今日は自戒も込めて、【意外と学力を伸ばせない指導方法】をざっとまとめようと思う。
『わかりやすく教えればええんやろ』という雑な矜持を抱える人も多いが、残念ながらそこまでシンプルではないのです。
僕も勿論まだまだ修行中の身だが、それでもさすがに『これは伸びんがじゃ・・・』という特徴は掴めているので、耳が痛いかもしれないがシェアしておく。
①説明ばっかり
一番ハマりやすい落とし穴だ。わかりやすい説明を作ることに全力を注ぎ、丁寧な図、及び解法を全て紙に書き起こす講師もいる。
―が、説明で点数が上がればこれほど楽なことはない。何度も書いたが、講義・説明は、生徒の頭に5%しか残らないのだ。
ということで、授業時間が50分としたら、その全てを説明に充てたとしても、2分30秒程度のそれしか残らないことになる。
わかりやすい説明は喜ばれるが、どれだけ伸ばしても授業時間の4割くらいに抑えたいところ。
ここはいの一番に気を付けよう。
②板書ゼロ
とはいえ、全ての説明を口頭で済ますのも、実はダウトだ。仮に僕なら、5分でギブアップする。
聴覚と脳内処理だけでは、授業はまず成り立たない。定期的に紙か何かに起こし、お互いのイメージを共有する必要は絶対にある。
全てを書き出すのは時間ばっかり掛かって仕方ないが、例えば文法や公式などは、必要に応じて視覚化しよう。
③色んな知識を入れちゃう
これまた意外な罠。親切心や盛り上がった雑談の流れなどで、生徒に色々な情報を与えまくるのも考え物だ。
理由はシンプル。それぞれの知識同志が干渉し、頭に定着しないためである。結果、『色々聞いたけど、つまり何だっけ?』という現象が発生する。
力を持った講師は、大量の情報に"共通点"を与えながら生徒に伝えるのが非常に上手い。
それは例え話なのか、既知の知識なのかは人によるが、全く関連性のない情報をダダっと詰め込むような真似は絶対にしないのだ。
―これを防ぐコツは昔記事にしたので、よろしければ参考にしてみてくださいませー。
jukukoshinohibi.hatenadiary.com
終わりに。
はい。
ここに書いたことは、大抵は『よかれ』と思って実践していることが多い。だが時たま、学力はその逆に作用しちゃうこともある。
僕自身も一生懸命になるあまり、この辺のタブーは結構やらかしていたものである。今思えばゴメンナサイという感じだ。
ここに書いたことが、誰かのヒントになっていれば嬉しい。
では今日はこの辺で。