試験週間に突入した。自習に来る生徒の数は増えたが、やはり・・・・僕は色んな感想をグルグルと抱いてしまう。
そんな様子をみていると、ただの皮肉だが、生徒の何人かに、ある質問がしたくなる。それは、
『もしかして、時間を掛ければ掛けるほど、賢くなるって思ってる?』
というものだ。教科書の写経、ノートまとめ、ながら勉強をズルズル・・・。微妙な方法論が並ぶ。
僕が提唱し続けている学習法、マジで流行らねぇな。己の無力さを痛感するぜ。
ってことで今日は、それについて愚痴を書いてみる。
正しいやり方×時間=努力量
まずは冷厳な事実として、やり方がうんちなら、どれだけ時間を掛けても全くと言っていいほど効果は出ない。
例えば、教科書にアンダーラインを延々と3時間くらい引き続けたとしよう。断言するが、その時間はドブに捨てたと同義だと考えてほしい。
またそれは、単語カードの作成も同じ。作っただけで満足したとすれば、やはりこれまた成績の伸びは全く期待できない。
つまり、正しいやり方に代入するモノを間違えたら、それは0を掛けているのと同じことなので、どれだけ時間を掛けようとも効果が見込めないのはある種当然なのだ。
そんな悲しく滑稽なお話はなるだけ避けたいため、色んな学習法を試したうえで、生徒に積極的に薦めているが・・。
悲しいかな、いわゆる正しいやり方は前進している感じに乏しく、生徒への定着度はあまりよくない。
確かに教科書を書き写せば、心地よい疲労感と共にノートは埋まっていくので、充実感はある。だが、それ以外に効果は無い。何というアイロニーだ、と。
素直な子ほど、この辺の割を食っている印象だ。俺らはオトナなんだぞ!と踏ん反りかえらず、知識のアップデートは日々行っていかねばマズそうである。
では、生徒にどう教える?
―ここからは非常に僕も頭を悩ませているところだが、一体どうやって生徒に『効果的な勉強法を実践して頂くか』を考えてみよう。
頭ごなしに強制すれば、自分が見ている前ではそれをするようになるだろうが、それ以外の時間はまずそれを使わないだろう。これでは意味が無い。
ガキだなんだと侮る限り、突破口は無い。だから僕は、なるべく根拠を示しながら、生徒に話をするようにしている。
まず導入は、『これからの世の中を生きるのに必要なのは、スキルではなく、スキルを得るスキル』という話をすることが多い。
これから職業ができたり消えたりする社会を生き抜くには、『如何に早く80点を取るかが要』という感じだ。詳しくは過去何度も書いたので割愛。
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―続けてする話は、ほぼ2択なのだが、『本当の意味のアクティブラーニング』か、『効果が無い勉強法に効果が無い理由』である。
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言葉にすると矛盾しているように聞こえるが、この時点では絶対に『強制』はしない。滔々と理屈を解くだけだ。(そもそも無理強いした時点でアウト)
そして最後に、『試しにやるだけやってみよーぜ、おもんなかったら止めてもいいから』というハードルを下げ倒したプッシュで、実践まで持っていく。
ここからは博打だが、僕はあえて生徒から課題を貰い、自分が伝えた学習方法でそれを学習し習得してみせるというパフォーマンスをすることがある。
こないだは苦手な理科の等速直線運動の理論を覚えたし、社会のワークの問題と答えを、言い回しを多少変えながらも暗記しきってみせた。
そうやって示してしまえば、『やっぱこの方法ありなのかも』と一層思ってもらえることは請け合いだ。ただし失敗すれば、信頼を結構失う。ゆえに博打である。
この辺は手を変え品を変え、何なら時期も変えつつ、試してみてほしい。チャンスは絶対に一度だけではないのだから。
終わりに。
ってことで、今日は具体的なテクニックの紹介は封印しつつ、やや抽象的なままで論を進めてみた。
『頑固』に全振りしてしまっている生徒の未来は、割と暗い。その辺は、以下の記事にまとめてある。(ステマ)
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できればやはり、手を施せるうちに、声掛けをしてあげて欲しいなぁと、願わずにはいられない。
では今日はこの辺で。