精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

「とにかく早く!今すぐにやれ!」という言葉の意味を履き違えてないかい?

たまに自分がなんの職業の人なのか、わからなくなる中元です。マルチスキル上等。

 

はい。最近、いつ胃に穴が空いてもおかしくない状況がずっと続いている。昨日も書いたが、濃厚接触者がなんだとかどうだとかで、人がポコポコ取られているからだ。

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だがそういうぐちゃぐちゃな状況にプラスして僕がキリキリするのは、「とにかく早く!今すぐにやれ!」というタイプの思考をする人による圧だ。

 

実を言うと入社して数年は、洗脳に近いレベルでそれを刷り込まれて、今もまだ、熟考しているとなんか悪いことをしているという感覚を、ちらと抱くこともある

 

しかし最近は、「そういうことを言う人って、多分その意味を履き違えている」と気付いているので、意識してそういうのを振り払うよう努めている

 

ってことで今日は、塾で”あるある”の実例をもとに、このことを語ってみたいと思う。

 

 

無条件で【体験】を設定してボヤ騒ぎ。

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つい最近あったケースなのだが、僕の与り知らぬところで、体験授業をご家庭に言われるままに設定されることがあった。

 

なんと、それは当日の30分後。とにかく早く、今すぐにやった結果、ボヤ騒ぎ寸前である。

 

そこから僕は、壁をぶん殴りたい衝動を堪えながら、校舎にいたスタッフを確認し、頭を下げて、授業中の生徒に大量の問題を指示し、自分の身体もこじ開けた。

 

結果、無理矢理に体験の体裁を整えて、無事ご満足いただいて帰ってもらうことができた。しかし、あちこちに迷惑と負担と不満を生んだことは、絶対に否めない。

 

ひとつの体験をするために、クレームの種を方々にまき散らしたような感覚がある。僕はこれを是とするのは、すごく抵抗がある。

 

だが結果"だけ"みれば、上手くいったように見えるのが怖いところだ。だがこんなドーピングのようなことをし続ければ、いずれすべてを失うだろう。

 

一旦受け止めて確認することは、スピードを落とすことでもなんでもない。ちょっとこれは、まだ思い出すとちょっとカリカリする話である。

 

適当に個別授業を組んだ末路。

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とにかく早く、今すぐに。これはちょっと、嫌な思い出が大量にある。特にそう、個別授業において。

 

僕が今の仕事を引き継ぐまで、個別授業の人選から割り当てまでは、別の人が担当だった。その人から飛んでくる仕事が、びっくりするほど工夫ゼロだったのだ。

 

「何曜日の何時で希望が出て、OKっていったからよろしく!」という具合に。その際、僕のスケジュールがどうなっているか、確認は全くない。

 

つまり、全てにおいて二つ返事でOKしていたという具合だ。そうやって受け止めて僕にぶん投げてしまえば、そこからは僕の仕事である。きれいなはしご外しだぜ。

 

昼間に1コマだけやって後は暇だったり、逆に特定の日にぎっちぎちで積まれたり。非常に歪で、非効率なシフトになることが頻発したため、ちょっと我慢ならなかった

 

ってことで僕は今その仕事を引き継いで、まるで頭の中で将棋の駒を動かすかのごとく、これをこうしたら何が起きるかまで考えて、シフトを組んでいる。

 

結果、「おそい」と言われることが多いのだが、知ったことかと。むしろ、変に急ぎ過ぎて非効率なことをしたらかかるコストに目を向けたことはあるか、と。

 

適当に個別授業を組まれて脳の血管を何本か切った自分なので、この部分の巧遅拙速うんぬんかんぬんは、頑として応じない所存である。

 

終わりに:即断即決ができる人は、相当能力が高い人だけ・・・じゃない。

 

仕事術を説いた本を読むと、あることに気付く。

 

それは、「素早く動けば成功できる!」ということを書く人は多いのだが、「遅いと絶対に失敗する」と書く人はいないという点だ。

 

これはつまり、「成功はアート、失敗はサイエンス」の好例だと思う。ある種抽象的な概念だが、仕事が速かろうが遅かろうが、成功する人は成功するということだ。

 

それは逆も同様なのだろう。速くても遅くても、失敗する人は失敗する。ちなみにこの辺は、以下の記事に詳しい。

daigoblog.jp

 

そして他の本を読んでても思うのだが、即断即決を強要する人には、ある傾向があると思えてならない。それは、【マニピュレーター】だ。

 

簡単に言えば、意識的であれ無意識下であれ、他人を操作しコントロールするという欲が強い人のことである。

 

「とにかく早く!今すぐにやれ!」といって、部下のケツを叩く。結果上手くいけば、言った人の手柄だし、しくじれば部下のせいである。

 

言った側にとってはトクしかない魔法のセリフ。それに気付いてから、僕はこの言葉を真に受けるのがアホくさくなり、人に言うのは絶対にやめようと誓ったところである。

 

即断即決がいつでも最高の策ならば、プロの棋士は全員仕事ができない人たちになってしまう。あほくさ。

 

もちろん全部に熟考を重ねてもアホなので、即断即決してもいいヤツと、しちゃダメなヤツを切り分けたうえで、上手に使いましょうと言うのが正確なとこじゃないかな。

 

例えば僕も、独立に際する企画書を今すぐにでも作りたいが、明日完成したら何かがおかしいに決まっている。ここは熟考のタイミングだ。

 

しかし校舎清掃をするかしないかで迷うのはもっと愚かだ。これはすぐにやった方が正解。

 

パッパと仕事をトリアージして、優先順位を間違えない。よし、多忙な今こそ、この辺りを重視することにしようっと。

 

では今日はこの辺で。

 

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