今日は小学6年生の頃以来、実に19年ぶりに美術館へ行きます。理由?思い付きです。中元です。
はい。先輩から頭でっかちと相変わらず揶揄されるほど、僕は読書に時間も金も投下しまくっている。(1日にかける時間はちょっと減ったけどね)
その記憶を少しでも残しておきたいし、ちょっとでも紹介しておきたいよねということで、色々棚卸するためにも、ここで記事にまとめておこうと思う。
まぁ、そんな多くないので、軽い気持ちで流し読みしてくだちい。
- 素数の音楽 /新潮社/マ-カス・デュ・ソ-トイ
- 大きな嘘の木の下で 僕がOWNDAYSを経営しながら考えていた10のウソ /幻冬舎/田中修治
- リーダーの仮面 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法 /ダイヤモンド社/安藤広大
- Fermat’s Last Theorem/Simon Singh
素数の音楽 /新潮社/マ-カス・デュ・ソ-トイ
再読4回目にして、やっとこさ6割くらい理解できた大著。リーマン予想という超専門的な数学の難問を巡るドキュメンタリーである。
個性あふれる数学者たち自身のドラマももちろん魅力的だが、何より数学という学問の特異性と魅力が非常によくわかるのが最大のウリだと感じる。
新たな論理の武器を開発し、知性の限界ともいえる未知の世界を切り開き、計算とは完全に分離された抽象論をひたすらに突き詰める。
中にはそのまま精神が壊れてしまう人の例も登場することから、脳みそを限界以上に酷使することは避けられない学問なんだろうなと、強く思わされる。
徹底的に論理的で、感情を拝した思考とは何かも、よくわかる。思索に耽るのが好きなタイプの人は、ハマるのではないかと思う。
大きな嘘の木の下で 僕がOWNDAYSを経営しながら考えていた10のウソ /幻冬舎/田中修治
今年前期一番目から鱗を落としたのは、やはりこの本だと思う。特に「人に期待しない」「成功はアート、失敗はサイエンス」といった言葉が、強く自分に刺さった。
他者に際し無責任な期待を押し付けない。成功体験を真似するより、共通する失敗の要因が無いかを探し、潰し、共有する。
時間やお金の交換にはシビアになる。そして何より、仕事を楽しくできたもの勝ち。良くも悪くも、自分の中で凝り固まっていた常識がぶっ壊されたと思う。
尚、僕はこれを、できれば大学生にオススメしたい。ここにある考え方を知っていたら、僕はもうちょい色々と器用にやれていたと、悔しく思うからだ。
OWNDAYSを知らなくても、いちビジネス書として優れている。文体も非常に軽やかなので、するする読めるのも嬉しいポイントである。
リーダーの仮面 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法 /ダイヤモンド社/安藤広大
R25というサイトで話題になっていたのと、僕自身が昇進を控えているのとで、手に取った一冊。まだ一周しかしていないが、脳天が揺さぶられるショックを受けた。
さっき書いた本にもちょっと似ているが、マネジメントを【数学】と捉え、あらゆる事象を【公式】として処理する、という感じだ。
ちなみになぜ脳天が揺さぶられるほどのショックを受けたかというと、僕が理想としていたマネジメントを使うと、多分組織が潰れると書かれていたからだ。
そうなっては最悪だ。仲良しこよしで仕事をした結果、居場所ごと失うなど、本末転倒ではないか。僕はそんな未来、絶対に迎えたくない。迎えてなるものか。
お盆休みの間に、メモを取りながら必ず2周目を読み切る。そして盆明けからさっそく、その知識を意識して使っていく。
今一番自分が知らねばならないことが詰まった名著だと、この時点で言いきれる。
Fermat’s Last Theorem/Simon Singh
本格的に洋書を読もうと思って買った一冊。テーマは、300年近く未解決だった難問を巡る、数学者のドキュメンタリーである。
尚、「素数の音楽」との違いを強いて挙げると、本書のテーマであるフェルマーの最終定理はすでに証明されている、というのがあるかなと。
さて。和訳は和訳で青木薫氏のそれが非常に読みやすく、数学アレルギーの僕でも超楽しく読み切れた。
しかし、堀江貴文氏も絶賛していたサイモン・シン氏の説明の「わかりやすさ」は、英語で読んでより一層強く感じることとなる。
難解な概念も単語も文法もなるべく避けながら、程よい補足説明も載せつつ、テンポよく読ませてくれる手腕。プロ中のプロが成せる業だと感じる。
これを読み終わることには、読解速度はもちろん、なぜかリスニングの力も高まった手ごたえがある。色々と嬉しい一冊であった。
・・・ということで、紹介は以上である。
最近は少なくとも2周読むようにしているし、よほどどうでもいいとかじゃない限りはメモを取りながら再読するので、読書数は減ったが知識は増えた気がする。
小説は相変わらず気分が乗ったり乗らなかったりだが、心の闇の部分を徹底してリアルに描き出す筆致が好きなので、「斜陽」とかはそのうち読みたいなと思っている。
ま、そのときはそのときですな。ってことで今日はこの辺で。