手前味噌だが、僕は英語に色々とある技能の内、飛びぬけて【長文】が得意である。
例えば英検準1級のリーディングは、最初の単語・文法のとこ以外は満点で行けたし、1級も空所補充と最後の長文に1問ずつミスでクリアした。
だからこそ、時効なので白状すれば、入社してすぐは長文に難儀する生徒を見るたび、『なぜだ?』と不遜なことを考えていた。(いやー、青い)
―そしてそこから観察を重ねた結果、長文がデキるヤツとデキないヤツの違いについて、"ある知識"の有無が勝負を分けているという確信を抱きつつある。
今日はそれについて書いてみよう。
もったいぶらずに言うが、それは『雑学』だ。
実は問われる『文法』のレベルは、せいぜい英検準2級で頭打ちだ。そこからは修飾節が長くなったり、単語が難しくなったりというのが、難易度の正体だと言える。
―しかし、いくら文法と単語を極めても、書かれてあることがピンと来なければ、『読み取ること』はとても難しい。
「論理的に読み取れれば答えに行きつく!」とは言われるが、ホントのところは、「自分の中に知識があれば、答えに行きつく!」という話である。
実際、センター試験や英検準1・1級の長文や空所補充を思い起こしても、『一体俺は何と戦っているのだ?』と思わされるテーマだらけだった。
治安維持のための公園の器具。教会内の陰謀。マイクロクレジット。WWE。タックスヘイブン。セリアック病。エコーロケーション。視覚を使ったデバイス・・・・
この辺のテーマを論理的に読んだだけで解けるかどうか、甚だ疑問である。国語力さえあれば、教科書を一読してその科目を修められる!というくらい暴論だ。
―正直、ある程度文法や単語ができる生徒は多い。何度も読んだ長文であれば、WPM180程度を叩き出せるヤツもまた然り。
だがそれでも、未知の長文で叩きのめされるのが多いのであれば、多分足りないのは能力ではなく『素養』の部分、つまり『雑学』だ。
これまた手前味噌だが、僕は芸能以外のジャンルは大抵興味と好奇心を抱きやすい性格であり、本当によく『広く浅い知識量』だと言われる。
だからこそ、ある長文を読んだとして、その内容が全く持って意味不明であることは、最近マジで無い。「あぁ、あれね」とピンとくるのだ。
そしてこの知識は時に文法や単語力に勝る。ピンときさえすれば、危険だが割と予備知識で解けるのだ。例え本文の読解が甘くとも、である。
―さてさて。ではどうやってこの能力を鍛えるか、だが・・・・。先に言うが、鍛えようとしない方がいいと思う。もっと気軽に捉えるべきだ。
僕は普段から色々と読書をするので、そこから情報はつまみ食いしている。だが、読書が苦手だったり、色々焦ったりしているならどうするか。
とりあえず、読むだけでそれぞれのジャンルの雑多な知識を得られる優れたサイトを紹介しておくので、自分に合ったそれを読むことから始めてみるのをオススメする。
労働系
生物・歴史・社会問題系
生物・医療・歴史etc
健康系
―という感じ。
後はバラエティ番組等もザッピングしつつ、気になったフレーズは即ググると、知識は結構広々と伸びていく。(僕も気になった人や語句はすぐwikipediaだ)
・・・余談だが、逆に英語の長文から知識を得ることもある。例えば、先延ばしに対する科学的アプローチとか、市民研究者とか、拒食症にはいくつか種類がある、とか。
こういうのを面白いと思えるかどうかがカギだとおもう。哲学っぽいが、無知を知に変えることが楽しいと思えるようになったとき、雑学には勝手に強くなるのである。
―ということで、今日は散歩しながらふと思ったことを書いてみた。全ての道がローマに通じるように、全ては学びを楽しいと思うことから始まるっぽい。
学校に入れてもらうツールとしての勉強は正直僕も嫌いなのだが、好きなことを深められるような、知らないことを学べるようなそれは、今ハッキリと大好きである。
長文がどうにも伸び切らない方は、息抜きも兼ねて幅広い知識に触れるようにしてみてはどうだろうか。ま、その辺は自由なのですが。
では今日はこの辺で。