精神年齢9歳講師のブログ

校舎での出来事、読んだ本、つまりインプットを全てアウトプットに変える実験場、的な。

【英文読書ルーティン日記111】"Genkō Kassenki: Battle Record of the Mongol Invasions "読書感想ブログ完 ~そして次の本へ~

教科書の行間から抜け落ちた、当時の人々の感情や苦難、そして喜び。そこを補完すると、歴史を勉強するのが楽しくなってくる。

 

僕自身も、実は高校の頃は単に「得意」だっただけで、そこに面白さは見出していなかった。大人になってからの学び直しのきっかけはいつも、何かしらのエンタメだ。

jukukoshinohibi.hatenadiary.com

 

日露戦争前後は、「坂の上の雲」と「ゴールデンカムイ」で。幕末~明治は「龍が如く維新!」で。太古の時代は、学研の漫画で。そんな風に。

 

そして今回は、わざわざ英語で日本の歴史を見ることで、また普段とは違った観点からみられるし、味わい方も変わると感じている。

 

終わりも見えてきたこの本、今週もざっと読んでいこう。

 

 

1月23日(月) いかがある

 

北条時宗が元からの挑発を受けたとき、彼は禅の哲学を基に自問した結果、苛烈な行動をもってそれに答えたという。

 

モンゴルからの使者を死刑に処し、元を徹底的に軽く扱う。それによって敵国が激怒することも承知の上で、だ。

 

その論理を窺い知ることは、今はもうできない。歴史から跡形もなく消えてしまっている。しかし結果として日本は独立を保ち、今に至る

 

ちなみに北条時宗は、とあるゲームに、日本国のリーダーとして紹介されて、登場する。

 

海外からの知名度があるからゲームに登場したのか、ゲームに登場したから知名度が上がったのかはよくわからないが、とりあえず実直で誠実な人柄になっていた。

 

そのキャラクター性は、この辺の逸話とかに基づいているようだ。しっかりと資料を読んだんだなと、変に感心してしまった。

 

1月24日(火) 文化無き力は力無き文化に劣る

 

クビライと時宗。二人の偉大な指導者を分けたものは何か。一つは、生まれ育ってきた環境である。

 

クビライは幼いころから、血で血を洗う戦いに身を投じ、そして定住することなくあちこちを移住しながら暮らしていた

 

当然、安定した拠点、整備された法典によって統治される「国家」といった概念に、縁がないまま育つこととなる。野蛮さゆえに侵攻し破壊し、取り込むのだ。

 

だからか、一時的には中国王朝を飲み込むほどの勢力にまで元は拡大しつつも、最終的にはむしろ中国に取り込まれる形で、歴史上から姿を消してしまったのだ。

 

その遠因は、中国が築き上げていた統治システムでは、と語られている。力無き文化は、力しかない存在に勝ると、本の中でも指摘されていた。

 

一方時宗は、先述したが禅の哲学や御成敗式目を中心に、ルールに則った統治を果たしていた。(独断せざるを得ない場面もあったが)

 

気質云々ではなく、根っこの部分に、消えるか独立し続けるかを決める部分がある。とても面白く、真っ当な指摘だと思わされた。

 

1月25日(水) 予言

 

クビライは圧倒的な力でユーラシアを席巻し、支配しようとした。

 

しかし、権勢を示すために煌びやかな建物や都市を作り、強大な軍隊を保持しようとも、それだけでは繁栄こそすれ、安定することはできなかったようだ。

 

文化無き力は、力無き文化に劣る。いつの世も繰り返されてきた不変の心理なのかもしれない。

 

そしてこの本に書いてあったことで一つ、目から鱗が落ちるものがあった。それは、日本のことを時折「大和(やまと)」と呼ぶことである。

 

漢字に直してみれば、これは「巨大な和」を表わしている。自分でもよくわからないが、この事実に気付いたとき、すごく感動する感覚があったのは確かだ。

 

実はこの本は第一次世界大戦の最中に書かれており、ヨーロッパ諸国の危うさについて、著者は文化とか武力の観点から警鐘を鳴らしていたわけで。

 

しかし似たような道を日本が後々辿ることになろうとは・・。なんという皮肉であろうか。当たってはならない予言が当たったということか。

 

歴史は繰り返す。例え場所が変わろうとも。そういうことなのかもしれない。

 

―さて。この感動をもって、この洋書も終に読み切ることができた。あまりにも唐突に終わったので、次の洋書は全く決めていない。どうしようかねー。

 

興味がある本はいくつもあるが、それはまたおいおい考えていくことにしよう。とりあえずこの本、読了お疲れさまでしたー。

 

1月26日(木) START WITH WHY

 

なんだかんだでかなり迷ったが、結局この本に決めた。TEDでも有名な、リーダーシップに関する講演を基にしたビジネス書だ。洋書で読むのは初のジャンルである。

 

「WHY」から始める。これだけだと全くピンと来ない。実際、まだ出だしの話しか読んでいないので、何にも頭に具体が浮かんでいない。

 

おいおいこの辺は深まっていくのだろう。そう考えると、今までのドキュメンタリーや伝記とはまた違うという点から、とても楽しみな一冊である。

 

1月27日(金) START WITH WHY導入

 

あらゆる苦境や困難を乗り越えて大志を成し遂げた人、しかも他者をインスパイアし、運動へ巻き込んで、大勢で何かを達成した人。

 

例えば、ライト兄弟キング牧師スティーブ・ジョブズ、等々。彼らはいずれも、著者に言わせれば「WHY」から始めたのだという。

 

今のところ「なぜ?」という意味でしか僕は解釈できていないのだが、サイモン・シン氏の著作ばりの読みやすさなので、ただただ楽しみという感覚だ。

 

明日もまたザクザク読んでいこうっと。

 

1月28日(土) 指針ではなく

 

この本が目指すものは、「導く者」が持っている要素を知り、主体的に自分の仕事に向き合い、より幸福な人生を歩む”原動力”を探すことだとあった。

 

答えがズバリ書いてあるのではなく、各々にヒントとして知識を授ける、みたいな具合であった。つまり最後の詰めは、こちらの仕事なのだ。

 

だが最近はこういう感じの本が好きになっているので、むしろ願ったり叶ったりである。英語で書かれていようが関係ない。

 

丁度自分もある意味岐路に立っている状態だ。ありがたく読み込むこととしよう。

 

1月29日(日) 理想的な決断には何が必要か?

 

昇進、昇給、独立開業、投資。こういったあれこれで成功を収めるのに必要なものは何か。大抵の人は、【データ】だというだろう。(僕もそう思う)

 

だから必死で、書物、インタビュー、ビッグデータ、助言といったソースを漁り、理想的な判断を下すための材料を掻き集める、と。

 

それを駆使して下した決断が機能すればヨシ、機能しなければデータが不十分だったか不備があったかなので、反省する必要がある。そう考える人がほとんどだ。

 

とはいえ、それには疑問符が付く。データがあればあらゆる決断が上手くいくとは、必ずしも言えない例など、山ほどあるからだ。

 

・・ってとこまで読んだのだが、今日は珍しく早出の用事があるため寝不足である。だからここでいったん止まった。(集中できぬ)

 

ただこの本、べらぼうに読み易いので、本当に読んでいて楽しい。そう思える名著に出会えたのは、この時点で嬉しく思う。これからも楽しみだ。

 

―ということで今日はこの辺で。

 

 

にほんブログ村 教育ブログへ
にほんブログ村 にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ
にほんブログ村 ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村