こんにちは。
いつぞやの記事で、『教員』とはこのままでは永続する仕事モデルじゃないなという話をしました。
jukukoshinohibi.hatenadiary.com
それにプラスして、ちょっと不足していたというか、伝えたいことを思い出しましたので、今日またそれをしゃべりたいと思います。
Twitterか何かだったと思うんですけども、『教員』、ひいては『教育や教職』について、結構辛辣な意見というものがありまして。ざっくり、以下の感じです。
優秀な人間は教師を目指さない。
必然的に、その仕事を目指すのは中間層の人間となる。
そういった中間層の人間が生めるのは、それこそ中間層の人間ばかりである。
だから、日本の教育水準は停滞しているのだ。
という、まぁそこだけ取り出せばポジショントークと言うか、超上から目線の話なわけです。
狙っていたのかどうかはさておき、もちろん賛否両論の大議論が巻き起こっていた記憶があります。
大抵は感情論によるコメント主の批判だったと思うんですけども、ただこの全てを否定するわけには僕はいかないと思ってまして。
例えば、『東大を出て先生になるぞ!』というケースって、僕はほぼ知らないんですよね。
実際、東大生の進路なるデータを見つけましたが、『教育』に進むのはかなり少ない印象です。(『公務』に含まれるのかもしれませんが、全員がそうとは思えませんし)
https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400066194.pdf#page=12
ぶっちゃけ、その原因の一つが待遇の悪さだと思ってます。
”生徒のため”という一言で、激務を肯定するような、あるいは重責をむしろ歓迎しろというような働き方はですね・・・・。
僕の周りにいる有能な人間を見てても思うのですが、彼ら彼女らはそういった働き方を無茶苦茶毛嫌いする印象です。
―正確に言うとですね、自分の裁量が及ばないことが多いとか、創意工夫の裁量が少ないという働き方を、周りにいる有能な人間はすすんではやりませんね。
確かに、と思うところも結構ありまして。誰だって、人にやらされる仕事ってめちゃくちゃつまらないじゃないですか。
僕程度の器の人間でもそう思うってことは、能力が高いという自負がある人間は、もっと強くそう思うに決まってるんですよ。
・・・またここで、フィンランドの例をちょっと紹介するんですけども。
フィンランドの教員という仕事のステータスは、日本で言うとこの官僚みたいなもので、エリートの証ぐらいになっているそうです。
そして、授業のクオリティを高めるための裁量や、そもそもの働き方は、フィンランドの場合どうやらかなり柔軟なようでして。
例えば学校の先生が産休を取るとか、育児にちょっと集中した期間を取りたいと言うのであればですね、しばらく半休を取ることは普通に可能みたいです。
しかも結構な期間も可能だと。つまり一言で言えば、尊敬を集めつつものびのび働いている、という感じですね。
―こういうのを書くと、日本の方はガチでお先真っ暗という感想を抱きますが・・・。
だからと言って教員がまだまだ根強い人気があるというのは否定できないですね。
塾業界だからか周りにもちょこちょこいますし、教員採用試験に向かう行列の長さを見れば、そこって結構簡単にわかるかなと思います。
しかし、教員の待遇が年々良くなってるかと言われれば、前回の記事のグラフを見る限りノーです。
となるとですね、このままの状況で、有能な人材を教員というフィールドに囲い込むことは現状だとすごく難しいんではないかなと思います。
教育改革が声高となり、教育に対する熱が高まっているのと何故か反比例するかのように、教員の待遇って何かよくなってる印象を受けないんですよね・・・。
となれば、そこにわざわざ高学歴をとりながら突っ込む人って、多い気がしないって思ってしまいますね。
―では、ここについてどうすればいいか?僕はざっくり、二通りの考え方ができると思います。
まず一つは、教員という仕事のハードルを下げること。流動性が高い職業程、出入りが激しい分、枯渇もし辛いというのはよく言われます。
極端な例ですが、居酒屋のバイトは出入りが非常に激しいですが、いつだって誰かがそこで働いていますね。
あるいは、プライベートスクール(私塾)に、例えば資格を取得とかある程度の権利を取れるとか、そういった裁量を認めるってのも手だと思うんですよね。
やはりこういった事情も考えると、僕は教員という仕事及び働き方については、かなり危惧しています。
実際、僕も生徒から、『学校の先生とかならないんですか?』って言われるんですよね。
とはえい、今さら無理だってのも一つあるんですけど、休みないし自分の好きに仕事できないしで、やっぱり気乗りはしないです。
もちろん素晴らしい教師の方々がいることはわかっているんですが、それを大義名分に『だから待遇が悪くても我慢しろ』って、進歩が無いと思ってしまいます。
・・・結構悲しい話なんですけども、僕が知る限り、『教員』から教員という仕事は本当に素晴らしいし、やりがいがあるぞという話を聞いた例は極めて稀です。
やはり、今が改革のメスを入れるギリギリのタイミングなんじゃねえかなと思わずにはいられません。
では、今日はここまでにしたいと思いますー。