他者が何をしてようと、自分が成果を出していればいいと思うようにしています。その方がストレスフリー。中元です。
はい。夏季講習も佳境となり、残す単元もあとわずかになってきた。そしてその一つが、難儀する人が非常に多い作文である。
僕自身は書くことがそもそも好きであり、だからこそ「書けん!」という人の気持ちを推し量り切れず、出だしの数年は難儀した記憶がある。
ただ今は、色んな悩みを拾い、作文を添削していく中で、「欠けているのはココか」というのが見えてきたのか、指導が幾分通るようになってきた。
今日は僕が数年かけて辿り着いた、アホな仮説を書いてみる。題して、【作文が書けるようになりたければ、インスタライブを観まくればいい説】。
てことで、責任をもって、以下論じます。
作文を書いても上手にはならない。
最初に釘を刺しておきたいのだが、作文は書けば書くほど上手になるという類のものではない。あるものが無い限り、まず成長しないと見た方がいいくらいだ。
そのあるものとは、ネタのことである。じゃあネタとは一体何かというと、こう聞かれたらこう返すという引き出しといった方が正確かもしれない。
これについて、一旦自分の体験談を書いてみる。
僕自身、例えば英検1級の英作文は、ほとんど書く練習をしていない。自分は一体どれくらいの時間が必要なのかを掴むため、2~3題やったに過ぎない。
その代わり何に時間を割いていたのかというと、ネタを仕入れることに尽きる。ついでに言うと、二次試験の点数も、ネタを仕入れて練習しまくったら、点が伸びた。
「とりあえず国際的なイベントには肯定的なことを言っといた方が書きやすいな」とか、「男性も育児に参加すべきって方がラクだな」とか、そういう風に。
それを悟ったうえで、高校受験の作文のお題一覧をぼーっと見ていると、なるほどなるほど。事前にネタを仕込んでいれば、使い回しで即答できるとよくわかる。
「とりあえず敬語は使っといた方がトラブルなくていいよね」「あいさつはしといた方が地域の人と仲良くなれるからトクだよね」という風に。
つまり、質問とその回答をまとめた資料を用意して、それを熟読する方が、思うに作文や小論文の点数は、それに比例するように成長していくだろう。
しかし不思議なもので、巷の参考書でそういったコンセプトのものは、あまり見ない。どれもこれもが一つのお題に一つずつ、懇切丁寧な解説と添削を添えているぐらいだ。
いつかこれをまとめたプリントでも作ろうと考えているのだが、多忙にかまけてナァナァにしっぱなし、である。
ところで、少し考えると気づくのだが、質問とその回答が、雑多な知識やテンプレとともに大量に詰まったコンテンツが、すでに無料で存在しているではないか。
それがタイトル通りの話。そう、いわゆるインスタライブとかQ&Aと言われるものだ。最後にそれについて解説して、終わりとしよう。
「使い回す」の真意。
放送を聞いていると気づくのが、基本的にどの配信主も即答であるということだ。だがもう一つ、よく聞いていると気づくことがある。
それは、たまにおんなじことを言っている、ということだ。正確には、最終的な答えや、そこに至る根拠を使い回しているという具合である。
例えば、以下の2つのセリフを比べてみてほしい。
「宇宙開発って推奨すべきっすよね。国と国が協力するから、国際的な繋がりが生まれるんすよ」
「オリンピックみたいな世界規模のイベントって、推すべきですよね。いろんな国が参加するから、国際的な繋がりが生まれるんすよ」
―こんな風に、別々の質問に対しても同じようなロジックが通用することは、本当に往々にして起こり得るのだ。
ちなみに上記の論理も、さらに使い回しが可能だ。
「国際的な繋がりが生まれると、強い経済力を持った国と仲良くできて、結果教育でも貿易でもなんでも、トクをする場面が増えますよね」
という風に。
【論文の書き方】にも書いてあるが、やはり下準備こそ全てと考えていい。それくらい大事に考えた方が絶対にいい。
そしてその下準備の材料を脳内のネタに依存する作文という問題においては、いくつ引き出しを作っておけるかで、すでに勝負はついている。
これ以上言葉を尽くすのも野暮なので、試しに【切り抜き】でもいいから、Q&Aの動画を見てみてほしい。インスタライブも然りだ。
僕が言わんとすることが、説明抜きに伝わることだと思う。
ってことで今日はこの辺で。