ゆっくりする時間が欲しいと願いながら、自分がそれを片っ端から潰していることに気付いた中元です。マインドセットがぐちゃぐちゃだぜ。
はい。今年も英検対策の講座がボチボチ始まるため、問題研究を空き時間にコツコツと重ねている状態である。
長文読解の解説は得意なのだが、英作文は正直なところ、少し研究が不足しているかもなという疑念が、自分の中にあった。
言い訳すると、ちゃんと今までに何人も、対策を受け持って通してはきているが・・・。同時に、「え、あんなに練習だと書けてて、こんな低いん?」という生徒もいるわけで。
その辺を分かつものは、一体どこにあるのか?少し邪道な話になるかもしれないが、自分なりに正面から向き合って、この深遠なるテーマに挑んでみようと思う。
「結局、英検の英作文ってどんなことを書いたら点が貰えるのか?」
今日はこの問いに対する答えを、とりあえず準2級に絞り、頑張って探してみようと思う。
まずはなによりデータ収集と定量化から。
ということで、校舎で手に入る限りの英作文と、その模範解答を集めて、早速作業に取り組んでみよう。
まず質問は、「アパートと一軒家、どっちが良い?」とか、「毎日朝食を食べるのは重要?」と言った風に、答えにくいのかそうじゃないのか微妙なのが並ぶ。
そしてそれについて、理由を2つ答えるのがテンプレ、となる、てなわけで、知りたいのは模範解答はどう答えているのか、だ。
だからこそ、きちんとそれぞれの理由にわけて、かつ簡潔な表現に直してまとめていった。
大体作業時間としては25分程度、そしてサンプル数は9個ほど確保できた。もちろんこんな程度じゃ母数として心許ないが、無いよりはマシだろうと開き直ることにする。
そしてそのリストをぢっと見ていると・・・。なるほど、一定の傾向が見て取れる。長くなるので、次項で説明していきやす。
そしてそれの構造を分析してみると・・・。
結論から書いちゃうと、どの模範解答も、【理由+α】という構成の文が2つ並んでいることが、はっきりとした共通点だった。
意味不明なので、2つほど例文を紹介しよう。
Q:親は子供を博物館などに連れていくべき!
理由① 色々なものがみれる+学びになる
理由② しつけができる+静かにしなければならない
Q:車を持つのはいい考えである!
理由① 移動に便利+バスとか気にしなくてOK
理由② ショッピングに便利+荷物を持たなくてよくなる
てな具合。そして、それぞれの理由と+αの関係性も、ざっくり分ければ3パターン程度ということがわかった。
それは、接続詞で言うところの【そうすると】【たとえば】【なぜなら】が隠れているというものである。
どういうことか?また別の例文を、関係性をきちんと書き表したうえで紹介しよう。
Q:毎日朝食を食べるのは重要である。
理由① 仕事や勉強がはかどる!
(なぜなら)栄養が摂れるから
理由② コミュニケーションがとれる!
(たとえば)朝食の席で情報を共有することができる
てな具合。ぶっちゃけどの接続詞もふわっと考えれば大体似た意味のため、この辺りの関係性を厳密に分ける必要は無いと思うのだが、きちんと書けばこうなる。
では、ここまで書いて、なにかわかることがあったのか?先に言うと、まだ言語化できていないが、手応えとしては、「あった」。
それは、こういう構造があるということは、逆に言えば、安定して理想の答えを書けるレシピめいたものがあるということになりそうだという話だ。
つまりその構造を公式化して、それに当てはめるようにちょちょいと記述を考えれば、勝手に英作文が書けるということである。
今度はそれについて書いてみる。
【仮説】英検準2級攻略の公式とは?
英検準2級の英作で点を取るには、理由2つと、それぞれに補足となる部分(つまり+α)が書ければいいと、先ほど述べた。
そしてその理由として何を書けばいいかがクセモノなのだが、実はこれ、結構少ない候補にまで絞れるのではないかと考えている。
例えば、以下に列挙した表現だけでも、上手く使えば英作文の大枠が書けそうに思えないだろうか?
Vすることで、Sは多くのことを学べる
S can learn a lot of things by Ving ~.
それはVするための時間(お金)を減らすだろう
It will reduce the time(money) to V ~.
~することは(Oにとって)、かなり便利(大切)(役立つもの)である
It is very convenient (important) (useful) for O to V~.
もちろん他にも使えそうな表現を探せば、もう少しだけストックを増やすことはできそうだが、今閃いたのはこんなところである。
その上で模範解答を改めて見直したが、どうやら重複するテンプレを使っても、あまり問題ない具合であった。(内容はさすがに同じだと減点)
では、+αの部分はどうするか?ここもまだ改良が必要だが、自分なりに書けそうだと思った理由に対し、以下の疑問を投げてみて、出た答えを書けばよさげ。
【たとえば?】【すると?】【なぜなら?】
―これにて一旦レシピの列挙は終了だ。それを公式ぽく書き直すと、こうなる。
理由①+【たとえば?】【すると?】【なぜなら?】( )
理由②+【たとえば?】【すると?】【なぜなら?】( )
ちなみに、【論文の書き方】という本にもあったが、いきなり清書するのではなく、まずはメモ書き程度で書き出してみて、自分が書けるか確認することをオススメする。
いざ書き始めてしばらく経ってから、単語が書けない、理由が閃かないというのに気付くと、時間をムチャクチャロスするためだ。
さて。では実際にこれが機能するのか、試しにやってみよう。
Q:テレビを観るのは子供にとっていいことか?
今回は多分『Yes』の方が書きやすいので、それで攻めてみよう。
Yes, I think so. I have two reasons.
↑これはもはやテンプレ。尚、賛成しないのなら、don'tを足せばよい。文字数が足りなければ、『so』ではなく、元の質問をそのまま書いてもOK。
例)Yes, I think it is good for children to watch TV.
―では、理由は何を使えばよいだろうか?パッと閃くのは、「色んなことを学べる」とか、「くつろげる」みたいな話である。それでいこう。
その理由に、質問をぶつけてみる。
「色んなことを学べる」+【たとえば?】=見たことが無い国などについて知ることができる
「くつろげる」+【なぜなら?】=たくさんの面白い番組があるから
おぉ、いけそう。ではこれを、英語にしてみよう。
First, they can learn a lot of things by watching TV. It will teach children about other foreign countries.
Second, it is important for children to relax. There are a lot of interesting programs and they will reduce children's stress.
てな感じでどないでしょ。適当なので、文法ミスが無いか、今度見ときます。
ちなみに、ここまでで48単語だったので、序盤をちょいとイジり、完成したのが以下の文である。(合計52単語、所要時間は5分ちょいです)
Yes, I think so. I have two reasons to support my opinion.
First, they can learn a lot of things by watching TV. It will teach children about other foreign countries.
Second, it is important for children to relax. There are a lot of interesting programs and they will reduce children's stress.
繰り返すが、これからブラッシュアップありきの草案段階である。万能とは言い難いのだが、可能性は感じている。
実際、見切り発車なのは間違いないが、早速今日授業で【β版】と銘打ち、使ってみた。すると、アシストはしたが、6~7割出来の答案を全員いい具合に書けていた。
この調子で3級と2級もやっちゃいたいところだが、まずは一旦準2級を掘り下げ切ってからだな。
ってことで仮説を書き殴っただけの記事だが、今日はこの辺で。