精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

それ、本当に達成できますか?心を殺す「短期目的」という遅効性の猛毒について。

昨日の夜から今日の朝にかけて、久しぶりにネガティブの底に落ちた。原因の7割は二日酔いのよるハングザイエティなのが情けないが、3割は違う。

 

それは、生徒制御に関する悩みだ。うまく生徒を授業に向かわせつつも、ある程度は許容できる空気を作らねば、幸せな人が誰もいなくなる空間ができてしまう。


そういう問いを抱えたまま散歩に出たが、晴れやかな空と相反するように心が曇りっぱなしであり、一体どうすればいいのかと、すごく悶々としてしまった。

 

・・・その霧が晴れたのは、一旦気分を変えようと、斎藤一人さんが説く「辛いこと」の考え方を読んだことがきっかけだった。

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それによって悩みからクラッチが切れたとき、気が付いた。僕はそもそも、絶対に短期では解決できないことを即座に解決しようとして、悩んでいるのだと。

 

なんと愚かなことを自分はしているのか。気付いた瞬間、肩の力が思い切り抜けた。胃の奥でつかえていた鉛のような感覚も、同時にすぅっと消え去った。

 

僕は自分が抱えている矛盾について、とりあえず「短期目的」という名前を付けている。そしてこの短期目的は、精神的に間違いなく、遅効性の猛毒になる

 

今日はその毒について、記事をガリガリと書いていく。

 

 

その目標は、本当に短期で達成可能な目標のか?

 

少し禅問答みたいだが、目標と目的は似て非なる言葉である。色々な本を読んだり、自分なりにあれこれ試したりした結果、僕は以下の意味で解釈している。

 

目標➡具体的であり、達成したかしていないかが、明確にわかるもの

例)中間テストで5科目合計400点を取る!

 

目的➡抽象的であり、まず達成できないけど、究極の到達点という意味で指針にはなり得るもの

例)学習を通じて全生徒を幸せにする!

 

短期目標は、達成できる。長期目標も、達成できる。そして目的とはそもそも一生モノなので、長期目的という言葉はそもそも存在しないように思う。

 

「一番最高」という言い回しが、よく考えたら意味が重複しているようなものだ。となれば、正直「短期目的」なんてのも、存在しない言葉のように思う

 

しかし僕は、その状況に嵌っていた。今振り返れば、間違いなくそうだ。一旦ここで、僕が思う「短期目的」という毒の定義について書いておく。

 

短期目的➡本来は目的とするべき抽象的で達成不可能な状況や、そもそも長尺で考えるべき目標に対し、極端に短い期限を設けたもの

 

・・・例えば、「多動・衝動を制御したり許容したりする文化を(数日で)創る」とか、「3週間の努力でE判定から東大に合格する」とかが、これに当たる。

 

タチが悪いのは、前者のような短期目的は既に目先に問題がぶら下がっている状況で作られがちであり、結果自分が無茶なことを考えていると、実感しにくいのだ。

 

この観点をもってから考え直せば、荒れたり乱れたりした教室が1発の魔法で立て直ることなどあり得ないのは、自然とわかる話である。

 

生徒一人一人と改めて言葉を交わし、本心をさらけ出し、歩み寄り、寄り添い、こちらの想いを伝え、生徒の葛藤を組んで、共通の落としどころを作っていく。

 

そのプロセスを数日ちょいでできるわけなど無い。漫画の読み過ぎだ。なんというか、自分の器の小ささが凄く恥ずかしくなってくる。

 

目的を目標、更には手段を履き違えたまま、それに対し極端に短い期限を設定し、焦り、自責する。無駄な心的疲労、ここに極まれり、だ。

 

ということで続いては、この短期目的という毒を解毒する方法について、まだまだ解像度が低いのだが、考察していきたいと思う。

 

十分に目的を具体化・細分化しないのは、モノを不完全燃焼させて一酸化炭素を発生させるのと同じ。

 

自分が今抱えている問題や、到達したい何かについて、それに対する言語化や細分化が不十分なままだと、それは短期目的に変化しやすくなる

 

いわば火力不十分なままゴミを燃やせば一酸化炭素が出るように、また咀嚼不十分なまま食べ物を飲み込めば下痢になるように、キャパを超えるとやはり色々不都合が出る。

 

僕自身、仕事を細分化して日頃から取り組んでいるつもりだったが、実はそれでも不十分だったらしい。実際、タスクリストを見直すと、短期目的予備軍は結構あった

 

だから別の観点を取り入れて、その視点から抱えている仕事を眺めたい。すると、結構使えそうな指標が分かってきた。それはざっくり、以下の通り。

 

① 達成したかしていないかが明白

 

② 15分程度でできる何か

 

③ それがクリアできれば、2~3個の新たな別の建設的なタスクが生まれる

 

このレベルまで切り刻めない限り、細分化は完了していない。それくらいシビアに、僕は自分が抱える作業を分析することに決めた。

 

こうすれば、消化不良を起こすリスクも減る。例えば先の短期目的、「多動・衝動を制御したり許容したりする文化を(数日で)創る」というのを考えてみよう。

 

ちょっと考えてみただけで、以下のリストにまで分解できた。ここまで切り刻めば、本当に建設的な目標になっている、ように感じる。

 

1 低学年の授業における心掛けの実例を調べる

2 過去に買った荒れを立て直すドキュメンタリーを読み直す

3 当人に話を聞く

4 先生に自分が思っていることを伝える

5 有益な心掛けをまとめた表を作る

 

後はこれをタタタタタと解決していくのが僕の仕事となる。刻んで刻んで一気に解決していく。なんというか、すごく楽しそうだ。

 

また一つ、自分にとって面白い働き方の端緒が得られた。しばらくはこのやり方に、愚直なまでに従おうと思う。

 

では今日はこの辺で。