精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

【英文読書ルーティン日記92】"WHEN TO ROB A BANK"読書感想ブログ13 ~あらゆる世界の裏側を覗く~

あと何連勤したら休みなのか、数秒考えてすぐ止めました。中元です。

 

はい。独特な文体に時に苦戦しながらも、内容の深さと面白さに支えられて、いよいよこの本も佳境へ差し掛かってきた。(次はなんの本にしよかしら)

jukukoshinohibi.hatenadiary.com

 

ギャンブル、インチキ、そして春を売ることの話・・・。あっちこっちへ話が飛ぶが、あくまでも、起きた現実を分析して本当の姿を見る点では、すべて同じである。

 

経済学、今なら違った気分で勉強できそうだな。やり直そうかな。

 

ま、それはさておき、今週も始めていきましょう。

 

 

9月12日(月) サービスが求められる場所、求められない場所


日本と海外での最たる違いは何か。言語や文化と言ってしまえばそれまでだが、その1つに、海外は料金とサービスの質がきれいに比例する、というのがあると思う。

 

おカネを払えばいいサービスになるし、逆に安い店はサービスに期待などしないのが、ある種の共通言語になっている印象である。

 

さて。こと日本では、客が払う額を抜きにして、押しなべて高水準のサービスが期待される。どこよりも早く、どこよりもきれいに、どこよりもにこやかに。

 

一時期これがブラック労働の根本原因とばかりにすごく叩かれていた時期もあるが、正直言って数十年をかけて醸成された文化なので、もう変わらないよね、と。

 

これは裏を返せば「日本といえばいいサービス」という対外国へ向けたかなりのブランドであるため、素直に受け入れた方がいいように思う。

 

ゴキブリが普通に這い回る出店で謎のピーナッツをアテにタイガービールを飲んだことのある僕からの、一意見である。

 

9月13日(火) 到達したと思ったら、終わり。

 

【歯医者】とか【医者】は、ある種到達した先の世界に思える。勝ち組確定であり、努力など要らない場所、みたいな。(努力しなくて済むことが勝ち組の条件かどうかはさておき)

 

しかしながら、実際はどうかというと、もちろんそんなことはなくて、歯医者も日々勉強なのだという。

 

感覚としては、どちらかといえば、アップデートに近いらしい。すでに頭にある知識に対し、他の医者の経験や症例を聞くことで、更新していく感じ。

 

どれだけ羨望される職業だろうと、なった瞬間にゴールしたと勘違いするようでは、あっという間に淘汰されるのが世の常らしい。

 

なんかまた一つ、安心した話であった。

 

9月14日(水) 感動を伝達するプロ。

 

バラク・オバマ氏が大統領に選出されたとき、僕は高校2年生だったと記憶している。初の黒人大統領という見出しが、未だに少しだが、思い出される。

 

―実をいうと、それ以外の印象があまり無いっちゃない。しいて言えば、リーマンショック時の大統領、というのもあるか。

 

さて。そんな彼の名前が、この本で出てきた際には驚いた。しかも結構な興奮をもって。というのも、彼の言葉は、人の感情を強く揺さぶる力を持っているかららしい。

 

「著者として極めて優れている」と評してあるほどだ。政策の全てに賛同は致しかねるが、人として、好意的にみれるようになったという。

 

感動を生み、ファンを生む。陳腐な流行とは全く別のプロセスを経て、支持者を創っていく。今の僕が徹底して学び、吸収せねばならぬテーマだ。

 

次回の本は、オバマ氏の著書かな。これは候補に入れておこう。

 

9月15日(木) 悲観的観測が捻じ曲げる可能性。

 

具体的な額を聞くことは憚られたが、友人夫婦は「マジやべー(当事者談)」費用を厭わず、子供を作るために悪戦苦闘した時期がある。

 

今は無事に産まれ、やや父親似の女の子になっている。生まれて1年経つのだが、直接会ったことは無い。会える日が楽しみである。

 

さて。こういう不妊治療については、統計の専門家であるわけでもないからか、結構悲観的な可能性を掲示する医者が多いらしい。(やたらポジティブでも嫌だが)

 

著者は、「医学の分野の人間が掲示してくる統計や数字は信じない」とさえ言いきっているほどだ。

 

例えば、6つの受精卵ができたとして、4つは見込みゼロ、2つはまだ可能性があるという感じで、妊娠確率は100分の1です、という診断を受けた夫婦がいるという。

 

夫婦はそれでも続行を選び、蓋を開ければ妊娠はおろか、健康な双子が産まれたのだとか。これは、10000分の1の確率を引けたということなのだろうか?

 

・・・もとより、もうちょっとは楽観してよさそうだった、というのが本当のところらしい。体感値で数字を語ると、必ずギャップが生じると言ってもいいのかもしれない。

 

【観察力の鍛え方】でも書いてあったが、特に長期スパンだったり、膨大なデータにアクセスできたりする分野は、感覚ではなく数値を見て考えた方がいいようだ。

 

僕も主観で決断を下すと身を亡ぼす立場に行こうとしている手前、理系的な脳みそへモデルチェンジしておきたいと改めて思わされた。

 

9月16日(金) 永続する企業という幻想

 

「ビジョナリー・カンパニー」の話が出てきて、驚いている。そしてそこに登場した企業のいくつかは、業績超悪化を叩き出したと聞いて、もっと驚いている

 

その原因については触れられていなかったが、別の本では2つの仮説があった。

 

①単純に変化へ適応できなかった

②自己愛型リーダーを据えてしまった

 

という感じだ。前者なら資本主義である限り、淘汰されるというのが厳しい現実だが、後者だったらどうなのか。

 

決定権を全て自分に集約させ、自分の意に沿わない人間を解雇し、そして自分は、自分の名声を高める活動(講演会とか)に忙しい。

 

そして会社が傾けば、鼻血が出そうな退職金をせしめてさっさと抜け出し、別の会社にふんぞり返る。・・というのが”実例付き”で紹介されていた

 

こういう人間を長に据えれば組織は終わるが、得てしてこういう人間が魅力的に捉えられ、リーダーになる傾向にある。カリスマ性と呼ばれるものだ。

 

この辺りの思考回路などは、本気で勉強したことがある。そして悟ったことは、上がこういう価値観で詰まっている限り、ゴマすり以外のチャンスはないということだ。

 

安心したら負け。そして不適切な人間が率いたら終わる。ちなみにこういった偉大な企業はすべて、そういった人間を選ばない制度を作り上げていたはずであったのに。

 

ビジョナリー・カンパニー、今なら批判的な目線で読めるかな。

 

9月17日(土) 物語を作るか、データを見るか

インタビューをする際の、経済学者とジャーナリストの「前提」の作り方が面白かった。

 

経済学者は、その人が何をしてきたかというデータありきで、それを確認するようなインタビューをするという。

一方後者は、玉石混交だと思うが、その人をどう描きたいかというイメージありきでインタビューをする傾向にあるという。繰り返すが、玉石混交というだけだろうけど。

 

ちなみに、「その人が何をしてきたか」という部分をドライに、シビアに観察する力は、詐欺に引っ掛からないための前提という人もいるくらい大事な部分である。

 

やたらとその人が魅力たっぷりに見えるときは、むしろ怪しい。それくらい慎重で悪いことなど、無いと思う。そんなことを考える記事であった。

 

9月18日(日) 最後ノ日々

 

人間は常に生きている限り死と隣り合わせ。今日この瞬間は、死から一番遠い日。

 

こういった言葉を聞くたびに、自分はいつか死ぬのだという当たり前の事実が突き付けられる。

 

僕の家系はがんで亡くなる人が多い。祖父も、叔母もそうだった。おそらく僕もそうなのだろう。ただし天寿を全うすれば、の話だが。

 

―まだ読み切っていないので詳細は書かないが、今は娘を突発性の腫瘍で失った、ある老医師の話が始まっている。

 

人生観の深いところにグサグサと刺さるような沈痛な思いは、たとえ英語だろうと僕の心に伝わってくる。

 

ちょっと鬱になりそうな話だが、明日も取り組むこととしよう。

 

では今週はこの辺で。

 

 

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