断言するが、勉強することを本当の意味で子どもに"強制"することは不可能だと、僕は考えている。
内発的動機に敵うものは、やはりなさげなのだ。この仕事を通じてとかじゃなく、人生通じて、どうしてもそう思わされる。
では、やることを強制できないなら、どうやって促せばいいか?それについては、時折『まず親が率先して楽しそうに勉強するべき』という話を聞く。
これはぶっちゃけ僕もその通りだと思う。勉強してもない人に勉強せえと言われるほど、矛盾を抱える話もないのである。
そこで今日は、大人が読んで学びになる・勉強になる良著を、独身である僕がいっちょ前に紹介してみようと思う。
密な読書感想文はまたの機会にぶん投げるが、是非一読をオススメする。では以下続き。
論理トレーニング101題
まずは鉄板のコレ。非常に歯応えがあるが、何とか食らいつけば『日本語の力』が爆上がりすること請け合いの名著である。
『正しい接続詞の使い方』から始まり、最終的にはある種の『クリティカルシンキング』の養成にまで突っ込むので、その網羅する範囲は非常に広い。
まさに実践的な内容が詰まっているため、大人ほど学びになること請け合いだ。
やっぱりヘンだよね
あらゆる社会問題について、いわゆるメディアで喧伝される情報とは違う側面について、著者二人が対談形式でアレコレ話し合う連載。
それをまとめた本なのだが、自分が先入観で思っていたことは非常に表面的であることと、その裏にある情報を見れる人は何を考えているのかが、マジでわかる名著。
日頃のニュースを感情論で処理しがちな人にオススメである。
フェルマーの最終定理
気付けば時折読んでしまう、『数学界の超難問(フェルマーの最終定理)』をテーマにしたドキュメンタリー。
ピタゴラスから始まり、アンドリュー・ワイルズが証明するまでの数学の歴史・数学者の苦闘・その頭の中がドラマチックに楽しめる一冊。
―といっても難解な数式は見事は例え話に置き換えられて話が進むため、『うげっ』という類の話はほぼ無い。安心して楽しんでほしい。
ちなみに多分違法だが、映像版も探せば出てくることがあるので、ハマった人はそちらもどうぞ。(検索ワードは『BBC Fermat's』など)
宇宙創成
今度は宇宙をテーマにした本。ちなみに『フェルマーの最終定理』と著者・訳者は同じ。
こちらは宇宙観について、天動説・地動説から始まり、『ビッグバン』が定説となるまでのドラマがまとめられた一冊(上下なので二冊だけど)である。
話がけた外れに壮大なので、読んでいて言い知れぬ高揚感があって面白い。理科がチンプンカンプンの僕でも、雰囲気で十分学びになっている。
―というより、サイモン・シン氏が書いて、青木薫さんが訳した本にハズレは無い。他にも数冊あるので、積極的に読んでみてほしい。
サピエンス全史
もはや超有名になった超大作。まだ続編は読んでいないが、こちらだけでもその学びは桁外れに大きい。
『なぜホモ・サピエンスだけが生き残ったのか?』という問いから出て、経済・世界史・政治などにまたがる非常に体系的な知識へと広がる様はまさに圧巻だ。
読むのに時間はどうしても掛かるが、それくらいみっちりと読んでほしい良書である。
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本
大人になって歴史を学び直す人は多いが、その出だしとして、大学受験の参考書の中でも非常に読みやすいシリーズがオススメである。
色々学ぶべき時代は挙げられるが、意外と知識が薄く、かつ大切なところでは、やはり『近現代』だ。
語り口調で非常に読みやすいので、肩の力を抜いて楽しんでみてほしい。
その英語、ネイティブにはこう聞こえます
最後はせっかくなので英語について。僕は本気でこの本を推す。何故かというと、笑いながら英文法の『生きたセンス』を学べるからだ。
Be quiet. とBe silent. の違い。Thank you very much. が好ましくない場面。この辺の学校では教わらない、ディープで有益な英語が詰まった良著。
書いてあることはおふざけがやや多いが、大人が読んでもそれに耐えうるいい本である。
―ということでざっくりと『勉強して』楽しい本に絞って紹介してみた。
もっとも、他にも資格の勉強とかも十分刺激を与えられると思うので、是非とも一緒に学んでみてはいかがだろうか。(その方が建設的だし)
では今日はこの辺で。