精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

【英検・CBT・S-CBT】いつのまにか複雑になった【英検】を、ガッツリ解説してみる。

最近、『英検』のサイトを見るにつけ、その種類が急増しているのに驚くばかりだ。 

www.eiken.or.jp

 

従来の英検、英検CBT、英検S-CBT、英検Jr・・・・

 

これらを把握し、伝え、対策することが仕事であるにも関わらず、我ながら少々混乱している。こらいかんぜよ。

 

ということで、より一層自分の記憶と情報の整理を確実なものにするため、このブログで発信することを目的として、今一度あれこれまとめようと思う。

 

備忘録がメインだが、お役立ちいただける情報が書けるよう、その目線も意識して書いてみる。

 

多分長大になるので、お時間があるときにドウゾー。

 

 

英語検定各種の説明。

 

まずはそもそも、実施されている試験の何がどうなのか、今一度整理してみる。(膨大になり過ぎるので、英検Jrとかは省略)

 

実用英語技能検定

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【英検】と言われればざっくりこれのことであり、要はペーパーテストのことである。級は1~5級まで。

塾や学校などの『準会場』か、協会指定の『本会場』を選んで受検可能である。(ただし二次試験と、準1級・1級は本会場のみ)

 

 2016年・17年に傾向・形式が変わった(特定の級のWritingの追加、CSE導入、3級以上の並び替え廃止)以外は、馴染みのあるままで大きな変更は無し。

 

尚、合格点やレベル、過去問は以下のページを参照されたし。

www.eiken.or.jp

 

②英検S-CBT

f:id:pochihiko_inunosuke:20200331180845p:plain

 

最近何かと話題なのがコレ。僕自身、膨大な質問や疑問を生徒から寄せられたので、結構気合を入れて調べてみた。

 

まず、内容について。公式サイトを漁ると、こんな説明があった。(少しだけ調整してます)

スピーキング ヘッドセットを使用して、音声を聞き取り、マイクに発話します。(録音式)
リスニング ヘッドセットで音声を聞き、解答用紙にマークして解答します。
リーディング コンピュータ上の問題を見て、解答用紙にマークして解答します。
ライティング コンピュータ上の問題を見て、解答用紙に記述して解答します。

 

―要は、今まで問題冊子に書いてあった事柄を、全てPCのモニタを見てマークシートに記入というものである。尚、準1~3級が対象とのこと。

 

このS-CBT試験の最大のウリは、普通だと一次→二次と分かれる四技能試験が、1日で完結するところである。

 

しかも規定スコアを超えれば、それで合格となり、見事検定取得となるのだという。

 

おまけに、試験日程は超融通が利き、期間内の土日ならどこでもという書き方であった。

 

(先に釘を刺しておくが、当然ながら候補日の全てを使って10回も20回も受けられるという意味ではない

 

あくまで各回、その期間で一度だけ受けてね!という意味なので注意。

 

例:2020年度第1回の英検をS-CBTで受検するなら、4月~7月のどっかの土日に一回だけ受ける、という話である。)

 

―さてさて。ここまで書いて気になるのが、『吹き込み式のスピーキングってなんだ?』という話だと思う。

 

これについては体験版を見てもらうのが一番早い。

www.eiken.or.jp

 

ボタンを押すと、こんな風に面接官がどアップで登場し、英語で語り掛けてくる。

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その質問に対し、解答を英語でマイクに話すというものだ。

結構『そこにいる感』があり、僕もちょっと緊張してしまった。臨場感だけなら心配なさげである。(感想については最後にぶん投げる) 

 

③英検CBT

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 で、もう1つ話題になっているのがコチラ。S-CBTとの違いが一見わからず僕はパニクったのだが・・・。

 

簡単に言えば、S-CBTは準会場、CBTが本会場というイメージで考えれば、あまり問題はなさげ。

 

他の違いとしてはマークシートではなく全てPC上でクリックし選択肢を選ぶというシステム、というのがある。難易度は当然ながら同じで、実施級も一緒。

 

尚、受検できる会場はまだ少なく、以下のそれらに絞られている。(2020年3月31日現在)

北海道 宮城 埼玉 千葉 神奈川
東京 石川 愛知 京都 大阪
兵庫 広島 香川 福岡 沖縄


あと、いちいち書くと膨大な量になるので、料金等の細かい話はコチラのサイトをご覧いただきたし。(受検料は、S-CBTのが500円だけ高い)

www.eiken.or.jp

www.eiken.or.jp

 

ーという感じ。各検定の説明はそろそろこの辺に留めておこう。では次に、『体験』を解いてみての僕の感想を述べる。

 

従来の英検か、それともCBTか?

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異論は山ほどあるだろうが、僕自身の感想をこの項では述べる。

 

まず、リーディングとライティングについては、難易度に差異は無いと感じる。(マーカー機能があるため、長文の問題に線をマウスで引くこともできた↓)

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ただし、リスニングとスピーキングに関しては、『CBTシリーズの方が難しいと感じている。

 

理由は、問題が全て画面に映し出されるというシステムのためだ。

 

まずリスニングは、体験版ではあるが、画面にメモができない。(仮に出来ても追いつけない)

 

特に準1級レベルとなると、情報の大洪水である。僕はこれをメモ禁止の縛りで制することができるかと言われれば、かなりきつい。

 

そしてスピーキングについて。こちらは『録音の方が緊張しない!』とお思いかもしれないが・・・。

 

生身の人間相手ではないので、とっさのリカバリーが効かないというデメリットがある。

 

例えば僕も1級の面接時に、面接官が僕の発言で軽く首をひねったのを見て、そのフォローを入れたことがある

 

そういう武器を奪われるので、この2つは実際より難度が高い気がしてならない。(最も、この二技能が得意なら、気にする必要はないかもしれないけど)

 

―ということで僕の感想をまとめると、難度としては、

 

・リーディングとライティング

従来の英検 ≒ CBT

 

・リスニングとスピーキング

従来の英検 < CBT

 

という具合である。この辺はいずれテコ入れがあるかもしれない。

 

―では最後、僕自身が疑問に思ったこと、実際に生徒・ご家庭から問われたことについての解答を調べ、それを雑多にまとめてみようと思う。

 

気になるアレコレ総まとめ。

 

①結局、何回受けれるの?

www.eiken.or.jp

 

これは英検の公式回答でもあるのだが、従来の英検、S-CBT、CBTを上手い事組み合わせれば、MAXで年に8回受けられるのだという。

 

例)

 

第1回→英検、CBT、S-CBTで申込

 

第2回→英検、CBT、S-CBTで申込

 

第3回→英検、CBTで申込

 

計8回

 

―とはいえ、下手な鉄砲作戦になったらあまり有意義じゃないので、英検とS-CBTを組み合わせて、最大計5回の受検が現実的だと思う。

 

②R・L・Wが合格点を超えたものの、Sがそれを下回ったら?

www.eiken.or.jp

 

この場合は、合格ではないが『一次試験免除』の資格をゲットできるとのこと。(有効期間は同じく1年)

 

ただ気を付けねばならないのが、『S(スピーキング)』のみの受験は、S-CBTもCBTも不可という点だ。

 

これらの形式では、必ず全技能を同日中に実施せねばならない決まりなので、その辺のワガママは無理とのこと。

 

二次試験のみに集中したいのなら、一次免除を申請したうえで、従来の英検を申し込むのを強くオススメする。

 

③ダブル受検はできる?できない?

www.eiken.or.jp

 

S-CBTとCBTの場合、ダブル受検は不可とのこと。あくまで同一級を1回だけ、という話であった。

 

④新しい試験の登場で、従来の英検で取った級は価値が無くなるのか?

www.eiken.or.jp

 

そんなことをされたら僕は怒り狂う。(そして絶対僕だけじゃない)

 

英検は、従来のも、S-CBTもCBTも関係なく、現状半永久的に有効とのこと。

 

ただし、留学等の申請には、『2年以内』という制限があったり、同じ級でも求められるスコアが違ったりするので、注意されたし。

www.eiken.or.jp

www.eiken.or.jp

 

終わりに。

 

ということで、何だかんだ結構文字数が膨らんでしまった。この記事は定期的に更新する必要がありそうである。

 

ここに書いたことをもし頭に入れたいとお思いならば、手前味噌だが以下の方法でインプットしてみてほしい。

 

・『人に説明する』という前提で読み進める

 

・見出しごとに目を閉じ、内容を思い出す

 

これだけでも、だいぶ違ってくる。参考にされたし。(僕も明日、集団授業の導入で話す予定)

 

 勿論、色々とわかったら加筆していくので、定期的に見ていただければと思う。

 

それでは、長文にも関わらずお読みいただきありがとうございました。今日はこの辺で。

 

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