なんだろう、休みは1日も無いのに、過去イチで心が穏やかです。筋トレは偉大。中元です。
はい。いよいよフェルマーの最終定理も、半分くらいには差し掛かったと信じている。(どうせ後半は脚注とかなので)
jukukoshinohibi.hatenadiary.com
内容も、しばらくフェルマーに関係がなくなっていたが、巡り巡って再びその問題に立ち返ってきたので、そちらの意味でもワクテカだ。
ってことで、今週も読書感想ブログ、ざざっと始めていきませう。
- 12月27日(月) ~P203まで
- 12月28日(火) ~P211.5まで
- 12月29日(水) ~P215まで
- 12月30日(木) ~P223まで
- 12月31日(金) ~P230.5まで
- 2022年1月1日(土) ~P235まで
- 2022年1月2日(日) ~P243まで
12月27日(月) ~P203まで
数学にコンピュータが持ち込まれてから、証明にブレイクスルーが起きた話になった。例えば、オイラー予想というものがある。
ながらく証明も反証もされなかったのだが、コンピュータによる力業の計算を駆使し、以下の反例が見つかって決着となった。
26824404 + 153656394 + 187967604 = 206156734
―この人類を圧倒的に超越した計算力さえあれば、無限にだっていつか届く!・・・なんてならないのが数学のややこしさである。
例えば、地球サイズの鉄球を100年に一度タオルで撫でるとして、それが擦り切れてなくなるまでの時間が経過しても、無限には全く届かないというたとえ話がある。
もうこうなるとゲロ吐きそうなのだが、この厳密性こそが数学と考えると、譲れない信念だよねとも納得する。
この超無理難題に数学者はどう立ち向かうのか?ついにワイルズも出てきたので、明日も楽しみである。
12月28日(火) ~P211.5まで
ついに全く理解できない領域が登場した。【楕円曲線】だ。まだ学生だったワイルズは、担当教授であるコーツ氏から、この分野を薦められたのだという。
フェルマーの最終定理を解くという夢は、ずっと”そこ”に感じつつも、将来のキャリアのために一旦それを置いておくこと。それがその当時の決断だったそうだ。
ーが。
実はこの選択こそが、最終的にワイルズがフェルマーの最終定理を解くきっかけに繋がるという展開が待っている。まさに、コネクティングドットである。
そしてこの後は、日本の数学者も物語に登場するようになる。いよいよ楽しみである!
12月29日(水) ~P215まで
ついにモジュラー形式という謎の概念が登場した。これは高校で習うとか習わないとか、そういう次元ではない。
この意味不明さも大概だが、驚いたのはこの超難解な概念に再び光を当てたのが、2人の日本人だということだ。
しかもその出会いは、図書館における貸し借りのニアミスだというから、偶然ってヤツのすごさを思い知らされる。
ただ今日明日が超忙しいので、あまり量は進まず。遅々としてはいるが、完全に休むことはないよう意識して進めたいと思う。
12月30日(木) ~P223まで
未だに、「線対称」と「点対称」が苦手である。線対称とは鏡に映しても同じになることであり、点対称は回転させても同じになることだと習ったが、ピンと来ない。
そしてモジュラー形式とは、その究極形のようなものだと説明されていた。移動させても、回転させても、鏡に映しても、全く同じに見える何か。
これは人間の想像力の範疇を超えている。何故なら、四次元で定義されるためだ。もう、わけワカメ☆
今日はいつもより2時間くらい早起きして身支度しているため、眠くて仕方がない。これ以上読むのはやめて、明日の自分に期待しようと思う。
12月31日(金) ~P230.5まで
モジュラー曲線(5):メイザーの定理 - tsujimotterのノートブック
「全ての楕円曲線はモジュラーである」という谷山—志村予想が発表されたという内容に入った。もうすでに、言っていることの8割は理解できていない。
しかし書き方が平易なので、スラスラ読むことはできているのが唯一の救いである。サイモン・シンすげぇなぁ。
その中で、谷山豊の自殺という謎も登場する。数学者はなぜ自殺するのかについては、志田晶さんも著書で言っていたが・・やはり謎が多い。
というより、文豪にも自殺者が多い印象がある。論理でも何でも、思考を突き詰めた果ては死なのかもしれない。怖い話である。
2022年1月1日(土) ~P235まで
谷山-志村予想は、概念こそ超難解だが、つまり数学において、全く別々に発展してきた分野が、実は同一のものだと唱えたというのが革新的だとあった。
もしそうなら、例えば楕円曲線が絡む難問も、モジュラー形式の世界で取り組めばそうでもないという可能性もあるワケで。
ただ、その全く違うエリアに橋を架けることは、やはり極めて難しいらしい。このプロセスを【夢】と呼んだ人がいることからも、薄々わかってしまう。
ーだが、フェルマーの最終定理を取り巻く物語は、ここから急激にドラマ性を増していくのだ!二日酔いでしんどいが、それを押してまで読むに値する部分である。
2022年1月2日(日) ~P243まで
先述の、数学の関係なさげに見える分野を繋ぐというプロジェクト。そこの派生から、遂に現代数学とフェルマーの最終定理が結びついた話が出た。
それは楕円曲線に関係するそうなのだが、言っていることがとても難しいので、雰囲気だけ伝える。
フェルマーの最終定理が成り”立たない”と仮定すると、奇妙な性質を持つ楕円曲線をそこから作ることが可能。あまりに奇妙なので、それはモジュラーになり得ない。
だが、谷山—志村予想によれば、全ての楕円曲線はモジュラーである。となれば、谷山—志村予想の反例発見となり、この予想は成り立たない!
・・・・しかしこれは、あくまでも【成り立たない】場合の話である。そしてこれは、ひっくり返して話を進めることも可能なのだ。
要するに、谷山—志村予想が正しいと証明できれば、それは同時に、フェルマーの最終定理が正しいことの証明にもなる、ということなのだ!これはすごい。
ーちなみに、↑の線を引いた部分の”証明”にも、面白い逸話が絡んでいる。紹介すると、こんな感じ。
リベット「特殊ケースは証明できたんだが、それを一般化して完全な証明にする方法がわからないんだ。」
メーザー(傾聴しつつカプチーノをすする動きを突然ぴたりと止め、信じられないといった顔で)
「おい、わからないのかい。もう解けてるじゃないか。
(M)構造のガンマ・ゼロを加えてやって、きみの理論にあてはめればいいんだよ。」そしてリベットは、サイモン・シンにこう述懐するのだ。
「まったく愕然としましたよ。
(M)構造のガンマ・ゼロを加えるだなんて、
こんな簡単なことに気づかなかったのですから。」
M構造のガンマ・ゼロとは何なのか。調べても無茶苦茶な世界だったので、大人しく撤退することにする。
では今週はこの辺で。