新体制になって2週間だが、目先の仕事の処理と、今後の目標・目的の設計を同時にやっている状態なので、本当に目が回る。
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結果本気で心身が疲れ果てるため、こういう朝の読書の時間は色々と貴重だ。読みながら、その場で自問自答し、活かせるところを早速使っていく。その繰り返し。
そんな具合で、あくまでも僕のための備忘録になっているが、その話を書いていく。
- 3月13日(月) 何を信じるか、誰を信じるか
- 3月14日(火) 顧客層を分析すると
- 3月15日(水) マスとニッチ
- 3月16日(木) 口コミがなぜ起きないか
- 3月17日(金) 「なぜ買うのか」を追求する。
- 3月18日(土) Tivoの例に学ぶ、WHAT広告のリスク。
- 3月19日(日) バイクじゃなく、ハーレーを買う。
3月13日(月) 何を信じるか、誰を信じるか
コミュニティについて勉強していると、あべこべだなぁと思う教えによく出会う。例えば「自分の意見を持って、主体的に考えよう」という提案だ。
しかしこのコメントは少し微妙だと思う。なぜかというと、基本的に信頼できる人や組織の意見や提案については、人は何も言わなくなるからである。
あの人が推すから、買う。あの会社が出すから、買う。そういう人や会社、僕にもいくつか存在する。
その共通点を考えると、例えばどのタレントが広告頭になっているかといった点は、死ぬほどどうでもいいと気付く。もっと根源的なところに、ヒントがある気がする。
何を信じるか、誰を信じるか。それを満たす要素が、自分には、自分の校舎には、あるか。できることはまだある。もう少し、休むことなく駆け抜けたい。
3月14日(火) 顧客層を分析すると
顧客層の分析をメインとする章へ入った。といっても再序盤であるため、まずは定義から始まっていくのだが・・。
圧倒的な熱量を持ったファンを生んでいるとき、特徴的な行動が目立つようになる。それは、1番になるためには、不便さを何とも思わないというものだ。
有名どころだと、iphoneの大行列とか、ゲームのアーリーアクセス権とかがそれに該当する。この飛びぬけて熱量が高い人は、ファンを飛び越えて、もはや信奉者なのだ。
とはいえ内容的に、少し学習塾に応用することは難しそうな話なので、しばらくはただの知識として頭に置いておこうと考えている。
3月15日(水) マスとニッチ
大企業に中小企業が勝つには、同じ土俵で戦わないことが大事と言われる。塾で言えば、講師のカリスマ性と規模のデカい教室で戦うことがそれに当たる。
塾を大きくするという言葉の定義が難しいが、僕自身はとりあえず、「100人」が一つの大きな数値になるのでは、と感じている。
もちろん「たった?」と言われるかもしれないが、僕のエリアでこの人数を掻き集めれば、単一校舎の生徒数としてはトップ層に躍り出る。
ニッチに集中して局所戦に勝ち、そこを足掛かりとして規模を増していく。今日の話を読んで、その戦略を採るのもアリだなと、ふと思った。
3月16日(木) 口コミがなぜ起きないか
「ロイヤリティ」と聞いて辞書で引くと、「忠誠心」という言葉が出てくる。それをそのまま置き換えると、顧客にロイヤリティを持ってもらうという言葉に語弊が生じる。
僕らは主君じゃないし、顧客は家来ではない。実際の意味は、日本語のそれとはズレているはず。そう思って英英辞書を引いてみると、その通りだった。
1 [uncountable] the quality of remaining faithful to your friends, principles, country etc
2 [countable usually plural] a feeling of support for someone or something
乱暴に訳せば、「友人・原理・国家を信じる心の在り様」とか、「誰かや何かを支援しているという感情」がそれに該当するようだ。
そう考えると、ロイヤリティの概念を上手く理解することができる。となれば、ロイヤリティの正体とは何なのか。
これについて、具体例はたくさん本やインタビューで発見することができる。抽象化はまだできていないが、ざっくり言えば以下の心がけが近いようだ。
相手からの約束は些細な物でも絶対に守る。徹底的に与える。(ただし自己犠牲はしない)自分の想いを正直に語り尽くす。結果にコミットする。
―こういう生き様の集積が「ロイヤリティ」となって顧客の中に結晶化する。そんなイメージを持っている。
いわば、口コミという最高の広報が起きていないとき、ロイヤリティを感じる顧客がほぼいないのでは、という怖い仮説に辿り着く。
もっと敏感に、慎重に、天使のようにしたたかに、悪魔のように繊細に振舞わなければならないと、改めて気が引き締まった。
3月17日(金) 「なぜ買うのか」を追求する。
商品やサービスを手に取ってくれる人が、ファンかどうかを判別する方法。それは、いつの段階で手に取ってくれるかを観察すればいいそうだ。
発売と同時、あるいは直後に反応してくれる人は、おめでとう、ファンの可能性が高いという。
一方、値引きしたり、他の何かと抱き合わせにしたりしてヒットする人は、単に商品ではなく値引きという文言に惹かれた可能性が高いのだという。
僕自身、最初からバリバリキャンペーンを打つ方が、色々手っ取り早いのではと勝手に疑問視するところがあった。
しかしこの話を読んで、そうするとファンになる可能性がある人を丸ごと取りこぼすリスクがあることを、よく理解することができた。
常識がいい意味で覆りまくる。僕の目から何十枚の鱗が落ちたのか、既に数えるのが面倒なほどである。
3月18日(土) Tivoの例に学ぶ、WHAT広告のリスク。
全然存じ上げなかったのだが、Tivoという画期的な商品が、1999年くらいのアメリカにはあったのだという。ビデオの録画、再生機器のようなものらしい。
CMをスキップできるといった、当時としては先進的な機能や特徴を数多く備え、さらに言えば他の競合が嫉妬するほどの莫大な広告を打ち、知名度は高かったのだという。
―だが結果、Tivoの販売は振るわず、株主に十分な配当も出せず、結果事業は売却され、売却先も後に破産することになったそうだ。なぜだろうか。
実は広告に打たれていた情報はほぼすべて、Tivoとは何かという機能の紹介に終始していたようなのだ。つまり、WHATの部分ばかりを伝えたことになる。
誰が、どういう理念を持って、これを使えばあなたはどうなるのかといったWHYの部分は全く伝わらない。それこそが、Tivoの敗因なのだ、と。
だが得てして、新たな商品を出すときは、理念より安さといった部分を推したくなる。それは意識的に振り払い、経験を積んでいかない限り、解けない洗脳なのだろう。
そのためには他者の失敗から教えを抽出し、自分事として知っておかねばならない。失敗はサイエンスなのだから。改めてそう思った。
3月19日(日) バイクじゃなく、ハーレーを買う。
僕はバイクにあまり興味は無いのだが、ハーレーダビッドソンという名前は知っている。実はこのバイク、購入から納車までは半年くらい掛かるのが普通らしい。
一般的に考えれば、半年も待たされるなど質の悪いサービスだ。だがハーレーのファンは、むしろそれくらいの期間くらい、喜んで待つのだという。
そこに書かれていた、「バイクを買うのではない、ハーレーを買っているのだ」という言葉には、極めて大切な真理が隠れているようにならない。
機能ではなく、理念を。僕みたく不定形のモノを売っている人間にも関係なく、この商品を提供する理由は何か、考え続けたい。
―ということで今日はこの辺で。