小学校地理は、説明が難しい。正確には、説明はいくらでもできるが、前提知識のない生徒にそれをイメージさせるのが難しいのだ。
例えばいきなり『シラス台地』なんて説明しても、生徒が頭に浮かべるのはこっちだろう。
http://ari-chou-shirasu.jp/item/index.html
僕が伝えたいのはこっちなのにね・・・。(古くから使われてきた呼称・白砂(しらすな?)等が本当のところの語源らしい)
https://www.fureai-cloud.jp/tie/doc/view/1646/
資料集も、全ての用語の写真を網羅しているわけでもないし、ぶっちゃけると写りが悪くイメージがし辛いものも、ちょこちょこある。
てなわけで、こないだ実験的に、『タブレットで画像を無茶苦茶見せながら』授業を行ってみた。
尚、形式は個別。テーマは日本地理の総まとめ。
今日は、その反応とかメリットとかデメリットとかのお話である。
実践例。
と言っても、やることは簡単。
『この語句ってどんなヤツ?』と尋ねてみて、イラストにもできず、かつ『~な感じ』という説明もできない語句を、片っ端から画像で紹介するというそれだけだ。
今回で言えば、リアス海岸の写真とか。
https://blog.goo.ne.jp/orimasa2001/e/76158a7c37dc1a4d4898071850970173
こう見れば、『見てわかるように波が穏やかだから、イカダとかその辺を使う養殖に適してるよね』という説明が非常にし易くなる。
これを先打ちしておけば、続けざまに、『じゃあ、リアス海岸のとこでは、イカダを使って主に何を養殖するでしょう?』という話に展開できる。
実はコレ、広島県とか宮城県出身の方以外にとっては、意外とイメージができないモノらしい。イカダって、一般的なイメージはこっちですから。
https://tashima-nagasaki.com/blog/ikada/
養殖において使うのは、イカダの上じゃなくて、下の話。
例えば宮島とか江田島近辺だと、超普通に見れる光景なんですよね。ってことで、ここまでやれば『牡蠣(カキ)』のイメージは相当にこびり付くハズである。
では、これをやった結果はどうだったか?結構『へぇー』とか『マジやん』という好意的なリアクションが多かったのが印象的であった。
これは集団授業で使うのはハードルが高いが、個別授業では非常に使い勝手の良い、ある種のアクティブラーニングだと感じさせられる。
もちろん、まだまだ応用は効く。
例えば、平城京について、『唐の長安にならい、碁盤目状に整然と区画された街並みが特徴(ドヤ)』って言える生徒は多いが・・。
こういうことだとイメージできる人はどこまでいるのだろう。思った以上に壮大ですねー。
https://yukitabi.blogspot.com/2017/11/heijokyo-model.html
―ってことで、上記の画像はタイピングと漢字の読みができれば誰でもサーチできるモノばかり。
無理に脳内で変なイメージを作らせるより、さっさと見せるというのも試してみてはどうでしょう。
では今日はこの辺で。