僕は英語はさておき、学校における英語の『授業』は好きではなかった。その理由は簡単で、本質からズレているとしか思えない努力を強いられてきたためだ。
例えば皆様も、『単語帳の何番から何番まで、意味もスペルも覚えてこい』という課題を、日々課されていたことだと思う。そしてその罰則は、不釣り合いなほど重い。
合格点に達しないものは、全単語の例文も、訳も添えて10回ずつ書いてこい!という八つ当たりを食らうクラスメイトを、何人・何回見てきたことか。心底同情する。
ハッキリ言うが、これで英語力が最終的に伸びるのなら、百歩譲ってスパルタなのは許容しよう。
だが得てして、『怒られるとメンドクセー』という負の動機以外、このやり取りは何も生まないものだ。英語は嫌いになるし、やる気も削がれる。
実際僕自身、この面倒な時間で覚えた単語がどこまで役立ったか、ハッキリ言って疑問符が付く。それくらい、講師側の『自己満足』と言わざるを得ない。
―だが、単語を覚えるという作業そのものはマストだ。そこもまた否定できないだけに、このテーマを掘り下げるのは超大切である。
ということで今日は、なるべく時間を『お互い』無駄にしない単語テストの在り方について、ただの私見を述べようと思う。
ということでさっさと提案を書いておく。
①授業内単語暗記
一番提案したいのは、そもそも授業時間に単語暗記の時間を取るというカリキュラムだ。この利点はざっくり2つ。
・単語の"覚え方や勉強法"をリアルタイムで指導できる。
→我流で覚えられるほど単語は甘くない
・5分程度のウォーミングアップができる。
→そのまま授業に入れば色々とスマート
という感じ。正直この5分の時間を取って、説明が間に合わなくなる!と焦るのなら、そもそもが喋り過ぎだと思うので、そこの見直しも大切だと思う。
②タイピング演習
僕がこっそりもくろんでいるのが、教室の前か後ろに、『英単語タイピング』以外の機能を使えなくした安いPCを常設することである。
制限時間は10分程度にして、授業の前後は任意とするが、その実施を必須にする。ゲーム要素は継続と集中力維持に欠かせないと思うので、僕は実施したい。
タイピングとライティングは技能の質としてほぼ同じであるため、紙に書くのと同様の効果が得られると感じている。(最悪、正解の番号をクリックする形式でもいい)
ただ、管理のしんどさがネックなので、何かしらの工夫は欠かせないし、そのアイデアもないので、すぐすぐの実施は難しそうだ。
結局、僕が打開したい状況とは?
せっかく時間と労力を割くならば、僕は生徒に『使える英単語』のストックを増やしてほしいと考えている。
ハッキリ言うが、例えば『比較的』とだけ書かれた問題に、『relatively』と答えることに、一切意味など無い。
どういった種類の語句を説明するのか?相性の良い語句は何か?どういった文脈で登場するか?そもそも、比較的"どう"なんだ?
等々、突き詰めれば山ほど出てくる関連知識を、パッパと取捨選択し読解やスピーチで使いこなせなければ、最終的にはただのトリビアに等しくなる。
取り立てて深い狙いもない単語テストを、罰則と言う動機付けだけで押し付けて継続させるのは、誰も幸せにならない時間である。
これをお互いにとって有意義な時間に変えるにはどうしたらいいか?
これは今後も考え続けていく所存のテーマである。
―なんか最後はただの愚痴になったが、今日はこの辺で終わりとする。