面談シーズンも佳境だ。結構な面談を実施して気付いたが、大体お悩みの点は同じである。
そう、『家で勉強しない』という悩みだ。
―つくづく思うのだが、この問題に対し、『厳しく声掛けします』とか、『娯楽を全て取り上げます』という対策は、全くもって解決になってない。
恐らく、一層激しく勉強から逃避して終わりである。だから僕は、そういう『信賞必罰』な打開策をNGワードにしていた。
―では、代わりに何を伝えているか?それは、『勉強』に対する別の視点だ。以下、そんなお話。
勉強法を一つに絞るのは『愚策』。
勉強と言えば、席に着いて背筋を伸ばし、教科書とノートを並べ、徹底的に写経みたいなお利口さんスタイルが浮かぶことだと思う。
―が、成績がいい生徒がこのスタイルに固執していることは、ぶっちゃけ滅多にない。科目によって勉強法が違うことが多く、極端に言えば日によって違うこともある。
そしてこれは学習法の研究でも結構言われていることであり、加えていわゆる『ザ・勉強法!』とされるものにも、『効果ナシ!』とバレているものもある。
ただしこの辺のアップデートは結構激しく、『こっちのが効くぞ!』『むしろ効果ないぞ!』というのは日々出たり消えたりしている状態だ。
そんなのがある状態なので、僕は勉強法を一つに絞るのは、ハッキリ愚策だと考えている。
自分にハマってなければ、もしかしたら効果もなく、なによりつまらないやり方に固執して、何になるのか。
勉強嫌いが加速するか、嫌なことを嫌と言えない日本人になるのが関の山ではなかろうか。素直な方がバカを見ることにしてはならない。
―ここまでだと無名の講師がただ吠えているだけだが、実際テンプレ良い子な勉強法とは違うそれを伝えたところ、嬉々として取り組む生徒も多いのだ。
『勉強なんて、やーん!』というタイプの生徒だっただけに結構な驚きだ。他にも、方法論を伝えたら勉強するようになったケースは多い。
ということでここからは、実際に生徒の態度を変えたそれらをまとめてみよう。
少し新鮮な学習法まとめ。
①メモリーツリー
もう何度も何度も伝えているコレ。
jukukoshinohibi.hatenadiary.com
僕自身が軽い信奉者のレベルであり、最近は読んだ本についてさえ、作成するようにしている。
サクサクと記憶が進むからか、生徒の反応も上々だし、実際追試をしても、記憶の残りは上々だ。
暗記系科目なら、是非推してみてほしい。
②音読
こちらも過去何度かお伝えしたが、僕は高校2年生の頃から、英語の勉強の大半を音読に充てている。
もう英語の授業の大半をこれにしたいくらいだが、隣の教室からクレームがくるため、たまのスパイス程度に留めている。
―僕は『時間がないよう~』という状況を防ぐべく、自学においては『見て読む学習』を推奨している。
『全部が全部、書かなきゃダメ!』という洗脳はまだ強いが、めげずに声掛けしていく次第である。
③ポモドーロ・テクニック
最後は学習法というよりテクニックのお話だが、人間の集中力は5分くらいで深まり、以後15~20分は維持されるという特徴があるという。
これをぜひ取り入れよう。実際、僕は演習時、必ず時間制限を設けている。狙いは、集中力の深まりと、ある種のゲーム性を設けるためだ。
ぶっちゃけ、『勉強せいやァ!』という脅しより、『15分だけ頑張ってみな』とタイマーをポチと押す方が、効果は高い印象だ。
お試しいただきたし。
終わりに。
―かくいう僕も、10年以上前はろくすっぽ勉強方法も知らず、なかなか効果は出ずに『勉強はツマラネェ』というジレンマを抱えていた。
多分今なら、『じゃあ手を変えるか』という次の対応がとれる。それにより、停滞を打破し、結果にたどり着く可能性も上がるワケで。
この辺りをドライに飛び回れる人ほど、いずれは良い思いをする気がしてならない。固執って怖い。つくづくそう思う。
では今日はこの辺で。