仕事納めが気づけば明日。師走を体現した男、中元です。
はい。この冬季講習は、夏季講習ほど爆裂にコマが積まれているわけではないものの、なぜか他の人の仕事の抜けが激しく、フォローのせいで小忙しい状態だ。
そんな中、色々あって、3コマだけだが僕が理科の授業をしなければならないことが決まってしまった/(^o^)\
小中学校の頃は一番得意科目ではあったが、こないだ戯れに高校入試の過去問を解いたら17点であった。知識はもう死んでいる。
だが、あまり悲観はしていない。時期さえ限られていれば、そしてコマ数が決まっていれば、僕はそれをものにして語れる自負があるからだ。
ちなみに、それにはちゃんと根拠がある。いい加減なことを言っているわけではないのだ。
ってことで今日は完全に同業者向け、僕なりに最速で及第点の板書を作る方法を、手前味噌だがまとめてみたいと思う。
STEP1:教えるべき単元をメモしながら読書する。
まずやることは、情報の整理である。言い換えれば、教科書を読もうということだ。そのうえで、「説明に難儀しそうなところ」を、メモに書き出しておく。
例えば、電気分解装置とか、示準化石とか示相化石とか、僕はぱっと説明しきる自信がない。こういう語句は、必ず書き出しておくのだ。
ただ最初の段階は、あくまでこういう事柄を書きだすことに集中した方がいい。自分は何がわかっていないのか、シビアな目で把握していこう。
STEP2:不明点をリサーチする。
そして最初のステップで洗い出した自分の弱点は、必ずネットなり参考書なり質問なりで補完しておこう。というかこれは、当然の話だ。
可能であれば、特に理解が難解だと思うところについて、たとえ話を考えてみることを推奨する。例えの腕は、講師の力量に直結すると僕は考えているからだ。
ちなみに、あえて色々な考え方・教え方・ツールに触れることで、マルチモーダル学習法になるため、自分の知識が一層定着することもここの狙いである。
STEP3:問題集を解いてみる。
ぶっちゃけここがミソなのだが、自分が教えようとする知識が「どう問われるか」のネタを仕込むため、ちゃんと演習も行おう。
英文法1つとっても、数年分分析するだけで、例えば「並び替えで問われたことゼロ」とか、逆に「過去分詞を問うところをむっちゃ出してくる」という傾向がわかる。
講師が言われたら一番傷つく「教科書を読んでいるだけ」状態の説明を脱するのに、一番手っ取り早い方法だと思うので、ぜひ試してみてほしい。
STEP4:イメトレを行う。
そうやってネタを仕込んだら、実戦投入する前に1~2回はイメトレをしておきたいところだ。なにも黒板に再現するまではしなくてもいいので、脳内で練習しよう。
僕はよく、通勤中の車内で、説明する予定の事柄の概要を喋れるか確認するようにしている。これだけでも知識の穴は結構はっきりつかめるので、オイシイ時間となる。
尚、全く時間がない、それこそ5分くらいしか準備できないというのなら、一回裏紙か何かに書き殴るだけでもだいぶ効果があるのでオススメである。
おわりに。 ―さらにクオリティを上げるには?―
ところで、【ピクサー流創造するちから】という本は、授業を創るうえでかなり参考になる名著である。
これによると、【アイデアは醜く脆い。だから生んだ後は、大事に守りながら、一人前になるまで育てる必要がある】ということなのだ。
では、授業におけるこのプロセスは何かというと、実戦投入した後に得られたフィードバックを取り込んで、次の授業でまた改善するということに他ならない。
何が言いたいかというと、生んで終わりなんてラクな話はありゃしない、ということだ。育てないと、売り物にはならない。
僕は別にクリエイターでもなんでもないが、この辺は肝に銘じたい現実だなと強く思う。
ってことで今日はこの辺で。