精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

【歴史】の教科書は時代順になってないからくそ!・・というあなたに伝えたい話。

最近、腕の筋トレを変えてから、上腕がおかしな形になってきました。成長の実感はいつだって嬉しい。中元です。

 

今日はちょっと完全に余談的な話なんですけど、【歴史】の勉強ってなんか大変だな~とぼやく生徒は、結構多いです。

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聞けば、急に時代が前後しているように見える教科書特有の書き方のせいで、そもそもの学習が難しい、と。そんな悩みを結構聞かされるんですね。

 

確かに同じことは、中学2~3年の時の僕も思ってました。しばらく年号通りに進んだかと思ったら、急に巻き戻って時代がぐちゃぐちゃになる、みたいな。

 

「なんで教科書ってこんなにも分かりにくいんだろう?」って、かくいう僕もちゃんと思ってたんですね。

 

これは参考書とかでも同じで、それを読んでも「結局時代、ぐちゃぐちゃなんかい!」という感じでした。

 

だから僕が今の仕事に就いて授業を持ち始めた頃ってのは、その疑問を率直に解消したくて、年代順に色んな出来事をまとめなおして喋ってました

 

ただですね・・・これがびっくりするほどわかりにくい。喋ってる自分も頭がおかしくなりそうでした。

 

「なんでなんだろうなぁ」って結構ずっと考えてたんですけど、最近ふとですね、その謎が解けたと言うか、今更ながら再発見がありました

 

なので今日は、その話をしたいと思います。

 

 

実は秩序あるカオスなんです。

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年号的にはぐちゃぐちゃになってるっぽい教科書ですが、実はテーマごとにまとまってるはずなんですよ。

 

同じ時代を語る際も、日本の目線から語れば【大正時代】になるのに、世界の出来事という意味で語れば【第一次世界大戦】という風に変わります

 

実は年号が前後しているのも、同じテーマを色んな目線から何度も語ってくれているためなんです。言い換えれば、親切心なんですよ。

 

実際、強い記憶を作るためには、1つのテーマに対していろんな目線からそれを学ぶのが効果的とは昔から言われておりまして。

 

僕が知ってる限りで一番古い例だと、過去にこのブログでも紹介してますけど、物理学者リチャード・P・ファインマンさんの考え方ですね。

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「物事を理解するとは、それを二つ以上の方法で説明できたとき」という彼の言葉があります。そして教科書はそもそも、設計からそうなってるというだけなのです。

 

例えば平城京っていうか奈良時代であれば、奈良時代の文化・政治・人物その他などなどそれぞれの目線ごとにまとまっているはずなんです。

 

つまり、【奈良時代】というでっかいテーマを、ジャンルごとに時系列で紹介しているってことなんですね。

 

だから僕らがやるべきことって、年号をわざわざもっかいミックスして、ちゃんと一本の線に直すことじゃありません

 

まずはそれぞれのジャンルをストーリーとして語れる、喋れるような覚え方をきちんとしておくことです。文化なら文化、政治なら政治、塊ごとに押さえていく

 

ある程度それらをキッチリ頭に入れた後で、それぞれの知識の共通部分を意識して繋げておくのが効率的じゃないかなと思うんですよね。

 

これは一体どういうことか?【明治時代】を例に考えてみましょう。

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この時代を【政治】で考えると、「国会期成同盟」だとか「大日本帝国憲法」だとか、あの辺の動きが外せない本筋です。

 

その要素要素に、【外交】などの目線の話をちょこちょこつなげるように意識する。そうすれば、それぞれのジャンルが頭の中で繋がります。

 

例えば、西郷隆盛板垣退助達は、いつの間に自分達の土地に引っ込んで、西南戦争起こしたり、立志社作ったりしてたのか。

 

実は彼らが政府を辞めたのは、「征韓論」が潰されたからであり、これを潰したの誰って言ったら、木戸孝允とか岩倉具視といった、外国を見てきた人なんですよね。

 

つまりこの時点で、岩倉使節団はもう留学から帰ってきてるんだ、といったふうに話をつなげておくのがコツです。

 

この記憶が強ければ、「岩倉使節団には津田梅子って人も行ってたんだよ」とかをくっつけるのは、そんなに難しくないんですよ。

 

だからどの目線でもいいんですけど、完璧に語ることができる要素を頭に作っておいて、後から色んな言葉を付け加えていくって方が、記憶として理想的です。

 

そもそも年号通りに並んでいないのが、もし分かりにくくて非効率的なんだとすれば、そんなものとっくに教科書を書く段階で直ってるはずなんですよ。

 

教科書の一番最後見てもらったら分かるんですけども、そうそうたる面々が教科書を共同製作で作ってますので、ゴミみたいなものって当然できないんですよ。

 

だから、ああいう並びになってるのは、それにしたほうがいいという理由がちゃんとあるということです。その一つは、今語ってきた通りですね。

 

無理に並びを変えず、ジャンルごとに丁寧に押さえておく。そのためには以前も伝えたメモリーツリーなどもオススメですので、ご活用ください。

jukukoshinohibi.hatenadiary.com

 

では今日はこの辺で。

 

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