おやつカンパニーのプロテインスナックは想像の何倍もよかったです。中元です。
はい。ビッグバン理論にほぼ決定だろうという状態になりながらも、まだ存在する欠点を巡り、宇宙にロケットを飛ばすという規模のデカい話になったのが先週だ。
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その実験により、必要なデータは観測されるのか?そして、そろそろこの本の終わりに到達できるのではないか?
過去最長を更新し続けている読書感想ブログ、以下本題である。
- 6月6日(月) ついに
- 6月7日(火) 宇宙はゆらいでいた
- 6月8日(水) パラダイムシフトは終わった
- 6月9日(木) 世紀の発見は誰のおかげ?
- 6月10日(金) たかが人類
- 6月11日(土) 二乗の力
- 6月12日(日) 人はいつだって問い続ける生き物かも。
6月6日(月) ついに
https://astro-dic.jp/cobe-satellite/
各国との交渉、宇宙開発そのものの下火、そして重量を大幅にカットする必要性・・・。様々なトラブルを経験し、乗り越え、COBEは遂に宇宙へと飛んだ。
最初の計画が立ち上がってから足掛け15年。あまりにも長い待機時間であった。
あとはそこから送られてくるデータを密に分析し、ビッグバンの証拠たる【ゆらぎ】を見つけなければならない。
宇宙に飛んだということは、始まりに過ぎない。決して、終わりではないのである。
6月7日(火) 宇宙はゆらいでいた
https://astro-dic.jp/cobe-satellite/
衛星から送られていたデータに変化が表れ始めたのは、10000分の1レベルに細かく分析を重ねていたときであった。
滑らかな模様は消え、そこにはマダラ模様とでもいうべき不規則なパターンが現れ始めたのだ。
「これこそ、探し求めていた宇宙の揺らぎでは!?」
ーしかし、機材のエラーなど、他にも考えるべき要因が山ほどある今、研究者たちは慎重になった。ネガティブチェックを繰り返し、正解だと担保せねば。
そして幾重にも重なるチェックの末、間違いないという結論に至ったスムート氏のチームは、ついに論文を提出、広く告知した。
スポークスマンを務めたのはスムート氏本人であり、彼は会議で与えられた12分という尺で、この大発見を発表しきったのだという。
「宇宙はゆらいでいた」
それが意味することはつまり、宇宙には始まりとなる一瞬があったということ。ある種、ビッグバンモデルの勝利が決まった瞬間であった。
6月8日(水) パラダイムシフトは終わった
緻密な分析とデータの公表により、ついに宇宙の揺らぎは本物だと認められ、結果ビッグバンモデルこそがおそらく正解だろうというお墨付きを得た。
ピタゴラスから始まり、コペルニクス、ケプラー、アインシュタイン、アルファー、ホイルを巻き込んだ宇宙論のパラダイムシフトが、また1つ、ついに完了したのだ。
こうして、科学史上類を見ない程長期にわたり、また秀才を巻き込んだ論争が終わっても、技術の進化は止まらないし、謎もすべて解決されたわけではない。
また別の、新しい領域へいく。ただそれだけの話なのだ。
6月9日(木) 世紀の発見は誰のおかげ?
ビッグバンモデルについてノーベル賞を与えるとしたら、誰が代表として授与されることになるのだろうか。
確かに、アインシュタインが打ち立てた相対性理論によって、宇宙論についての新時代が始まったのは間違いない。
だが当の本人は、そもそも定常不変な宇宙を支持していたわけであり、そこを重視するなら、ルメートルやフリードマンが候補になるのだろうか。
また、観測によって大きな貢献をしたハッブルという候補もいる。だが彼は、観測からさらなる仮説などを引き出すことに無関心だったと伝わっている。
それで言うなら、初めて論文という形でこの理論をしたためたアルファーとガモフもまた、偉大なる貢献者とみて間違いない。
しかし、そこに欠けていたある元素の合成プロセスを発見したのは、敵対陣営のホイルだ。
こうなれば、科学における功績を一人に帰すのは無理がある、というのが妥当な結論になるわけで。
様々な賞の授与が、どうしても不公平感を伴ってしまうのは、こういう側面もあるせいではと思わずにはいられない。
6月10日(金) たかが人類
ビッグバンモデルの規模のデカさは相変わらずすさまじい。ほんの少しのさざ波によって、密度にムラができ、そこに重力が生まれ、物質が密集し・・・
気付けば星や銀河となったのだ。そして星が死ぬとき、超高密度・超高熱の環境が生まれ、そこで重たい元素が合成されていく。
今の宇宙は、途方もない年月をかけて、その積み重ねの結果、その姿を象っているのだ。そして人類は、その歴史においては、存在が無いも同じである。
例えば、両手を大きく横に広げた状態を宇宙の歴史の長さに当てはめれば、爪先をヤスリで一回削れば、人間がいた期間は消えるのだという。
あまりにも無茶苦茶過ぎて、まったくイメージがわかないが、それくらいのスケール感なんだぞ宇宙ってやつは、というのはよくわかった。
6月11日(土) 二乗の力
どこの国にもあるような寓話で、こんなのがある。
従者「今日の給料はコメ一粒でいいっす。でも明日から毎日一か月間、それをどんどん倍にしてください」
主人「こいつアホやな。ええよー。」
従者「うっしっし」
というやつ。大体20日くらい重ねることには、とんでもない数量となり、その数日後には全世界で収穫される穀物の総量を軽く超えるのではなかろうか。
なんでこんな話をしたのかというと、宇宙も最初期において、超急激に膨張した瞬間があったといわれているからだ。
ただ、その超絶ド級の度合いが半端なくて、逆に面白いので、せっかくなので教授か誰かの人の説明を丸ごと引用しておく。
インフレーションというのは、宇宙創成の10のマイナス44乗秒後に始まって、10のマイナス33乗秒後に終了した、つまり、1秒の1兆分の1をさらに1兆分の1にして、またさらに10億分の1以下にした、とてつもなくわずかの時間に起きた宇宙の異常膨張のことをいいます。
その膨張により火の玉になったのですが、このインフレーションという名は、物価水準が急上昇する経済用語「インフレーション」にちなんで付けられたものです。
具体的にどれくらい宇宙が膨張したのかというと、インフレーション前の大きさは、直径10のマイナス34乗cmですから、物質をこれ以上細分化できない究極の粒子といわれる素粒子よりもはるかに小さかった。
それがインフレーション直後、いわゆるビッグバンの時には、直径1cm以上になっていたのです。
う~む、宇宙スゲェ!以外のコメントが出てこない奇天烈ぶりだと思った。
6月12日(日) 人はいつだって問い続ける生き物かも。
ダークマターはほかの物質をダークマターに変えて増殖する物質ではないかとの研究結果 - GIGAZINE
ところで、宇宙にはまだまだ、奇妙奇天烈すぎる未解明の謎がたくさん残っている。例えば、有名なヤツだと、ダークマターとかもそうだろう。(カービィじゃないよ)
或いは、宇宙は最後にどうなってしまうのかという、宇宙終焉のシナリオとか。というか、宇宙が始まる前は、何があったのかも未解明だし、解明できる気がしない。
こんな風に、謎が謎を呼びまくるあたり、宇宙は思索における格好のネタ倉庫だと、改めて思わされた。
ーてなわけで、読み切るところまではいけなかったので、来週に続くんぢゃ。今週はこの辺でっ。