僕は公立高校普通科文系の出身だが、実は2年生の頃、独学で【初級システムアドミニストレータ】という国家資格試験に合格している。
簡単に言えば、【PCとシステムを駆使し、色んな問題を発見し解決するのに必要な能力を、ひろぉ~く聞きますよォ】という内容だった気がする。
だからまだ覚えている問題としては、物流のアレコレや二進数の計算・変換、さらにはPCにかつて存在したコネクタの名前や判別、働き等々・・・。
あとはベクタとラスタという形式の話や、『http』を省略せずに読んだときの名前と意味とか、本当に・・・種々雑多の知識を頭に詰め込んだのを覚えている。
ちなみにもうこの試験は存在せず、ITパスポートという試験の方に引き継がれているらしい。
はい。この試験を受けようと思った理由は、『情報』というPCカタカタ系のテストが学年1位であり、調子に乗ったというものである。
当時の担当の先生に、『情報関連で取っとくと大学受験に使える資格ってあります?』と聞いて、出てきたのが『初級シスアド』だったのだ。
まあ当然前途はクソ多難であったが、振り返れば結構大事で貴重な経験値を得られたよなあと、実家に帰ったとき、飾ってあった合格証書を見てふと思った。
今日はそんな、独学で試験を突破したときに使ったテク(笑)の内、研究等でもちゃんと使えると証明されたそれに絞り、ご紹介してみるオ。
まずは敵を知ることから。
まず僕が無意識に始めたのは、『参考書と過去問を買うこと』であった。
勿論知識がほぼ皆無なので、それを噛み砕いて教えてくれるテキストは必須だったのもあるが、同時に最終ゴールのレベルも知っておきたくなったからである。
そしてこれは結構よかった。ある程度学習が進んだ段階で、該当する問題を解いてみると、たまに解けるし、できなくても逆に課題は発見できたからだ。
つまり、前進してる感が生めたというワケ。少し勇気はいるが、独学で何かを始めるなら、倒すべき・目指すべきラインは最初の段階で手に入れておくのがベター。
ミニクイズ大量作成。
当時はまだまだ通販黎明期であり、参考書の選択肢は、身近な本屋が在庫として抱えているモノだけであった。
そして僕が初級シスアドを目指した頃、『一問一答形式』の問題集は全く見当たらず、とにかく語句の勉強がし辛かったのをまだ覚えている。
だから、自分で自分に問題を作りまくった。具体的には、ノートの左側に語句を赤字で書き、右にその説明を書き添えただけ、という簡易なものなのだが。
ただ、僕は非常なめんどくさがりなので、その説明の量は徹底して削った。だって、だらだらと書くの、嫌だったんですもの。
たまたまだがこれは、アクティブラーニング化に欠かせない要素の一つ、『再言語化』である。簡単に言えば、自分の言葉で語句を理解しようとすることだ。
そしてページが埋まった端から、何度もミニクイズを実施。これまたアクティブラーニング化に必須要素の『想起』である。(まぐれだけど)
そんなわけで、学習道具に少し難儀するようなら、如何に自分で自分にクイズを課すかが大切なのではと、今さらながら思う。
手触り感が無いものはとにかく使ってみた。
僕がこの試験を受けたのは2008年とかそんなであり、今は存在しない色々なコネクタがパソコンについていた時代である。
試験には、さっきも書いたがそのそれぞれの名前と用途もバッチリ問われる。(イメージはこんな↓)
[001255]デジタルカメラとパソコンを接続する USBケーブルの種類について教えてください。 | オリンパス
また、各種『Excelの関数』の使いどころなども聞かれ、二次試験にもなると『この問題にはどの関数を使えばどうなって解決できるのか』という穴埋めマークも出る。
―こういうのを、参考書のイラストや脳内イメージで処理するのには限界がある。だから、アダプタは家のPC、学校のPCのそれを見て、ちゃんと確認してみた。
また、関数の方は無料の模擬問題のExcelファイルをネットで探してきて、それに実際に打ち込んで、うまくいくのかどうか、行かないのならなぜ、というのを考えている。
こういう風に様々な刺激を、色々な観点から頭に入れたのは、かなり功を奏した。
よくわからないまま丸暗記するより、遥かに濃く、そして使い勝手の良い知識になったからだ。
これは広義のマルチモーダル法であり、一つのテーマに対し様々な刺激を使って記憶しようと試みると、定着度が格段に増すという優れものだ。
たまたまだけど、こういう泥臭い努力をした自分に乾杯🍷
おわり兼おまけ:で、取得したメリットは何だ?
最後に、そのメリットを書いてみる。受かった後、わざわざ情報の先生が激励に来てくれたり、全校集会で表彰されかけたりと、なんかすごかったらしい。
全校集会表彰事件は、根暗のよくわからん男がよくわからん名前のPC試験に受かったといって900人の前で称えられるとか、ただの公開処刑だと思ったので辞退した。
・・・さて。そろそろ実際のメリットを書いてみよう。
実は、特に直接的なそれは無かった(^q^)
というか、僕は文系で、経済学部希望、かつ推薦とか可能性すらないうんこ野郎だったので、使いどころが無かったというのが正解。
つまり、試験が悪いのではなく、僕が何も考えていなかっただけだ。
・・・強いて言えば、世界史とかの横文字は嫌いなのに、PC関係ならアレルギーが無くなったというのはあるかなぁ。
しかし、だからといって無駄な労力だったとは全然考えていない。
高2の時点で、本から得た知識のみで国家資格試験を突破する。
つまり、自学・独学で結果を出せたというノウハウは、ハッキリ言ってかなり今の自分に活きている。
副次的な成果ではあるが、これを得られたのは非常に有益であった。全てたまたま、完全なる偶然なのが少し面白いけれど。
てなわけで、今日はこの辺で。