僕の皮膚感覚だが、実は塾業界は斜陽産業に近づいている気がしてならない。要するに、旧態依然のやり方では、もう数年もしたら利益が出なくなってくると思うのだ。
理由は簡単で、『少子化』と『教育のオープンソース化』のためだ。
子どもの数が減れば、それは客の数が減ることと同義なので、この部分の説明は不要だろう。
そして意外と思われるかもしれないが、『教育のオープンソース化』も、実は『校舎に生徒を集めて授業する形態』の塾には逆風である。
超有名講師の授業が、スマホやPCがあれば家でもどこでも受けられるのだ。
となれば、わざわざ無名の講師の授業を聞きに校舎に行くという選択肢を、除外する方々が出てもおかしくはない。(ちなみに僕もどちらかと言えばこっち派)
―では、これからは何を武器に授業を展開していくか?僕は別に校舎長でも何でもないのだが、これは由々しき問題として、ずっと常日頃から考えている。
本を読んでは知見を集め、脳内で仮説を立てて・・・。みたいな。正直頭の血管が何本か破れそうである。
そして最近思うのは、やはりバーチャルの実力講師に勝つには、ライブならではの『経験』の有無だな、ということだ。
これは僕の独りよがりな話ではなく、最近のトレンドを読み解いていけば、自ずとそこにたどり着くという帰結である。
今日はそんな、ふわふわしたお話である。
『サブスクリプション』とか『革命のファンファーレ』を読んでいると、最近の傾向として消費者は所有を嫌い、経験とレンタルを好むというのがわかる。
例えば、これは確かアメリカの話なのだが、ネットで家電を見たあと、消費者はそれを実際に店舗で見て触り、それから買うのだという。
だからこそ、最近の大手ネット販売業者は、それを実際に体験できる店舗の配置もセットで行っているところが多いそうだ。
つまり、むやみやたらによくわからずインターネットで販売特化させても、当たり前だがモノを買ってくれるなんて甘い話ではないのだ。
例えば僕らが録画授業を販売しても、見るも無残な結果になることは火を見るよりも明らかだ。
―となれば僕ら地域密着型の授業が戦う土俵は一つしかない。『経験』の提供だ。
もっと言えば、自分たちが導いた考えが通じることを、現実社会で再現することにより証明するサービス、これに尽きる。
ってことで以下、僕が考えてはいるが実現にはちょっと遠いアイデアを列挙しておく。興味を持たれたら、どんどん試してみてください。(感想はください)
精神年齢9歳のアイデア群。
例えばパっと閃くのは『物理エンジン』の存在だ。どんな感じのことができるかは、以下のチャンネルをご覧いただきたし。
例えば僕は算数あるあるの『家を同時に出ない兄弟』が嫌いだ。頼むから同時に出てくれ、お前らの不毛な追いかけっこを計算するのは嫌なんだ。
だが、計算結果を打ち込んで物理エンジン上でシミュレートしたら本当にそうなるか、PC上でやってみるのって面白そうである。
ドンピシャで合っていれば画面上でそうなるはずだし、そうならないときは視覚的にもオカシイとわかる。(計算ミスも然り)
これで理科・算数とかはクリア。ただ、問題は文系である。
社会の体験ってなかなか難しいが、これはもうこちらが例えば『演劇もどき』なロールプレイでもするしかなさげっぽい。
それか、特定の時代を舞台としたゲームやアニメのセリフを基に、無味乾燥ではない語句の説明を心掛けるとか。この辺はコチラの趣味の深さにかかっている。
国語は、灘のアレみたく、文章に出てくる場面やアイテムを実際に持ってくるとかでできそうだが、それで学力が伸びるかどうかは不明。
英語は超絶難しいので、例えば『例文を実際の使用例で紹介する』とかが今のところの限界だと感じている。
―ってことでまだまだ脳内シミュ段階の頭の頭だが、考え続けてもしゃーないので、軽く実験を打とうと考えている。
その結果はここで書くかも。ま、ほんのりお楽しみに、ということで。
では今日はこの辺で。