大学入試の『共通テスト』の予想問題が書店にずらりと並んでいるが、それを読まれた方はいるだろうか。
こと英語に際しては、問題形式が大きく変わり、筆記の(ほぼ)全てが『長文』となっている。(僕は正直、弱者切り捨てになる気しかしないが・・・)
しかし、国語だろうが英語だろうか、一番大事な単元なのに、『長文』は極めて"復習"が難しいと思われないだろうか。自ら学ぶ際も然り、人に教える際も然り。
そこで今日は、『長文』の効果的な復習方法について、コロナの影響で自学をせねばならない方々に向けて、お伝えしようと思う。
脱・『受動的な学習』。
これらの『長文』の復習が捗らない最たる原因は、とことん学習が受け身になってしまうことにある。だから読むだけで終わり、頭に残らず、成果に乏しい時間となる。
厄介なこの罠を打破するには、学習方法を能動的にするしかない。そのコツとして、僕は『他者へ説明するつもり復習』を推す。
では以下、具体的な方法を述べていく。
①普通に解く。
ここは特に説明なし。普通に解いて、その後に正誤をチェックすればいい。
大事なのはその後のステップだ。
②『あいつにどう説明しよう?』
正誤チェックが済んだら、その出来を問わず、友人や生徒の顔を浮かべながら『あいつにここをどう教えよう?』と思いながら、解説を読むようにしよう。
時間が無ければ自分が間違えた問題だけで構わないが、その目線を持つだけで解答の頭への入り易さは段違いである。
―ちなみに大切なのは、『なぜこれが正解なのか?』というより、『なぜこの選択肢は違うのか?』という消去法の考え方だ。
その辺りを意識して、改めて本文と選択肢を照らし合わせつつ、見直してほしい。
③一人個別授業。
ここまでガチでやる必要はあまりないが、せっかくなのでご紹介。時間が許したり、本気で理解が難しい長文は、実際に誰かに教える感じでの再演習をオススメする。
脳内でも、実際にぶつぶつ喋ってもいいのだが、例えば、
『この行に根拠が書いてある。で、選択肢はここを言い換えた4が正解!そして1は、矛盾しているから×・・・』
という具合。ここで言い淀んだ場合、それは理解できていない弱点である可能性が高い。そここそ、重点的に理解を深めるべきポイントだ。
ここまでやれば、ただの受動学習は完全に脱した、ある種の『アクティブ・ラーニング』である。ぜひ試してみてほしい。
④その後はどうする?
ちなみにここまで理解を深めた長文は、勿体ないので、その意味や主張、英語なら訳などを自動的に理解できるまで『音読』するようにしよう。
このレベルまで勉強してるヤツはそうそういない。この期間で爆発的に英語力・国語力を伸ばすのにぴったりな方法なので、どうせならここまでやってみてほしい。
終わりに。
ということで、退屈でしゃーないあの学習について、工夫のヒントを書いてみた。要はやり方の問題である。それが伝わっていれば嬉しい。
文法や単語、漢字ばかりやってて解けるようになるほど、長文問題は甘くない。だからこそ、その全てを同時に動員するような復習を、ここに書いたように心掛けたい。
不毛な自学をする生徒が一人でも減れば嬉しい。
それでは今日はこの辺で。