私事だが、中2から筋トレが趣味だ。
とはいえ、コンテストに出るとかそのレベルまでやる気はなく、あくまで健康維持とか、単にカッコいいという厨二がそのモチベである。
だから僕のYouTube履歴を見ると、ほっとんどが筋肉絡みである。(或いはクソゲーまとめとかそういうの)
特にコーチ(ムキムキ)による指導を受けながらトレーニー(ムキムキ)がトレーニングをするという一連の動画がなんか好きであり、気付けばよく観ている。
↑こんな
そしてそれを見るにつけ、対生徒とのやり取りも、こんな風なのが理想だなぁと実は考えている。
・・・意味不明が過ぎると思うので、以下どういうことかつらつらと。
筋トレと勉強って似てるんす。
最近こういうアニメも出て大人気を博すくらい、筋トレ(特にボディビル)の知名度は高まってきている。
ちなみに僕はまだ観てないのだが、それは単に睡眠時間削るくらいハマっちゃうだろうなという危惧からである。
それはさておき、筋トレと勉強って、実は僕が思うに結構似ている。特に、コンテストという本番で、仕上がった身体を競い合うという辺りが特に。
ということで門外漢な僕だけれど、類似点を雑に並べてみたいと思う。
その前に、予備知識として伝えたいボディビルの流れ。
とはいえ、ノー知識でこっからの話を読んでも、チンプンカンプンなのは請け合いだ。こで、超雑にボディビルの流れってのを最初に説明する。
まず、実はボディビルのコンテストと一口にいっても、会場はあちこちにあり、その種類も多い。
筋肉のデカさを競うのもあれば、左右対称のシンメトリーなど、『芸術』としてのポイントを重視する方もある。
そこに向けて、審査でしっかりと票を取れるよう"仕上げていく"のが、ボディビルの肝にして一番難しいポイントとされる。
単に筋トレだけすれば良いってもんじゃなく、そこには栄養学の知識とか、弱点の部位(筋肉)を特化して鍛える種目の見識とかが必ず関わってくる。
また、期間が近付くと、より一層体脂肪を削ぎ落すため『減量』に取り組むことも必要になる。いわば激しめのダイエット!僕もやったことあるが、超キツい!!
基礎代謝を計算し、摂取カロリーをそれより下げつつ、でも筋トレは休まず・・・。糖分・脂質を徹底カットし、より"仕上げていくフェーズ"である。
そしてガチの直前になれば、敢えて炭水化物を大量摂取するなど、最後の最後まで手を変え品を変え、戦略を柔軟に変化させつつ身体を作っていく。
その努力の結晶があのステージなのである。
―って考えると、勉強(特に受験)って、この流れとそっくりだな、と。そう思えてならない。マッチョに意外とインテリが多いのも、なんか納得な程に。
ってことでやっとこさ、類似点の説明に入りましょう。
ボディビルと受験は似ている件について。
とにかく何が似ているかというと、そのプロセスだ。
まずは目標を定め、そのゴール(特に大学)が求めてくることに対し、自分を仕上げていく。
そのためには、まず全体的に学力をつけることはもちろんだが、弱点の部分を補強したり、あるいは二次試験に必要なところはより伸ばしたりという準備が求められる。
とはいえ、がむしゃらに『ベンキョー』しても、弱点が克服できるかと言われればダウト。それに特化したアプローチを使うなり、工夫が大切となる。
そして仕上がった単元が出てきたら、そこは維持する方向で調整し、時間や労力を、遅れている科目に注ぐ。こうして"全体を仕上げていく"。
途中途中では、模試などを通じて進捗を確認し、それに応じてさらに調整を加え、本番により良いコンディションで臨めるよう最後の最後まで柔軟に鍛えていく。
で、あらかじめ定められた大会当日に、同様に仕上げてきた選手と、誰がより高みへ登れたかを発表し合い、判定が出る。
プロセスがどれだけよくても、当日のパフォーマンスが結果を左右することがある。まさに魔物が棲むステージである。
・・・うーむ、似ている。似ているぞ。
これを踏まえれば、やっぱ僕は講師よりコーチでありたいし、生徒じゃなく選手として接したい。
だから以下、僕の理想を『変なヤツ』と思われるのを承知で書いていく。
教える一辺倒でもなく、自助努力に頼りきりでもなく。
塾講師と生徒の関係は、僕は特別な工夫をしない限り非常にアンバランスだと考えている。一番むず痒さを感じているのもここだ。
ボディビルで言うところの、選手よりコーチの方が頑張っている状態に近い。そう考えている。
こちらはもちろん一生懸命指導するが、それは工夫が無ければ5%しか生徒の頭に残らないという話は何度も書いた。
というか、対象とする学力層や、校舎を開いているエリアの特性からか、学習とか勉強に対して割と生徒が受動的なのも一因だ。
例えば、生徒に苦手な単元を尋ねても、パッと返ってくる方が稀である。大抵は『全部!』と言ってくるため、こちらがまず色々ヒアリングせねばならないのだ。
僕はもっとここに、ボディビルなプロセスを取り入れたいと強く考えている。
まず前提は、自分で日々努力していることである。コーチがついている時間だけ頑張って結果を出そうとか、甘いことを考えんなと。色々履き違えんなと。
そして、目指すゴールに対しての課題は、お互いが共有する。志望校がここなら、理数が強くなければいけない、ならまずは関数を克服しよう、みたいに。
そしてそれについて、根性論一辺倒でガンバレみたいな支援もどきをするのではなく、
具体的なアドバイスを提供し、切るカードを決めるところまでコーチング。
1~2ヶ月くらい確認し、効果があれば継続、そうでなければ切るカードを変える、と。あとはこのサイクルを入試(コンテスト)までひたすらに行うのである。
・・・僕が見ても思うのだが、講師を目指す人は割と、学習そのものの知識は豊富である。いわば、筋トレや筋肉名に詳しい人みたいなモノである。
しかし、学習法や、色んな学校の学部とかなんだとか言った知識といった部分が手薄な人もまた大半ではなかろうか。
いわば、筋トレはするけどタンパク質豊富な食材を知らないという感じかな。アンバランスこの上ない。
僕もまだまだ弱いので、日々勉強ではあるんだけれど、差別化といったビジネスライクの話以前に、ここは多くの講師が抱える共通の弱点な気がしてならないのだ。
終わりに。
成績を上げるには勉強しろ!
という返しは、実は答えになっているようで、全くなっていない。筋肉付けたきゃ筋トレしろ!これと同じで、
具体的には?
という全てがカットされているためである。ここを雑にすると、当人は間違った方向に努力を重ねてしまいかねない。理科が苦手なのに社会を頑張るみたいなもの。
また、ボディービルダーが質問に答える動画もよく見るのだが、『トレーニング』だけでなく、『休養』『栄養』など、関連する知識全てが非常に強いのが印象的だ。
だから講師である僕らも、『単元の知識』は当然として、『学習法』『脳のメカニズム』『志望校の情報』などを広く収集し続けなければならないのだろう。
勉強ばっかりできても、プロにはなれない。だが生徒もご家庭も、こちらをプロとして考えておられる方ばかりだ。
常々、タイトル通りのことを考えさせられる。
僕は講師よりコーチでありたいし、生徒じゃなく選手として接したい。
・・・一人でも同志がいれば幸いである。では今日はこの辺で。