今日からガッツリ試験週間に突入しており、授業をバリバリするというより、演習している横をグルグル回り、個人個人に解説を入れるという時間にする予定だ。
どうやらこの時間はADHDを持っていると非常に苦痛らしく、『さあやれ!』といった5分後には、大抵身体を揺すり始めたり、消しゴムをいじったりという行動に変わる。
今までは結構『集中力って難儀だなあ』と他責的なことを愚かにも考えていたけれど、色々学んだ今なら、その行動になっちゃう理由がめちゃわかる。
『自習しろ!』とは、”何の科目をどの時間配分でやるも自由”という指示なのだが、これはマジで非常にアバウトなメッセージだ。
「そういわれても、何をどう?」
そんなことを思われても仕方がない。狙いも区切りもない指令。確かに僕も、すぐに集中が切れて終わりだろう。
だから今回は、『科目も時間配分も』決めてみることにした。他の生徒からすれば巻き添えにも聞こえそうな一手だが、そこは個別にケアすればいい話。
それがどう機能したか、早速以下考察である。
とはいえ、そんな難しいことはしない。
例えば、最初の20分は英語のテキストのP15~18を、そして後半20分は社会のテキストのP30~32を解け!!・・・というのを黒板とかに書いておく。以上。
経験則だが、例えば『鎌倉時代の所をやって』と伝えても、なかなか手は動かない。数字にまで落とし込まねば、指示は通らないと見た方がいい。
つまり、自分がやらんとマズいところをやろう!と言っても絶対にそわそわするだけなので、こちらが日頃から生徒の様子を見ていないと、指示の時点で崩壊するのだ。
まぁ小難しい言い方をしたが、逆に言うとそれさえ心がければあとは動いてくれるということなので、仕事量が増える!!と反射的に思わない方が吉。
そしてそういう指示を書くのがそもそも億劫なら、プリントを刷って用意すれば深く考えずとも解決である。状況に応じて手を変えてみてほしい。
はい。てなわけでそれがどう作用したか、そろそろ書いていきますかね。
今日は結局、指令を書くのではなく、プリントをあらかじめ用意し、それを渡して『これを20分で解ききれ!』というやり方にした。
ゴールが見えていた方が心理的にも楽だろうしな。ちなみに、『解けたら挙手』という指示の方は黒板に書いといた。
・・・とはいえやはり、5分もすれば髪の毛や消しゴムで遊び始めるので、机間巡視しながらその様子をキャッチし、『どない?』と小声で指摘する。
もちろんその子だけを際立たせないよう、他の生徒にも均等に声を掛けていく。こういった細かいフォローも絶対に大切なのだ。
大体演習時間はざっくり20分にして、終わった生徒から丸つけに回り、その出来を見て別途指示を出してそれに取り組ませた。
例えば「お前は文法がもう仕上がってるから、重要単語と熟語をまとめたこのページを残り20分頑張ろう」・・・という感じ。
ちなみにその生徒は暗記系はやはり抜群に強いのだが、ルールの適応が絡むところは目立って苦手であったので、三人称単数の単元をページ指定して取り組ませた。
疲れている様子が出たら、声を出したり音を立てるような手遊びをする前に近づいて○つけをしながら、簡単な解説を行い、新たな指示を出す。
なんか忙しそうなことをしているように聞こえるが、他の生徒は黙々と解いていたので、僕自身の負担ははっきりいって全然重くないし、むしろ軽い方だった。
そして今回も、目立った行動を取って浮く・・・ということが無いまま、45分という「自習」タイムを終えることができたのだった。
段々他の生徒たちと同程度の集中力に潜れてきているので、少しなりとも自信になってくれればいいんだけどな。まぁ、その内フォローのトークをしっかり入れますかね。
ってことでまとめに入りませう。
『自習』だからと言って丸投げすると、やはり目的を持って何かに取り組むのは難しい!!
具体的な数値を示しながら制限時間・目標を添えて指示を出すのは絶対!
それはやる内容を生徒に指定させる場合も同様であり、例えば科目は選ばせるが、そのためにやることはこちらが指定する、という感じ。
要はすごくこっちがアグレッシブに介入して、やっとこさ『自習』になるんですな。てかぶっちゃけ、『さあ自習しろ』で頑張れるヤツ、そもそも超優秀じゃんかと。
その水準に大多数を合わせたらひずみが出るのは当然だろう。プロのボディビルダーの筋トレメニューを皆に課せば、マッチョになる前に大半がケガをするのに似ている。
ということで今回は『自習』をテーマに色々考えて行動してみた、いわば備忘録みたいな記事でした。
参考になることがあれば嬉しい。では今日はこの辺で。