精神年齢9歳講師のブログ

校舎での出来事、読んだ本、つまりインプットを全てアウトプットに変える実験場、的な。

『目的』と『目標』って何か根性論ぽいけど、これからの世の中でも超重要だよというお話。

僕も含め、最近は根性論の評判がすっこぶる悪い。見た感じ、野球部以外はそれを徹底して嫌っているような風潮さえある。

 

そんな状態なので、例えば『勉強しやがれ!』『将来の自分に胸を張れるか!?』というモノ言いは、マ~ジで響かない。まさに馬の耳に念仏。

 

ーでも、僕が思うに、やっぱり『目的』と『目標』という少々泥臭い話は、これからの世の中でも絶対にマストであると思えて仕方ない。

 

ただし、『自分の輝かしい夢を、叶えるためにな!!!』というドラマのセリフみたいなオチで締める気もさらさらない。欲しいのは論理的なプロセスだ。

 

ってことで今日は、生徒に僕が話した『目的』と『目標』の講義についてシェアしてみる。

 

 

『目的』と『目標』2.0

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まず前提として、『目的』と『目標』は似て非なる語句だ。例えば、『目標地』と言ったり、『目的数値』と言ったりすれば、何か違和感を覚えるだろう。

 

ここは辞書の定義ではなく、ざっくりした違いを別の言い方で書いてみる。

 

目的→最後に到達する地点

 

目標→途中途中の区切り

 

こんな感じ。

 

僕が英検を取ったときの例で言えば、『目的』はもちろん1級の取得であり、『目標』は参考書を1か月前に解き切るとか、過去問を2周するとかである。

 

つまり、この二語の関係としては、『目標』をどんどん重ねていけば、『目的』に辿り着く、というのが正確な意味なのである。

 

―では、なぜこれが今後の世の中においても重要なのか?それについては、少し遠回りをしながら説明しよう。

 

まず、このブログで何度も紹介している話だが、以下の2フレーズを聞かれて、どんな印象を持たれるだろうか。

www.j-cast.com

www.excite.co.jp

 

感情論が先立つかもしれないが、まぁそれも当然かな、と。(多分それを狙っている)

 

実際生徒に聞いてみても、『職人を馬鹿にしてると思いましたー』『中指立てたくなりましたー』というお怒り気味の意見が多かった。(でしょうなぁ)

 

その後で僕が話したのは、発言主が別の場所で解説していた、『発言の真意』である。

 

例えばミシュランガイド2018には、迂遠な修行を積んでいない職人による寿司屋が載っている。

prtimes.jp

 

―また、手取りが本業から14万円だとして、そこから収入を増やす術は、結構ゴロゴロと転がっている。(一例↓)

crowdworks.jp

 

―こんな話をした後で、僕は生徒に言ってみた。

 

『常識って案外、アテにならないだろ?』

 

全員が頷いた。

 

そして補論として、さらに以下の話を続けた。まず、『夢の有無の是非』についてだ。

 

僕は別に、現時点で夢が無いことについて、全く否定的ではない。むしろ、10代で社会も何も知らない内から夢を絞ることの方が危険だと感じている。

 

だから生徒に伝えたのは、まず『別に今夢が無くたって死にゃしない』ということ。

 

そして、『ただ、何かしたいことを見つけたら、最速最短で80点を取ることを目指すべし』ということだ。

 

乱暴な例え話だが、『人にモノを教える仕事がしたい!』というのが夢の生徒がいるとする。

 

その子にとっては、教育学部に受かり4年かけて学び、狭き門の資格試験を突破しないといけない『教員』は、最速最短ではない

 

塾講師としてアルバイトをすれば、その夢はすぐに軽く叶う。いわば80点ゲットだ。

 

その上で『教えること』を突き詰めたければその道に進めばいいし、イメージと違うなら辞めればいい。それだけだ。

 

ここで最初の話に戻ろう。なぜ改めて、『目的』と『目標』が大事なのか。

 

それは、一つのことに取り組み続けるには、人生はあまりにも長く、社会はあまりにも激しく変化するからだ。

 

その都度その都度、面白いと思ったものに飛びつく。しかし、それにばかり人生を浪費するのはマズい。

 

下手すれば、夢を叶えてその仕事に就いた瞬間、それが消えることさえある。やはり色んなことに手を出しといた方が正解だ。

 

―となれば、技能や知識の習得にいちいち時間などかけてられない。また、自分に適性があるか無いかを見極めるのに、年単位で時間など使えないのだ。

 

―これを踏まえて、『目的』と『目標』の定義を、もっとざっくりさせてみよう。

 

目的→できるようになりたい何か

 

目標→早くそれを叶える方法

 

という感じ。実は、三日坊主になったり、結局計画倒れになる生徒は、得てして『目的』の分析が下手くそだ。

 

どういうことかというと、とんでもなく『アバウト』なのだ。例えば、『お菓子が作れるようになりたい』という感じ。多分これは叶わないまま終わる。

 

ではこれを、上記の例に置き換えて修正してみよう。

 

大抵、『お菓子が作れるようになる』というより、ぶっちゃけ『美味しいプリンを焼いてみたい』とかそんな風に、特定のターゲットがあるはずなのだ。

 

そう、これが真の『目的』だ。目的とはどこまでも具体的なのである。

 

それさえ分析できれば後は超ラク『材料をそろえる』『調理動画を観る』『グッズを買う』という目標がすぐできる。

 

更に突き詰めれば、Youtubeで調理動画を観て』→『100円ショップが併設されているスーパーに行く』という風に動くことで、ロスはもっと減る。

 

おめでとう、夢が叶いました!はい、次!

 

―こう生きることで、AかつBかつCかつDかつ・・・・を繰り返し、唯一無二の自分という存在の確立に繋がっていく。それこそ、この世に求められる人材である。

 

まぁ、こんなカタい話で締めても良かったが、それはイヤだったので・・・。

 

『ウダウダ喋ったけど、パッパと夢が叶い続ける方が、楽しそうじゃん。

 

辛くて長い努力が必要なものだけが夢じゃねーんだよ』

 

―と、僕はこう締めくくった。

 

もちろん、長い努力をかけてそれが報われた瞬間の喜びは格別だ。僕は人生で3度のそれを覚えている。

 

―が、それだけを拠り所にすると、人生があまりにも辛い。時間のかかる目的達成のためにも、小出しで目標を叶え続けた方が健全である。

 

ってことでまとめ。

 

『目的』とは小さな夢のこと!

 

どうすればそれを最速最短で叶えられるか、

『目標』に頭を使ってから行動しよう!

 

って感じである。話した時の反応は良かったけど、まあ今日の時点で忘れてるでしょうなぁ。

 

―ってことで少し熱くなっちゃったこの話は、この辺で。

 

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