 等
② 前置詞とくっつけて、『~いる、~ある』という意味で使用。
例) I am at the store. You are in Yamaguchi. He is here. 等
③ 原形のまま用い、『~になる』という意味で使用。
例) To be a docter is hard. I practice the piano to be a pianist. 等
等がすぐに浮かぶ。
正直他にも細々した話はあるが、分類しきれないし、したところでどうでもいいため割愛。
―こんな風に例文を添えて考えると、【一般動詞】との使い分けを『論理的に』、そして『中学生に』説明するのはかなり難しいと思われないだろうか?
(ちなみに上記の文法は全て中学校の段階で習う)
さて。これを踏まえてか、【be動詞】の教え方は、どの講座を見ても参考書を見ても、大体決まったパターンに落ち着くと感じる。
次はそれらのまとめと、メリット・デメリットをお伝えする。
【be動詞】の教え方まとめ。

①日本語で言う『~です、~ます』パターン。
私はMikaです。→ I am Mika.
―という文を筆頭とする、超初級編の教え方。詳しくは言えないが、僕の塾で使用しているテキストにもこの教え方が書いてある。
確かに、中1のド頭の段階なら、これで話は通る。例えば、『あの人はかっこいいです。』みたいな形容詞の文も、説明は出来る。
だが弱点もある。例えば、『私は彼を知っています。』ならどうだろうか。『~ます』だが、英訳すれば『I know him.』となる。
もちろん、『日本語訳の述語が~です、~ますの時だ!』と言えば、その時はかわせるのだが・・・。
この場合、『私は山口に居ます。』という文がbe動詞で書ける説明がつかない。考えれば考えるほど、意外とこの指導法はドツボにハマる印象だ。
②【be動詞】の前後が『=』であることを示すサインというパターン。
現状、一番一般的な教え方ではなかろうか。例えば、以下の写真を例に取る。
![]()
この人の名前を適当に『John』として、
John is happy.
という英文を考える。この写真、このやり取りという"閉じた"世界であれば、確かに次のように言えなくもない。
John = happy.
もちろんこの等式は、『=』前後を反対にしても成り立つ。ジョンは幸せだし、幸せなのはジョンなのだ。(繰り返すが、この"閉じた"世界限定の話)
―だが、これで万事OKというのはあまりにも怖い。例えば以下の文の説明で詰む。
John is smiling.
John is known to me.
『え?何も詰んでなくね?』と思うかもしれない。しかし僕は、『=』の関係の話をした後に、
じゃあ何で『John is smile.』はダメなの?
と返される未来が簡単に浮かぶ。これに"違和感"を突っ込むだけなら、ある程度英語を齧った大人なら誰でも出来そうだが・・・。
『論理的』に説明をし終える自信は僕には無い。正確には、多分出来るが、生徒が飽きないようにやり遂げる自信は全くない。
一時期僕もこの教え方をメインに据えていたが、上記の例みたく危うく生徒に論破されかけたため、最近は高校生を指導する場合以外だとあんまり使っていない。
③訳したとき、省略可能な述語が【be動詞】パターン。
最近自分の中で温めているのがこの考え方だ。例えば、
I am Tanaka Taro.
の訳は、『僕はタナカ・タロウです』であるが、
僕はタナカ・タロウ。
という風に述語を省略しても、意味には何の変化も出ないだろう。だが一方、一般動詞だと問題が発生する。
I know him. 『僕は彼を・・・・。』
こんな風に述語を消されると、『彼を何だよ!』と突っ込みたくなる。
得てして、一般動詞が述語の時、訳においてそこを省略すると、文として崩壊することが大半だ。
さてさて。この「訳したとき、省略可能な述語が【be動詞】」という考えは、形容詞でも同じだ。
You are beautiful.
の訳を、いちいち『あなたは美しいです』とせず、
そなたは美しい。
にしたところで問題は全くないだろう。そもそも、『一億人の英文法』にも書いてあったが、
主語とくっつけて短縮するなど、そこまで文構造において重要視されないのが【be動詞】
らしい。これはぶっちゃけ同感だ。したがって、結構多くの【be動詞】例文は、この③の説明で通るのだ。
―が、やはりまだまだ万能ではない。
英語の形容詞の定義は言っちゃ悪いがかなり雑だ。例えば英語だと形容詞(句)とされるものでも、日本語だと以下のように定義されることがある。
silent 『静かな』
→ 形容動詞
running in the park『公園を走っている』
→ 連体修飾節(それか述部etc)
―そして、この述語を省略しても問題ないよねパターンは、『名詞か、日本語でも形容詞のもの』の場合でないと機能しないのだ。
〇 He is cool. 『彼はかっこいい。』
〇 He is a doctor. 『彼は医者。』
△ He is runnning. 『彼は走って。』
うーむ、もう少しブラッシュアップするか、こちら側の逃げ道を作っておかねば、まだまだスタメンに据えるのは怖い印象だ。
ただ、英語と日本語はそもそも文法がかなり異なっているので、それを一対一で当てはめるという考え方も無理がある。正直、どこに妥協点を見出すかの話だと思う。
結局、【be動詞】とはどう向き合えば良いのか?

ここで冷静に自分を振り返ってみると、『あれ?この文って、be動詞使うっけ?使わないっけ?』と悩むことは、ここ最近ほっとんどない。
現在形・現在進行形・現在完了形で悩むことはたまーにあるが、『be動詞か一般動詞か』で悩むことはマジで無い。
恐らくこれは、ある程度の反復練習を積むことで、無意識下にルールそのものは体得できるという話なのだろう。言語化できるできないはさておき。
それか、日本語を習得していく流れの中で、ある能力を学んだタイミングなど、どこかを境目に判別がつくようになるのかもしれない。
ここを深めて考えればかなり面白そうだが、正直塾講師が扱う範疇ではない気しかしない。
ということで僕が提案することとしては、【be動詞】と向き合うにあたり、
とにかくたくさんの例文を音読し、習得しておきましょう!
という当たり障りのない提案が、ぶっちゃけ全てであり、現時点でのベストだと考えている。
終わりに。
この辺は中学英語~大学受験まですべてを担当する限り、引退するまで向き合うテーマだと感じている。
ぶっちゃけその全てを言葉にすることが出来れば、本の一冊は書けるだろう。だがそこまでしても、その9割は所詮トリビアになる予感もある。
知的好奇心と、実用性。この押し引きはかなり難しく、どちらに偏っても授業そのものはつまらなくなる。このジレンマも、まぁある種の職業病である。
今後も時たまこのブログに、僕が興味があるというただそれだけで調べたことをまとめようと思う。実用性はあえて目をつむったうえで。
そんなワケで、抽象的なテーマばっかり3500字くらい書いてしまったが、皆様の学びに少しでも寄与できていれば嬉しく思う。
それでは今日はこの辺で。