精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

教科書に書いてあることを、教科書に書いてある通りに説明できても、あまり意味はない。

『暗記系科目』を一夜漬けで乗り切った経験はないだろうか。僕は何度もある。(点数は悲惨とも健闘とも言えなかったが)

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ぶっちゃけ試験範囲の狭い定期テストは、それでどうとでもなる。だがこれは、生涯役に立つ知識の入れ方とは、あまりにも遠い

 

そしてこの落とし穴には、『真面目』な生徒がよくハマっている。今日はそれについてチクっと言っておこう。

 

 

『言える』と『分かる』は別物です。

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ここであるワークを出してみよう。

 

『執権』という歴史の語句がある。

「北条時宗」の画像検索結果

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%97%E6%9D%A1%E6%99%82%E5%AE%97


そしてそれについて、Wikipediaには以下のように書いてあった。

 

執権(しっけん)は、鎌倉幕府の職名。鎌倉殿を助け政務を統轄した。元来は、政所別当の中心となるものの呼称であった[1]

 

ただし、朝廷においても用いられた語であり、鎌倉幕府独自の職名ではないことに注意を要する。

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9F%B7%E6%A8%A9

 

さて。これらをヒントに、『執権』という言葉を暗記してみてほしい

 

ではどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・では、私見を述べよう。

 

先の説明を丸暗記できる人はそこそこいると思うが、それを『わかる』と同義と考えるのはダウトである。

 

この辺は生徒の問答形式で考えると、その罠がよくわかる。

 

僕「『執権』って何?」

 

生徒「政所の別当の中心となるものの呼称です。鎌倉殿を助け政務を統轄しました。ただ、朝廷においても用いられた語であり、鎌倉幕府独自の職名ではないことに注意を要します。(ドヤ)」

 

僕「へー、よく覚えたね。じゃあ訊くけど、

 

政所って何?別当って何?鎌倉殿って何?朝廷って何?統轄って何?

 

生徒「(;;)」

 

―という感じ。つまり、分かっていないのだ。あくまで覚えただけ。一夜漬け形式で暗記を行うと、こういう『使えない定義と知識』ばかりが増えていく。

 

だから僕は、やはり教科書をそのまま覚えることに、意味も意義も、ついでに楽しさも見出してはいないのである。

 

―この辺を打破する話は以前何度も書いてきたので割愛する。

jukukoshinohibi.hatenadiary.com

 

そこで今日は、コチラが打てる手みたいなのを代わりに提案しておこう。

 

教科書の説明を使わずに説明できるか?

http://1.bp.blogspot.com/-7agS_c_ed2w/VHCO1UZfq7I/AAAAAAAADSk/qQ8Jh5g3lzU/s1600/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%B3.jpg

http://ijinnokotoba.blogspot.com/2014/11/blog-post_20.html

 

ファインマン氏の好きな逸話の中に、『1つの物事を2通りの方法で説明できたとき、本当にそれをわかったということになる』みたいな話がある。

 

これはファインマン氏の父親の言葉だった気もするが、とにかく『言い得て妙』どころか『真理』であると考えさせられる。

 

ということでコチラが心掛けたいのは、

 

『教科書の説明を把握しつつも、それを使わずに語句を説明する』

 

という禅問答みたいなテーマである。

 

例えば僕なら、超乱暴な言い方ではあるが、

 

「『執権』は鎌倉幕府のNo.2。会社で言うところの副社長みたいなもの。少し違うけど。」

 

という風に伝えている。(僕の県の公立高校入試は、この程度で答えられてしまう)

 

授業をするにあたり、解釈のヒントを与えるのが僕らの仕事の一つである。後は生徒が勝手に、頭の中で例え話を考えてくれればそれでいい。

 

―余談だが、仮にコチラがそれをできない場合、まずそもそもそれを『理解できていない』可能性が極めて高い

 

その際はそこに絞って予習を行い、自らの知識を補完しておくべし。お恥ずかしいが、僕もたまにそういうのがあり、日々勉強を重ねている。

 

―ということで今日はチクっとした内容にしてみた。

 

僕はやはり、勉強している"フリ"は撲滅したい。それは生徒の学力向上に繋がらない、言い換えれば時間の無駄だからだ。

 

そしてそれは人生の浪費に等しい。テーマは大きく聞こえるが、間違ってはいないと思う。

 

授業前のタッチトークでもいいし、雑談の中での発破でもいい。

 

もし感ずるところがあれば、このテーマを生徒に伝えてあげてほしい。

 

では今日はこの辺で。

 

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