精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

「ちょっと多動が目立ちますね」的なことをやんわり保護者に伝えたら、急遽面談をすることになったハナシ。

前日、以下のような記事をアップした。

 

 

読んでいただけるとわかるが、正直容認しきらないレベルの多動が少しずつ目立ち始めたご家庭に、やんわりとそのことを伝えたという話である。

 

そして今日、突然なのだが、その保護者と面談することになった。事前にアポを取ったわけじゃなく、本当に突然である。寝耳に水だ。

 

少し緊張した様子の別の人が、僕を呼びに来てくれて、直接来られたことを知った。「ご連絡いただいた件で話がしたい」と、その保護者が来ている、と。

 

正直、「ウチの子がそんなこと!!」的な怒りを受けるのかと思った。だが不思議と、「ドンと受け止めてやるか」と、急速に腹が括れていくのも感じた。

 

一体何の話が来るか。どうとでもこい。僕が間違ったことを伝えた覚えはない。そう納得し、僕は顔を出した。

 

そして普段以上に丁寧なあいさつをして、僕はその人を応接室へ通し、面談に臨むのである。

 

 

その時々の「顔」はどうなのだろうか。

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とりあえず、どう話を始めたものか。挨拶を終えて少し考えていると、単刀直入に、「具体的な様子を聞きたい」という風に切り出された。

 

ここで気を付けねばならないのが、あくまで当人が困っているのを前提として、他の生徒さんに対して迷惑をかけているという言い回しは絶対にしないことだ。

 

それは、既に読んだ。だから、どうして困っていると感じたのか、具体的なエピソードの列挙に留めている。努めて客観的に、その景観を描写するように、伝えた。

 

そのエピソードについて、「家ではそんな様子は見られなくて・・」というレスが返ってきた。それを皮切りに、他にも具体的な情報が次々と飛び出してくる。

 

感情的に檄しやすい傾向は、実は結構あったようだ。そこに折り合いがつかないのは、正直年齢を考えれば不自然なことではない。

 

しかしそれが尾を引くのが、長いような気はしている。この際はどうしたらいいのか。そもそも、一般的な成長と比べて、どう解釈すればいいのだろう。

 

集団や他者と関わる時間が不足気味であることから、その制御を学ぶ場が無かったのではないか。となれば、刺激が少ない環境を工夫する方が良さそうだ。

 

保護者と話をしながら、何故かそんなところまで話が深まっている。敵対という関係ではなく、子供を中心に、よりよい環境を探る協力者になれた気がする

 

当人は、そのコンテンツでもっと成長したい、続けたい、止めたくはない、ということを明言はしているそうだ。その思いを殺したくもない。

 

ガスを抜くことができたのは、お互い様なのかもしれない。最終的には僕も保護者も合意する点を得られて、互いに頭を下げてクロージングとなった。

 

こんな面談など経験がそうそうあるわけではないので、こういう風に円満に終わるのが特殊なのか、それとも普通こんなものなのか、まだ見えてはこない。

 

ただ僕としても、当て推量や聞きかじりでしか掴めていなかった感情や感覚、感想、意見や不安に直に接することで、非常に多くの学びを得られたのは事実である。

 

一つ校舎長として貴重な経験を積ませていただいたなと、心の底から感謝する気持ちが、今は強い。

 

まぁとはいえ、容認しきれない行動を黙殺・許容する的な言質は与えないよう、相当言葉は選んだというダークなことは付記しておく

 

僕の校舎の理念が見えた。

 

少し驚いているのだが、このやり取りを通じて、僕の校舎、ひいては僕個人の価値観・理念が、またくっきりと見えたという実感を得ている。

 

僕は「各々が学びたいことを学べて、それを共有する場を創る」というのを、プロトタイプの理念として掲げている。

 

どこよりも学びを得ることができる。そしてそれをシェアできる。そういう環境があったら、そして創れたら最高だと、薄々感じていたからだ。

 

そして今回、僕は保護者とのやり取りを通じて、塾での様子を共有できた。そして、塾外の様子も、共有できた。また別の生徒の分人を、知ることができた。

 

抱え込まない。伝える。伝えて、共有する。そして一緒に考える。このプロセスを終えた今、非常に心が穏やかで、すごく充実した心持がする

 

僕が感覚的に察していたベクトルは、間違っていなかった。その手応えを得て、自信を深めることができたと感じている。

 

「各々が学びたいことを学べて、それを共有する場を創る」

 

―もう少し、端的に、それでいて正確に、自分が言わんとすることができそう。本当に実りと学びの多い1日だった。

 

ということで今日はこの辺で。

 

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