あぁ、俺にもわからねぇ。明日キャンプに行けると思うだけで心が躍る。待ってる間に若返っちまったような中元です。
いよいよ各高校は試験真っ盛り、そして各中学校もぼちぼち中間試験が始まるというところまで差し迫ってきた。
この時期なると、呪詛の如く生徒から唱えられるフレーズがある。それは、提出物でありながら、同時に試験範囲でもあるワークのめんどくささについて、である。
「解かんとできるようにならんとかわかっとんやけど、答えみんとわからんし、提出があるからじっくりやることもできん!!」
という風に。この悩みを、「甘えてんじゃねぇ!!」と門前払いする人もいると思うが、このジレンマはむしろ、解決策が無いかを考えた方が有意義だろう。
そういうことで、この辺のもやもやを一挙解決する術はないかと思い巡らせてみた。すると、まだ仮説もええとこのβ版ではあるが、なんとかなりそうな方法を閃いた。
しっくりくる名称がまだ作れていないのだが、僕の中では【アクティブ・カンニング】と呼ぶこととする。
今日はそんな、答え写しと演習のハイブリッド学習法について、真面目に解説を入れていこう。
そもそも答えを写すことは、なぜ勉強にならないのか?
まずはそもそも論として、「答えを写すことが勉強にならない理由」について書いてみよう。一言で言えば、非常に受動的な学習時間だから、である。
効果的な学習かそうでないかを分けるのは、「思い出す時間」と、「自分の言葉での理解」という2つのポイントである。
これらがあれば、いわば能動的な学習、つまりアクティブラーニングに早変わりする。ディスカッションや実験、テストなどは、見事にこの2つの要素を満たしている。
一方、答えを写す時間はどうか。思い出す時間は皆無であり、自分の言葉ではなく、解答の文言をただ少しクオリティの低い字で書き殴っているに過ぎない。
つまり、アクティブラーニングの要素が全く入っていない。だからこそ、極めて受動的な勉強であり、学習効果としてあまりにも乏しいという話になるのだ。
ちなみに、これを端的にまとめたものがラーニング・ピラミッドである。矢印で示す境目で、上記の要素の有無が綺麗に対比していることを確認してほしい。
ラーニングピラミッドを徹底解説!!学習定着率は18倍にもなる?!
さて。逆に言えば、この強すぎる受動性さえ緩和できれば、一見単なる答えを写すような時間に見えても、学習効果として天と地ほどの差を埋めるかもしれない。
そしてその方法については、様々な学習方法を利用することで、どうやら作れそうなのである。
ということで次項では、その方法について、いよいよ仮説を書いていこうと思う。
【アクティブ・カンニング】とは?
タイトルにもある【アクティブ・カンニング】とは、アクティブラーニングの要素をワーク演習に組み込んだ学習方法である。
具体的に言えば、解答を埋める時間と、解答を見る時間を、完全に切り分けるということである。この心がけがあれば、不毛な時間が有意義なそれに早変わりする。
例えば、まずはワークの問題で、わかるところだけをひたすら解き続ける。この間、たとえわからない・自信が無い問題があっても、ひたすら飛ばすことが大切だ。
そしてある程度解き進めたら、解いた問題を伏せて、答えを確認する。この間、その答えを見ながらワークに書き写すことは、厳しく禁止しよう。意味がなくなるからだ。
その後、一定時間答えを確認したら、さっき解いたところを最初から解き直させる。間違っていた箇所は修正を許可してもいい。
最後に、二週目の演習が終わったら、〇付けを始めて行う。このプロセスが、【アクティブ・カンニング】の流れである。
ちなみに、僕が生徒に実践してもらって、ちょうどいいと思った尺は以下の通りである。(中1英語と、中3英語のワークで確認した)
ひたすら解き続けるタイム→10分
解答確認タイム→2分
再挑戦タイム→5分
〇付けタイム→3分
乱暴なステップではあるが、参考にされたし。
尚、これはあくまでその科目がやや得意な人に向けたサイクルである。その単元がとても苦手だったり、そもそも初見だったりする場合は、起点を変えた方がいい。
例えば、ひたすら解き続ける時間に入る前に、教科書や、その文法の解説を読む時間を設けると言った風に。もちろん、こちらが授業をしてもいい。
定期テスト前になると、ぶっちゃけやることが演習メインとなり、こちらが”さぼっている”と思われるリスクも生じてくるタイミングだ。
それを防ぐ狙いもあるので、もしイイと思われたら、使ってみてほしい。
では今日はこの辺で。