『物覚え』が非常に良い生徒や同級生は、やはりたまにいる。
僕もどちらかと言えば暗記は得意だが、本気ですごいヤツ相手だと、その足元にも及ばないのを痛感する。これは才能なのだろうか?
―もちろん、才能によるところはかなりある。だが、才能によらない部分も、暗記が得意なヤツには驚くほど共通点が見える。
今日は、怪しまれない程度に暗記のプロを観察してて気づいたことを列挙しておこうと思う。日頃の学習の参考になれば幸いだ。では行こう。
①オリジナルの共通点を作る!
物覚えの良い奴の暗記ロジックは、僕らから見ればワケの分からないことが多い。だがそれは、科学的に見れば、意外と理にかなっていることもまた多いのだ。
例えば、過去に紹介した例だと、『三重県と四日市ぜんそくは、どっちも数字が入ってるからセットにしやすいよね』という考え方がそれだ。
『モンテスキューは横を向いているオッサン!』というのも、危険だが確かに!と思わされた。
―こういう我流のポイントを創れるヤツは、暗記が上手だ。皆さんも教科書の定義で無理に覚えるのではなく、自分なりにヘンだろうと噛み砕いてはどうだろうか。
②体を使う!
不思議なもので、暗記が得意なヤツがその作業をしているのを見ていると、主に指がよく動いているのに気付く。
例えば、以下の画像を例に取ろう。
http://avantdoublier.blogspot.com/2008/03/blog-post_28.html
これを覚える際、指で○を描きながら『玄室』と口にだし、指で線を引きながら『羨道』と口にだす、という具合だ。
また、扇子を開くようなポーズをしながら『扇状地』と覚えたり、指で三角形を作りながら『三角州』を覚える生徒もいた。
はた目から見れば変な光景だが、これが驚くほど頭に入る。真似してみた結果思うのだから、その効果は高いとみて間違いない。
ちなみにこれは広義の『マルチモーダル学習法』であり、効果が高い学習法の1つである。
③反復回数がおびただしい!
最後に、『当たり前だろ』と言いたくなることを書いておくが、得てして暗記が得意なヤツの反復回数は、おびただしい。
3~4回とかそんなではない。10~20回は平気で繰り返す。だからこそ、全部書くといった無駄な作業はほぼ行わない。
また、暗記が得意な人に、完璧主義者は稀だ。まず全体に目を通し、知ってる語句・知らない語句をパッパと仕分けする。
そして知らない方だけ、サクッと覚えたら、答えを隠して復唱・・というのを繰り返す。無駄が無いからこそ、同じ時間でも反復回数に違いが出るのだ。
反復も復習も当然の話だが、『効率的』にするとなれば、気合・根性より工夫の方が大事。
深い話である。
終わりに。
ということで、超トリッキーな学習法を除外すれば、結構シンプルなそれにまとまって驚きである。
得意な人間が得意な理由は、才能のことも勿論あるが、案外方法によるところがあるのかもしれない。そういうことを思わされた。
苦手なところがどうにもしんどいなら、試してみていただきたし。では今日はこの辺で。